今月紹介するのは、7月歌舞伎座で上演される『裏表太閤記』に出演する松本幸四郎さんと息子の市川染五郎さん。1981年に二世市川猿翁が初演した作品を43年ぶりに復活させます。宙乗りや本水を使った立廻りなど、歌舞伎の面白さがぎゅぎゅっと凝縮された本作は、暑い夏をさらに熱く盛り上げてくれること間違いなし。古典から新作まで幅広く活躍し、情熱あふれる芝居で心を揺さぶる幸四郎さん、麗しい容姿と真摯な芸で若手の中でも頭角を現しつつある染五郎さん。そんな二人がこの作品にどう挑むのか、また二人の楽しい素顔など、バイラ歌舞伎部のまんぼう部長とばったり小僧が深堀りします!!
(右)十代目松本幸四郎●まつもと・こうしろう 1973年1月 東京都生まれ。二代目松本白鸚の長男。屋号は高麗屋。1979年3月、三代目松本金太郎を名乗り初舞台。1981年10月、七代目市川染五郎を襲名。2018年1月、十代目松本幸四郎を襲名。
(左)八代目市川染五郎●いちかわ・そめごろう 2005年3月 東京都生まれ。十代目松本幸四郎の長男。屋号は高麗屋。2007年6月、歌舞伎座にて初お目見得。2009年6月、四代目松本金太郎を名乗り初舞台。2018年1月、八代目市川染五郎を襲名。
■夏の暑さを熱い芝居で吹き飛ばしたい!
まんぼう部長 7月の歌舞伎座で上演される『裏表太閤記』は、昨年亡くなられた市川猿翁さんが1981年に初演した新作で、それ以来、なんと43年ぶりの上演なんですね。
幸四郎 当時の舞台を僕は生では観ていないんですけれど、猿翁のおじさまが昼夜通しの新作を作られたことは、本当にとんでもないスケール、エネルギーだと思います。その熱量は受け継ぎつつ、今の時代のお客さまに届くような作品を新たに作り上げることができたらと思っています。
染五郎 初演のときとは設定やストーリーも少し変わって、ぎゅっとコンパクトにはなりますけれど、父が言うように熱さはそのままに上演されると思いますので、それについていけるように頑張りたいです。
ばったり小僧 「太閤記」といえぱ、一般的には豊臣秀吉の一代記のことを言いますけれど、今回はそれに“裏表 ”とついています。
幸四郎 そうですね。秀吉は若くして織田信長に仕えて、そこから天下をとるまで上り詰めていきました。そんな秀吉のサクセスストーリーが「表」だとすると、「裏」はライバルの明智光秀たちの悲劇を描いた物語になります。秀吉と光秀という二人が柱となって展開されるドラマなので、輝かしい光の部分と影の魅力とのコントラストをいかに明確に見せていくか、というところが大事になってくると思います。
部長 幸四郎さんは、主人公の秀吉、そして鈴木喜多頭重成、さらに孫悟空の3役を演じます。秀吉と孫悟空って、えっ、どういうストーリー展開??って感じですが。
↑『裏表太閤記』では宙乗りもある幸四郎さん。取材会では、「本当は高いところは苦手で、歩道橋も怖いくらいなんですけれど、お仕事ですから! 頑張ります(笑)」と終始みんなを笑わせていました。「こんなおちゃめなお父さん、どう思いますか?」という記者の問いに、「いいと思います」と染五郎さん。父を温かく見守るまなざしが印象的でした(笑)。
幸四郎 今回三幕の構成になっていて、それぞれ色が違うんです。序幕では光秀の物語が描かれていて、二幕目では秀吉と光秀の大滝での立廻りが見どころになります。三幕目の大詰、孫悟空が登場する『西遊記』の場面は、ファンタジーの要素が強くて、重厚なお芝居の中のひとつの彩りとして作られた場面だと思います。
初演のとき、ちょうど中国の京劇が日本で公演をしていて、それをご覧になった猿翁のおじさまが影響を受けて作られたと聞いていますが、踊りもありますし、トリッキーな演出もあって、華やかな色合いを持った場面になります。
小僧 染五郎さんは、幸四郎さん演じる鈴木喜多頭重成の息子・鈴木孫市と、宇喜多秀家の2役ですね。
染五郎 孫市の役について言うと、主君に対する忠誠心を貫く、とてもまっすぐな性格です。父親の重成が主君に背いて秀吉に寝返ろうとしたときも、「それでは反逆者だ」と、たとえ父であっても斬りかかろうとするんですね。そういうしっかりとした自分を持っているところを出せていけたらいいなと思っています。
