運勢に影響を与える主要な惑星の移動が前半に集中しているという2026年。 世の中は、社会は、私たちの生活は、どんなふうに変化する？鏡リュウジさんに教えていただきました

影響力の強い惑星が、行きつ戻りつしていたここ数年。2026年に入ると、それぞれの惑星がようやく自分の居場所を決めて、そこにとどまるように。それにより、社会情勢も少しずつ落ち着きを見せ始めそうです。ただ、「風の時代」に入ってしばらくたちますが、風のエレメントに属する星座（双子座・天秤座・水瓶座）がもつ自由や多様性などが尊重される世界になってきたかというと、少し疑問があるかもしれません。これから世界はどんなふうに変化していくのか……。惑星の動きから世の中の動きを読み解いていきましょう。

2026年に入ると、土星と海王星がリーダーシップをつかさどる牡羊座で重なり合います。このリアリティの土星と夢の海王星の共鳴は、大きな夢や理想を抱かせつつも、現実という高い壁に阻まれる構図を予感させます。
「こんなはずじゃなかったのに」とか「思っていたよりもよかった」というふうに、期待と幻滅がセットでやってくることが多くなるかもしれません。大切なのは、今置かれている状況を冷静に把握した上で、少し背伸びをすること。現状維持より、ほんのちょっと無茶をしてみる。それが、現状を変えたり、飛躍したりするきっかけになるはず。また、他人に期待をしすぎるのも厳禁。境界線を曖昧にせず、「わたし」と「あなた」を分けて考え、背負いすぎたり背負わせすぎたりしないことを心がけて。

4月には、言葉や情報、物流などをつかさどる双子座に変革の星・天王星が移動し、本格的に腰を据えます。AIの発達や流通のシステム化など、主に人と人とのコミュニケーションや物流に関する部分で技術革新が進みそうです。少し前ならば知り合うことも難しかった遠い国の人とよりスムーズに交流できたり、物流関係で働く人の負担が軽くなったりするかもしれません。あらゆることが円滑に進むようになり、生活はもっと快適になっていくでしょう。ただ、あまりにも便利になりすぎて、余計なことまで知ってしまう可能性が。今まで以上に様々な情報を個人で集めやすくなるので、自分が欲しい情報ばかり集めたり、聞きたくない情報をシャットダウンしたりしてしまいがち。それを避けるためには、それが本当に正しいのか一次情報を探したり、色々な人の意見を聞いたりする必要があるでしょう。何かに傾倒しないためにも、自分が今見ているものがすべて正しいと思いこまないことが大切です。便利なところは存分に活用しつつ、AIやシステムに振り回されないよう気をつけましょう。

幸運の星である木星は、6月29日まで蟹座に滞在します。2026年前半は、身近なところにスポットライトが当たる予感。家族との関係や自分の居場所などについて、しっかりと見直していく必要に迫られそうです。とくに家族に関しては、「いるのが当たり前」と思ってしまいがち。しかし、実は一緒に過ごせるというのはとても幸せなことです。そんな近くにある小さな幸せを見つけ、大切にしてください。また、何かをしてもらったら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることを忘れずに。そうした小さな積み重ねが、強い絆をつくり出してくれるはずです。

その後木星が獅子座に移動すると、今度は自分自身がフォーカスされるように。自分を表現することがうまくなり、それぞれがそれぞれの“人生”という物語の主人公になれそうです。できないことではなくできることに目を向け、それをしっかり伸ばしていこうという姿勢が幸運を呼び込んでくれるでしょう。また、イベントごとにもツキがあるとき。参加してみると、演者や参加者からパワーをもらえて、いつも以上に活動的になれるはずです。

木星の獅子座移動が完了すると、しばらく大きな惑星の動きはなくなります。先の見通しがつきやすくなるので、将来を見据えて行動するにはいい時期といえるでしょう。また2026年後半は、主な惑星が牡羊座、双子座、獅子座といった能動的な星座に滞在します。何かが起こるのを待つのではなく、自ら起こしていく姿勢がポイント。とくにクリエイティブな活動に関しては、木星からの強力なバックアップを受けられます。あなたの中にも、何かを生み出す力が隠されているはず。趣味で創作したものをフリーマーケットなどに出品したり、感じたことをSNSやブログに書いてみたりと、あなたという輝く個性を、世界に発信することが幸運のカギになりそうです。

イラスト／岡崎マリー　取材・原文／中垣香織、仲川祐香〈ともに説話社〉、冨田聖子〈西瓜社〉　※BAILA2026年1月号掲載