パートナーの不倫を疑った際、多くの人が頼る先は探偵事務所。売り上げ日本ーを誇る総合探偵社MRでは、なんと依頼の77%が不倫調査だそう。
約26万件もの不倫調査を行ってきた実績を元に、代表の岡田真弓さんが執筆した書籍『探偵の現場』(KADOKAWA)には、ドラマさながらの修羅場がずらり! そして今回、百戦錬磨のベテラン探偵も驚いたという不倫エピソードBEST3(書籍未公開!)を教えてもらった。
2003年に総合探偵社MRを設立。業界初のカウンセリング担当制度を導入し、探偵業界で売上No.1を達成する。メディア出演も積極的に行い、パーソナリティを務めるラジオ日本「岡田真弓の未来相談室」(毎週月曜日・22:45~23:00)は放送15年目に突入。
最近行った不倫調査の中で、特にインパクトのあったエピソードを聞いてみた!
第3位 エリート既婚女性がホスト狂いに!
「夫も子どももいらない!」ホストクラブの楽しさに目覚めた高収入妻
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「30代後半の男性から依頼を受けた、妻の不倫調査でした。子どもと3人で暮らすその夫妻は共働きで、それぞれ名の知れた企業に勤務しており、金銭的に裕福であることが窺えました。男性いわく、商社に務める30代前半の妻は、数ヶ月前から接待や付き合いを理由に深夜に帰宅することが急増。次第に朝帰りまでするようになり、さすがに怪しいと感じたそうです。
調査すると、実際に遅くまで働いていた様子でしたが、会社を出ると自宅とは別の方向へ。到着したのはホストクラブでした。何人かの若いホストに入れ込んでおり、朝方まで飲み明かしては、一晩100万円以上を散財。ホストを連れてホテルに泊まることもありました。
後日、男性に調査結果を報告。すると、ホッとしたような表情で『遊びの関係で良かった』と言い、妻を許す意向を示しました。器の大きな人だなと感心しましたが、その後、予想外の展開に。
男性が調査報告を差し出してホスト遊びをやめるように伝えたところ、妻は開き直った態度で『やめる気はない』と宣言。さらに、『私はおとなしく生活するのが性に合わない。家族から解放されて自由になりたい』と、離婚を申し出てきたというのです。説得を試みたそうですが、その意思は固く、夫妻は離婚にいたりました。
その際、妻は『子どもを引き取る気も、共同で育児をする気も一切ない』と言い放ったそう。不倫が原因の話し合いで、倫理観の欠けた言動をしてしまう男性は多く見てきましたが、女性の場合は、とても珍しいんです。よって、印象に残る案件となりました」
第2位 夫が不倫相手の家に不法侵入して逮捕!
家出同然で家族を捨てた挙句、不倫相手をストーキング!
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「今回お話しするエピソードの依頼人は妻。ある日突然、家を出ていってしまった夫の居場所を調べてほしいと依頼されました。
40代前半の夫の居場所を突き止めて、数日かけて行動を追ったところ、新居からほど近くに不倫相手が住んでいることが判明しました。しかし、何やら様子がおかしい。というのも、不倫相手の女性の家へ行っても中には入らず、周囲をうろつきながら様子をうかがってばかりいたんです。
不倫カップルの顛末として、男性が関係にのめり込んで暴走し、女性に引かれてしまうのは、よくあること。彼らもそのパターンだったのでしょう。しかし男性からすれば、家庭を捨ててまで選んだ関係を、簡単には諦められない。態度が冷たくなった彼女の浮気を疑い、自宅を偵察していたようです。
調査結果を報告すると、依頼人は離婚を決意。離婚協議はスムーズに進みましたが、後日、驚きの報告が。男性が不倫相手の自宅に不法侵入し、逮捕されてしまったんです。ストーキングもしていたようで、もちろん不倫相手からは捨てられ、会社もクビに。不倫の末、全てを失うという悲惨な結末に言葉を失いました」
衝撃の第1位は……
不倫の温床! 同僚8人と交際していた魔性の女性警察官
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「不倫関係のもつれから警察のお世話になった人の事例をお話ししましたが、実は、警察署こそ不倫の温床。警察官の妻は我が社のお得意様と言えるほど、依頼件数が多いんです。
近年でもっとも衝撃的な結末を迎えた調査の依頼者は、警察官を夫にもつ30代後半の女性。家を抜け出す頻度が急増した夫に疑念を抱き、調査の依頼に踏み切ったそう。
依頼者から「夫が誰かに呼び出されて家を出た」と報告を受けて追跡すると、勤務先の交番に到着。外で見張っていると、しばらくしてから女性と連れ添って交番を後に。向かった先はラブホテルでした。
不倫相手の女性は、夫と同じ交番に勤める警察官でした。調査を続けたところ、今度はその女性が別の同僚とホテルへ入る様子を目撃。それも1度ではなく……。なんと彼女は、依頼者の夫を含む8人の同僚と肉体関係を持っていたんです!
30代前半の彼女は署のアイドル的存在だったよう。男性たちは全員、彼女の浮気を容認していたというのだから驚きました。ちなみに依頼者は夫と離婚し、さらに、調査報告書を警察署に提出。不倫相手ともども懲戒免職処分を受けているはずです」
不倫はハイリスク&ローリターン?
不倫の酸いも甘いも見てきた岡田さんだが、自身は昔から一貫して不倫反対派。悪い結末ばかりではないが、仕事や信頼を失ったり、慰謝料を請求されたりと、リスクが高すぎることを理由に挙げた。
そんな岡田さんの著書『探偵の現場』には、不倫をキッカケに本来の自分を取り戻した女性や、関係が劇的に改善された夫婦、夫にリベンジを果たした女性など、興味深いエピソードがずらり。不倫関係にある人はもちろん、パートナーとの関係に悩んでいる人にもおすすめの一冊だ。
取材・文/中西彩乃