昭和に作られた新作ですが、演出は古典的なもので、セリフのテンポやセリフ回しなど、義太夫狂言にどう感情を乗せていったらいいか、研究して作っていきたいです。
小僧 染五郎さんも孫市のように、幸四郎さんに「それは間違っている!」って意見するタイプですか。
染五郎 いや、どうだろう? (幸四郎さんを見る)
幸四郎 まあ、我が家の場合、だいたい僕のほうが間違ってるからね(笑)。
↑今回の『裏表太閤記』は、今の時代に合わせて、物語や音楽などを作り替える部分も。「役名も初演ではフィクションだったものをあえて史実に沿った名前にしています。『久吉』は『秀吉』に、『春長』も『信長』にすることで、よりわかりやすいドラマになると思います」と幸四郎さん。
部長 今回、明智光秀は尾上松也さんが演じられます。松也さんの光秀との対決シーン、とっても楽しみなのですが、幸四郎さんからご覧になって、松也さんはどんなかたですか。
幸四郎 歌舞伎にはセリフ回しや型というものがありますけれど、その上で、役というものを自分の中に落とし込んで演じるというのをすごく感じる役者さんなので、一緒に芝居をしていてとても楽しいですね。
染五郎 僕はお芝居でちゃんとご一緒するのは初めてなんですけれど、いろいろ拝見していて、とても熱いかただと思うので、今回、色々勉強させていただければと思います。
幸四郎 とにかく本水を使った立廻りあり、宙乗りあり、様々な仕掛けがあって、視覚的にも楽しんでいただける作品なので、歌舞伎初心者のかたにもぜひ観ていただきたいですね。
染五郎 熱さで暑さを吹き飛ばすような作品にしたいと思っていますので、ぜひそれを体感しに来ていただきたいと思います。
幸四郎 7月の歌舞伎座は、昼の部が(市川)團十郎さんの通し狂言で、夜が『裏表太閤記』で通し狂言対決なんですけれど、「絶対にこっちが面白い!」という気持ちでやりたいです。お互い、そういう思いを持ってやるのが健全じゃないかと。
とはいえ、向こうは13役で、こっちは3役だから、ちょっと分が悪い。野球だったらコールドゲームですからね(笑)。どうやったら太刀打ちできるのか、みんなで知恵を出しあって、すごいものを作り上げたいです!
↑和服姿が粋でとっても素敵な二人!「夏ものの着物で二人で取材って初めてじゃない?」という幸四郎さんに、「そうだっけ?」という感じで首をかしげる染五郎さん。「お互いに服を貸し借りしたりするんですか」というカメラ・つゆっきーの問いに、幸四郎さんがすかさず「貸すことはありますけれど、借りることはないです(笑)」。
■染五郎には僕の背中を越えていってほしい
部長 以前から、幸四郎さんは猿翁さんのスーバー歌舞伎があったから、自分たちが新作歌舞伎を作る道が拓けたと、とてもリスペクトしていらっしゃいましたよね。あらためて猿翁さんのすごいところは、どんなところだと思いますか。
幸四郎 歌舞伎でないとできないものを作った唯一の人だと思いますね。スーパー歌舞伎や新作歌舞伎など、色々作られましたけれど、どれだけお客さまを驚かせるか、どれだけ楽しさを詰め込めるか、それを歌舞伎でないとできない手法で作っていて。そこがすごいなと思います。
部長 染五郎さんは、猿翁さんの芝居は生ではご覧になっていないですよね。
染五郎 はい。ビデオで拝見したり、スーパー歌舞伎を観たりして、イメージとしてはありますけれど、お元気に舞台に立たれている姿は拝見していないです。
幸四郎 子どもの頃、楽屋で顔をしているとき(メイクしているとき)、猿翁さんのビデオだったのは覚えてない?
染五郎 顔をしているとき?
↑美しい上に面白い。最強すぎる親子にまんぼう部長もつい笑顔に♪ ちなみに『裏表太閤記』には、幸四郎さんの父・松本白鸚さんも出演。「海の神の役です。人間を超越した存在ということで、本人も楽しみにしているようです。」と幸四郎さん。親子孫3代が、同じ舞台に揃う場面もあるそうで、ますます見逃せません!!
