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ポッドキャスターと記者が未解決失踪事件の謎に挑むミステリー『ボドキン』をレビュー【海外ドラマナビ】

海外ドラマに詳しいライター・今 祥枝と編集・ぴらが、働く女性におすすめのドラマをピックアップ! 今回は、未解決失踪事件を追うポッドキャスターと記者が謎に挑むミステリー『ボドキン』をレビュー。

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今 祥枝&編集ぴら

今 祥枝&編集ぴら


今 祥枝(左)●『小説すばる』で「海外ドラマ考現学」を連載中。
編集ぴら(右)●笑いあり事件の謎ありのドラマといえば「SPEC」シリーズ。見始めたら止まらない!

数十年前の祭りの日に起きた失踪事件。ポッドキャスターと記者が謎に挑む!

 アイルランドにあるのどかな海沿いの町で、25年前に起きた謎の失踪事件。ポッドキャスターのギルバート、ジャーナリストのダヴらが調査に乗り出す「ボドキン」は、閉鎖的な“村もの”の面白さに笑いどころもあって、7話で気軽に楽しめるミステリー!

編集ぴら(以下ぴ) 町のおばあちゃん修道女に至るまでポッドキャストを聴いていて、ポッドキャストがこれだけ浸透している描写にびっくり! 日本で田舎に行って、おじいちゃんおばあちゃんにポッドキャストの取材ですと伝えても「なにそれ?」と言われそう。特に“トゥルークライム”というジャンルのポッドキャストが人気なんですか?

 英米では実録犯罪系のポッドキャストがプロもアマも乱立して、ゲームなどの定番娯楽の上位に“トゥルークライム”がランクインするほど大人気!事件の報道があると素人探偵らが現場からライブ配信するなど、加熱するブームは社会問題にもなっているほど。

 そんな背景があるんですね〜。ダヴからは「手段を選ばず真相を追求する優秀な新聞記者」感がすごく出ている(笑)。けど、そんな彼女が組まされたギルバートと助手エミーの「コイツら大丈夫か?」感が面白くて。

 ダヴが抱える問題や「ポッドキャストはジャーナリズムなのか?」という現代的なイシューを盛り込みつつ、わりとダヴは推理を外すし、誰とでもすぐケンカになるのも笑ってしまう。

 対して、ただのお調子者に見えていたギルバートとエミーが、どんどん謎を解いていくのも面白い。3人の性格を知っていく中で、人の本質は第一印象ではわからないものだなぁとも感じます。最初から3人ともありのままの自分で過ごしている人たちなのに(笑)。

 それは全員が怪しく見える地元民にも言えるのかもね!

『ボドキン』Netflixシリーズ 独占配信中

写真提供:Netflix

『ボドキン』
政府が関与する不正を暴こうとしていた記者のダヴ(シボーン・カレン)。情報提供者が自殺したことで、犯罪系で人気の有名ポッドキャスター、ギルバート(ウィル・フォーテ)の取材に同行してアイルランドの田舎町ボドキン行きを命じられる。ギルバートとアシスタントのエミー(ロビン・カーラ)、ダヴは、25年前の祭りで3人が行方不明になった事件の調査を開始。そんな中、新たな殺人事件が……。

Netflixシリーズ 独占配信中

イラスト/chii yasui ※BAILA2024年8・9月合併号掲載 ※配信情報は記事掲載時点のもので、変更になっている場合や、配信が終了している場合があります。

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