生理前のむくみがつらい！体重が増える！なぜむくむの？解消方法は？【医師が回答！30代・40代の生理悩み＆疑問】

30代・40代の生理のお悩みや疑問に、人気産婦人科専門医がお答え！今回は、「生理前の気になるむくみ」について聞きました。

・「生理直前になると、むくみがひどい！ まぶたも重い感じになり、目が小さくなる気がします。マッサージしても解消しないんですが、どうすれば治せるんでしょうか？体重も生理前はむくみのせいか1.5kgくらい増えてしまって……。こんな状態、見せたくない！と、この時期はデートもパスしたいくらいです」
 
・「生理前は明らかにむくむ！ ふくらはぎもパンパンになるので、靴下のあとがクッキリ！ ちょっとキツめのパンツもはけなくなったりして、不快感がハンパない。薬を処方してもらうべき？と悩んでいます」

「エストロゲンとプロゲステロン、2つの女性ホルモンが存在しているのが生理前の状態。エストロゲンには体内に水分を溜め込む作用があり、体がむくみやすくなります。2つのホルモンがグッと減るのが、生理が始まるタイミング。生理が来ると、ホルモンが引き起こしていたむくみ自体も消えていきます。

生理前のむくみの症状では、顔がむくんで見えたり、足がパンパンになったり。生理前に胸がワンサイズほど大きくなるのも、むくみが原因のひとつ。乳腺も張りますが、皮膚もむくみで大きくなるんです」

「体重も、1番重いのが生理が始まる直前。1番軽いのは生理が終わった直後。この2つの時期の体重を比べてみると、体重の変動が大きい人で、1.9kgほど差がある人も。2kg近く増えているわけですが、筋肉量や脂肪量の変化はなし。水分量のみで2kg近い体重が増えているわけです。それくらい、生理前は水分を溜め込みやすい時期ということですね。

体重はホルモンバランスで変動しますが、どの時期の体重をベースと考えるかによって、気持ちも変わってくるかもしれません。1番軽い生理後の体重をベースにしてしまうと、生理前＝太った、とショックを受けてしまいます。であれば、1番重い生理直前の体重をベースにすれば、生理後＝ヤセた、と前向きに捉えられそうですよね」

「生理が自然に起こる年代の場合、生理前のむくみは、ある程度仕方がないもの。

このむくみの度合いに影響があるのは、塩分です。食事の塩分を意識することで、むくみも随分変わってきます。

特に気をつけたいのは、夜の食事。朝や昼に摂ったものは、だいたい代謝されて夜を迎えるので問題ないことが多いです。例えばお昼にお寿司（お寿司は醤油を結構な量使うため、塩分過多になりやすいメニュー）を食べたら夜は塩分が多いものを摂りたくなくなる。そうやって調整できるんです。ですが夜摂ったものは、体内であまり消費もされないまま睡眠の時間に入ってしまうため、むくみに直結しやすいと思いませんか？ 夕飯の塩分量を減らすように意識すると、むくみの具合もだいぶ変わってくるはずですよ。

例えば、焼肉は、タレをかけると塩分摂りすぎになるので、かけないで付けるスタイルにする。サラダを食べるときも、ドレッシングのメインは塩なので、オリーブオイルとレモンの搾り汁に変えてみる。ラーメンの汁を全部飲むなんてのも、もってのほかです（笑）。少し脱線してしまいますが、BAILA世代は少しずつ血圧も上がってくる年代なので、むくみに悩んでいない人も普段から塩分を減らすことを意識したほうがいいと思いますよ」

生理前の夕飯では、塩分過多に注意を！

取材・文／櫻木えみ