幸四郎 小さい頃は、人に顔をしてもらうんですけれど、そこそこ時間がかかるんですね。でも毎日、ひと月の間、じっとしているのって難しいじゃないですか。 それでなにか面白いビデオを見せたら、おとなしくしているんじゃないかと考えて、色々試したら、いちばん効き目があったのが、猿翁のおじさまの『伊達の十役』を紹介するテレビ番組だったんです。
早替りの裏側なんかを全部見せるドキュメンタリーで、猿翁のおじさま本人が全部ナレーションをされているすごい番組だったんですけれど、それを流すと、染五郎が食い入るようにずっと見ているんですよ。染五郎を静かにさせる最大の武器でした。
染五郎 何かを見ていた記憶はあるけれど、内容は全然覚えていないです。
幸四郎 そうやって育ったんだよね。
小僧 覚えていなくてもきっと猿翁イズムは細胞レベルで、染五郎さんにも刻み込まれていますね。
部長 最近は、舞台だけでなく、「鬼平犯科帳」シリーズなどでも現場で親子一緒のことが多いですが、幸四郎さんは、最近の染五郎さんをご覧になっていて、ここは成長したなと思うところはありますか。
幸四郎 もう車を運転するようになったんだなと思って。家族で出かけるときには、僕がお酒を飲んでも代わりに運転してくれるので有難いですね。
↑「小さい頃から明智秀光という人物が好きで、歌舞伎の『絵本太功記』の光秀もいつかやりたいと思っていました」という染五郎さん。「謎の多いところに魅力を感じていて、光秀のお芝居を自分で作ってみたいと思ったことも。今回も、松也さんの光秀が楽しみです」。
部長 えっと、役者としての部分はどうですかね(笑)。
幸四郎 そう、聞きたいのはそれですよね(笑)。やっぱり松也くんの話にも通じるけれど、「役を役としてとらえる」ということができるようになってきたなと感じますね。そして作品のために自分がどれだけ役に立てるかというところを大事にしてくれているのは嬉しいです。
染五郎にとって今は、できないことがどれだけできるようになるかという時期です。歌舞伎役者として必要なことは本当にたくさんあります。それを身につけることで表現の幅が広がると思うので、緻密に反復作業をしてもらいたいと思います。
小僧 染五郎さんは、現場でお父さまを見ていて、あらためてすごいなと思うところはありますか。
染五郎 役との向き合いかたは勉強になります。作品では、その人物の一部が切り取られて物語になっているわけですが、そこでは描かれていない部分も考えて、どういう人生を歩んできたんだろうとか、作品では見えてないところも想像しながら、自分にその人物をしみこませている感じがするので、それはすごいなと思います。
部長 そういう演技論的なことは、幸四郎さんは言葉で染五郎さんに伝えているんですか。それとも俺の背中を見ろ、という感じですか。
幸四郎 いや、言葉では伝えないです。背中を見ろともまったく思わない。親の背中が見えるのは、歌舞伎役者の宿命なので、見るなとは言いませんが、それを追えとも思わない。もっとすごいところを目指してほしいと思うので。 もちろん僕のほうが長く生きている分、できることは多いけれど、それは経験があるっていうだけですから。伝えられることは伝えるけれど、染五郎には、僕の背中を越えていってほしいですね。
↑最近、染五郎さんの声が幸四郎さんにどんどん似てきてびっくり。二人が出演しているドラマ&映画の「鬼平犯科帳」シリーズも絶好調! 叔父の中村吉右衛門さんから鬼平役を引き継いだ幸四郎さん。キレのある殺陣と低音ボイス、シビレます♪ そんな鬼平の青年期を演じているのが染五郎さん。やんちゃでギラギラした若き鬼平を見事に演じていてかっこいい★ シリーズ1の最後を飾るドラマでは古田新太さんも登場。めっちゃ楽しみ!!
■父とニッキー(犬)との距離が近すぎる!?
小僧 さて、『裏表太閤記』にちなんで、お互いの裏の顔をちょっと教えていただければと。もちろん言える範囲でけっこうです。
幸四郎 あれは? あれ言っていい?
