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【お金と私の幸せな関係】フリーアナウンサー堀井美香さんが会社員を辞めて気づいたお金の生かし方

お金にまつわることで、素敵な経験を重ねた人生の先輩たちにインタビュー。お金とのつきあい方が、すっきり晴れやかになる視点が満載‼︎ フリーアナウンサー堀井美香さんはTBSを退社後、お金の使い方とライフワークの楽しみ方を見つめ直したそう。

50歳でフリーになってお金の流れが明快に

堀井美香さん

フリーアナウンサー

堀井美香さん


新卒で入社したTBSで27年間アナウンサーとして勤務し、2022年3月に退社。ナレーション・朗読のスペシャリストとして活躍する。ポッドキャスト番組「ジェーン・スーと堀井美香の“OVER THE SUN”」ほかレギュラー多数。たったひとりの朗読会「yomibasho」を主催。

会社員時代にはできなかったお金の生かし方で、ライフワークを楽しむ

コツコツ貯めて贅沢しない。自然と身についた金銭感覚

私、郵便局員の娘なんです。そのせいで、お年玉は貯金口座にそのまま回され、生まれたときからいくつもの保険に入れられ、20歳を前に満期を迎えたものもありました。子どもの頃から今までずっと、お金に関しては、長期でコツコツ貯め続けるスタイルです。TBSに入社したときは、両親から「天引きはされたほうがいい」と言われて、従業員持株会にイヤイヤ加入。気がついたら大きな金額になっていて、退職するときに感謝しましたね。そんな感じで、若い頃から少しずつ貯めて、堅実に運用すると決めているお金の“ボックス”のようなものが常にあります。    

会社員時代は、“ボックス”以外の給与は、何も考えずに使っていました。ただ、もともと贅沢なものを買うことには興味がないんです。飛行機が苦手で海外旅行にも行けないし、回転寿司のあおさの味噌汁無料クーポンとかでテンション上がります。今日持っているバッグも、なんと3300円で買ったんですよ。可愛くてお気に入り♡ おかげさまで浪費しなくてすんでいます。    

バイラ読者の皆さんと同じ30代の頃は、私は局アナの仕事と子育ての真っ最中。“ボックス”以外のお金は、二人の子どもの習い事やベビーシッター代に消えてゆきました。わが家ではずっと、旦那さんと私のお財布は別々です。家のローンや光熱費、税金、学費などは夫の口座から、食費と養育費を私の口座から、という分担。金銭感覚は私がザルで、向こうがきっちり。結婚してみると本当にラッキーで素晴らしいことでしたね。夫はお金を管理したり生かしたり、調べて実践するのが好きなタイプ。ついこの間も低リスクで年利がいい外貨建ての養老保険がいいよって説明してくれたんですけれど、セミナーを聞いているみたいに上手でした。家族でお金の話もよくします。大学生の息子や社会人になった娘にも、早くからNISAをすすめています。娘は興味を持って聞いてくれますが、息子は微々たるバイト代を搾取されるような気がするんでしょうね。イヤイヤなのは昔の自分を見ているよう。でも「10年後に感謝するから! 早いうちから長期の投資!」と口を酸っぱくして言っています(笑)。

会社を辞めて、自分のためのお金の生かし方がわかった

50歳で27年間勤めた会社を退職するにあたっては、今からあと何年生きるんだろう、どれくらいのお金がかかるんだろう、と、計算しました。自分の生活水準を見れば、将来、お金を大きく使うこともなさそう。万が一の病気などのための蓄えはコツコツ貯めた“ボックス”に確保している。そうした安心感があって、好きなことに飛び込めたということは大きいですね。  

今年4月にフリーになってからは、いただいたお話は全部受けよう!と、毎日のように働いています。司会や企業のナレーションをやらせてもらったり、大学で短期講座を受け持ったり。そして、そうした仕事とは別に、新たに始めたことが、自分ひとりで企画出演する少人数の朗読会。ピアノを弾く人だけを連れていき、たとえば離島に住む子どもたち数人を前にして、絵本や物語を朗読して全国各地を巡回する予定です。ここに関しては利益を生むことはまったく考えていません。いただいた声の仕事でどんどん稼いで、そのお金は朗読会に与えるという、すごく単純な流れにしようとしています。    

朗読会はライフワークのようなもの。いいことをしようとか、教え広めようというつもりもなく、自分の心からの趣味。ただ、続けていると、きっとご縁だったり思い出だったり、生きる甲斐みたいなことができるだろうな、と。それで今、すごく! 超! ワクワクしているんです‼ もしかしたら、将来どこかで、この会をきっかけに演劇や声の仕事につく子がいたら楽しいなあと思います。報告なんていらないけれど、彼らの思い出にはちょっと残りたくて。駄菓子とかをいっぱい持っていこうかな、とたくらんでみたり(笑)。    

ここで稼ぐ、こっちで使う。そう決めたらすごく意識がはっきりしてきました。大きな財を成して残すことは考えていません。子どもにも「生きているうちに使い切っていくよ」と話しています。会社員であることを辞めて好きなことをしているわけですから、いつか仕事がなくなる日もあるでしょう。自分の責任で選んだことですから覚悟はしています。でも、今までの仕事がゼロになったとしても、不安はありません。まったく別の分野で働くのも面白そうで、むしろ機会があれば挑戦してみたいくらいです。「稼いだお金を自分の好きなことに使う」という流れは、この先も変わらないでしょうからね。

堀井美香さんのお金と人生哲学

□ 若いうちから長期の投資!安定してコツコツ貯めるお金の“ボックス”を確保する
□ 「稼ぐお金」と「使うお金」に対する意識がはっきりしたら人生にいつまでもワクワクできる

取材・原文/久保田梓美 ※BAILA2022年9月号掲載

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