マンガと猫が好きなライター・上村祐子がバイラ女子におすすめのマンガをピックアップ! 今回は、高校軽音部を舞台にした青春ドラマ『ふつうの軽音部』をレビューします。
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上村祐子
マンガを読んで猫を愛でて暮らすライター。10月放送予定の『ねこに転生したおじさん』のアニメが楽しみ。
高校軽音部を舞台にしためちゃ等身大の青春ドラマ!
©クワハリ・出内テツオ/集英社
高校の軽音部って、目立つ生徒たちが集まっていて、音楽と恋と友情で青春を謳歌している華やかな部活、と思っていたような気もするし、実際にそういう高校生もたくさんいるのだろう。
本作は軽音部が舞台となっているけれど、主人公のハトノは決してハデな生徒ではなくて、部員の高校生らしいノリに共感性羞恥を感じながら、邦ロックへの愛とバンドへの憧れを抱きしめ軽音部に入部する。ハトノの部活動への向き合い方もたまに高まる自意識も、“学生時代あるあるだ〜!”と思える人は多いはず。
どこまでも等身大なハトノの高校生活を通して、バンド結成、メンバー入れ替え、初めての人前でのパフォーマンスの失敗、そもそもの人づきあい……軽音部の真髄を堪能! 軽音部ってやっぱ、青春でしかない。
『ふつうの軽音部』
クワハリ原作 出内テツオ漫画
集英社 2巻 715円
1巻では決して順調とは言い難い軽音部のスタートをきっていたハトノ。2巻では初めてのライブでの大失敗を経て、夏休み中に大奮闘する姿が描かれる。
これも気になる
『おひとりさまホテル』
まろ原案 マキヒロチ漫画
新潮社 4巻 792円
実在するホテルの魅力とつむがれる繊細な人間描写
仕事や人間関係で悩んだとき、生き抜きや疲れを癒す休暇として……"ひとりで楽しむホテル"を軸に描く。毎話実在するホテルが登場するので、"泊まりたいホテル"の参考にするのも◎。
イラスト/chii yasui ※BAILA2024年8・9月合併号掲載