染五郎 あれってなに?(警戒した表情。ひそひそ話のあとOKに)
幸四郎 この前、けっこう遅い時間に家で眠りにつこうとしていたら、染五郎の部屋から、ものすごい叫び声がしたんですよ。「うわぁぁぁ!!」って。『何が起きたんだろう!?』って飛び起きて、染五郎の部屋にかけつけたら………ホラーゲームをやっていました(笑)。
染五郎 ゲームをやっていたら、いきなり画面にすごい怖い映像が出てきてびっくりして(笑)。
幸四郎 今どきのゲームは、きっと画像もよくできているんだろうけど、所詮、ゲームはゲームだからね。それであの叫び声って(笑)。こう見えて怖がりなんでしょうね。あの叫び声を聞いたときには、泥棒でも入ったのか!? 何かとんでもないことが起きたんじゃないか!? とか色々考えて、部屋にかけつけるとき鳥肌がたったからね。
↑今年6月にファンクラブを発足した染五郎さん。ロゴとなっているユニークな黒豹のキャラクターは、本人がデザインしたもの。コートにハット姿は、染五郎さんが大好きなマイケル・ジャクソンに通じるものが!「キャラクターは、色々描いてみたんですけれど、なかなか決まらなくて、ファンクラブのオープンも遅れてしまいました(笑)」。もともと黒豹が好きだったのと、黒豹なら白黒でかっこよくデザインできるということでキャラクターに決定。「いずれはキャラクターのぬいぐるみも作りたいと思っています」。買います!!
小僧 それは、ある意味、幸四郎さんも怖がりってことですね(笑)。染五郎さん、幸四郎さんの知られざる顔は何かありますか。
染五郎 うちに犬がいるんですけれど(ラブラドールレトリーバーの雄・4歳・名前はニッキー)、父とニッキーとの距離が近いというか。
小僧 距離が近い??
染五郎 ニッキーは父のことが大好きなんです。それで普段、父が散歩させているんですけれど、散歩の時間になると、父に吠えて要求するんです。他の家族には、そういうことはしないのに。
幸四郎 そう。僕が晩ごはんを食べ終わると吠え始めるんです。お皿を下げるわけではないし、ただそのまま座って、お酒を飲んでいたりするんですけれど、ごはんを食べ終わったことがわかるんですよ。「おまえ、もう食べ終わっただろう?」って。
染五郎 また父がすぐにニッキーの要求にこたえちゃうから。おやつとかあげちゃうし。それで甘えて吠えるんですよね。
小僧 そこは「ならぬ!」って鬼平風にビシっと言わないと。
↑トークは天然ですが、実は二枚目(笑)な幸四郎さん♪「鬼平犯科帳」のプロモーションでは、東京ドームの巨人×阪神戦で始球式も務めました。子どもの頃から大の巨人ファンというだけに、超緊張していた姿が印象的。「試合前なので、ベンチもけっこう緊張感があって、その雰囲気にのまれましたね。でも、あの何万人の歓声は、野球好きの僕としてはたまらないものがありました」
幸四郎 でも、どうもニッキーは僕のことを「飼い主」ではなくて、「友達」だと思っているらしくて。 だいたい「レトリーバー」って横文字だけど、もう日本人でしょう?
小僧 日本人……?
幸四郎 だって代々日本生まれなんだから、そろそろ日本語をしゃべってもいいと思うんですよ(笑)。本来、すごく頭がいい犬種で、盲導犬になったり、麻薬探知犬になって働いたりすることもあるわけですけれど、ニッキーはそういうことには頭を使ってないわけだから、「わん!」だけじゃなくて、「ごめんなさい」とか、「散歩よろしくお願いします」とか、言えないものかと思って。
そうか、こっちが「待て」とかじゃなくて、「わん!」で返せばいいのかな。そうしたらわかりあえるのかな。
染五郎 (笑)。
小僧 ニッキーの件は次回までにぜひ検証しておいてください(笑)。
部長 さて、7月に続いて8月の納涼歌舞伎では、小説家の京極夏彦さんの書き下ろしによる新作歌舞伎がありますね。まさか京極作品を歌舞伎座で観られるなんて!!楽しみです。
↑「八月納涼歌舞伎」は、第三部、京極夏彦氏が書き下ろす新作歌舞伎『狐花』も話題ですが、第一部の『鵜の殿様』も大注目。殿様と太郎冠者が鵜飼遊びに興じる話で、今年、博多座で上演されて評判を呼んだコミカルな舞踊劇。ただのイケメンではいられない幸四郎さんと染五郎さんが体を張って全力で笑かしにきます。必見ですよ~!!
幸四郎 まだどういうお話か全然わからなくて、僕もニュースを見て、初めて筋を知りました(笑)。京極さんが書く歌舞伎、絶対に面白いですよね。7月に『裏表太閤記』をやりながら、8月の新作の準備もしないといけないので、絶賛お稽古しないとですね。
小僧 そして9月は歌舞伎座で秀山祭、10月は松竹座。さらに12月新橋演舞場、2月博多座で、歌舞伎NEXT『朧の森に棲む鬼』にお二人とも出演ですね。劇団☆新感線の作品の中でも人気の高い作品だけに、みんなの期待も高まっています!
染五郎 『朧の森に棲む鬼』は、父が出演した新感線作品の中で一番好きな作品なので、それに出られるのは嬉しいです。歌舞伎NEXTですけれど、いのうえひでのりさん演出、中島かずきさん脚本という作品に、ついに出られるということで、すごく楽しみです。
小僧 染五郎さんはシュテン役、幸四郎さんは主役のライ役ですが、今回は松也さんとダブルキャストということで、それも楽しみです。
幸四郎 今回はダブルキャストになりましたけれど、これは勝負ですね、松也くんと。負けないように、全力で頑張ります。
小僧 鬼平の鬼に始まって、朧の鬼に終わる2024年。どこまでも突っ走るお二人についていきます~!
部長 まずは7月歌舞伎座にレッツゴー!!
↑『裏表太閤記』の大詰で演じる孫悟空の拵えをした幸四郎さん。超キュート♥ それにしてももとの面影がゼロでびっくり!「ちょうど京都で『鬼平犯科帳』を撮っているときに、鬼平の撮影所でこの扮装の撮影もしたんですね。鬼平が突然、孫悟空になって、スタッフの方々もびっくりしていました」。そして驚くスタッフを孫悟空の恰好で追いかけまわしたそう。7月歌舞伎座で、この孫悟空姿もぜひ拝見したいです!!(撮影:永石勝)
■「七月大歌舞伎」
劇場:東京・歌舞伎座
日程:2024年7月1日(月)~24日(水)
【休演】10日(水)、16日(火)
<昼の部>午前11時~
竹田出雲 作
三好松洛 作
並木千柳 作
織田紘二 補綴・演出
石川耕士 補綴・演出
川崎哲男 補綴・演出
藤間勘十郎 補綴・演出
通し狂言『 星合世十三團』(ほしあわせじゅうさんだん)
成田千本桜
市川團十郎十三役早替り宙乗り相勤め申し候
左大臣藤原朝方
卿の君
川越太郎
武蔵坊弁慶
渡海屋銀平実は新中納言知盛
入江丹蔵
主馬小金吾
いがみの権太
鮨屋弥左衛門
弥助実は三位中将維盛
佐藤忠信
佐藤忠信実は源九郎狐
横川覚範実は能登守教経 13役すべて市川團十郎
静御前 中村雀右衛門
相模五郎 市川右團次
小せん 中村児太郎
片岡八郎/若葉の内侍 大谷廣松
伊勢三郎 市川男寅
鷲尾十郎/お里 中村莟玉
逸見藤太 市川新十郎
お米 中村梅乃
亀井六郎 市川青虎
駿河次郎 市川九團次
猪熊大之進 片岡市蔵
五人組作兵衛 市村家橘
梶原平三景時 市川男女蔵
お柳実は典侍の局 中村魁春
源義経 中村梅玉
<夜の部> 午後4時30分~
奈河彰輔 脚本
藤間勘十郎 演出・振付
『千成瓢薫風聚光(せんなりびょうたんはためくいさおし)
裏表太閤記』(うらおもてたいこうき)
松本幸四郎宙乗り相勤め申し候
豊臣秀吉/鈴木喜多頭重成/孫悟空 松本幸四郎
明智光秀/前田利家 尾上松也
織田信忠/加藤清正 坂東巳之助
光秀妹お通/毛利輝元 尾上右近
鈴木孫市/宇喜多秀家 市川染五郎
服部弥兵衛 大谷廣太郎
十河軍平/天帝 市川猿弥
重成妻関の谷 市川笑也
重成母浅路 市川笑三郎
出井寿太郎 市川寿猿
僧日計実は四王天但馬/猪八戒 市川青虎
沙悟浄 市川九團次
多喜川一益 松本錦吾
織田信長 坂東彦三郎
天帝大后 市川門之助
淀殿 市川高麗蔵
松永弾正/徳川家康 市川中車
北政所 中村雀右衛門
大綿津見神 松本白鸚
取材・構成/バイラ歌舞伎部
写真/露木聡子
まんぼう部長……ある日突然、歌舞伎沼に落ちたバイラ歌舞伎部部長。遅咲きゆえ猛スピードで沸点に達し、熱量高く歌舞伎を語る。
ばったり小僧……やる気はあるが知識は乏しい新入部員。若いイケメン俳優だけでなく、オーバー40歳の熟年俳優も大好き。