カリスマ個人投資家・テスタさん。総利益100億円以上の成績を持つ彼が、BAILA世代に投資やマネーリテラシーをレクチャー。「ただ貯金しているだけじゃダメ」と最近よく聞くようになったけれど、私たちも“投資”を始めたほうがいいのでしょうか?

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株式投資は「特別な人がやるもの」な時代は終わった
労働しているだけだと一方的に「搾取」されてしまう。まずはそれに気づこう!
株式投資というと、テスタさんのような専業トレーダーや、経済に詳しい「特別な人」がやるものと思いがち。自分には関係ないと考えている人も多いはず。ところが「まじめにお仕事を頑張っている方ほど、投資にも目を向けて欲しいです」との意見が。
「これは資本主義の仕組みなのですが、会社員をしている方にとっては、実際に働いた分よりも少ない額しか手元に入りません。それはなぜか。収益と人件費の差額で会社経営は成り立っているからです。例えば月給30万円の方って、実は30万以上の労働をしているわけですよね。一方で、株式投資では、ある企業の株を買って”株主”となり、その企業の利益を分けてもらうことができます。普段、組織でしっかり働いている人ほど、投資で労働以外のお金を受け取りに行ってみるのもいいんじゃないかなと僕は思います。搾取されている分を取り返しに行くんです(笑)!」
毎年2%物価が上がっていけば、10年後には今より20%以上の物価高になる
さらに2022年から始まった日本のインフレ政策にも「対策を講じたほうがいい」とも。
「今、日銀では年2%の物価上昇率を目指しています。国が経済発展のために行っている政策なので、悪いことではありません。年2%の上昇率と聞くとあまりぴんとこないかもしれませんが、10年たつと今よりも20%以上物価が上がることに。その分、お給料も上がるといいけれども、そううまくはいかないかもしれないですよね。となると投資の力を借りて、年2%以上の利益を自分でコツコツ作ることが必要になってきます」
銀行預金は円にフルベットしている状態。物価高の今、リスクとなりうる
現金は知らない間に目減りしている

この物価上昇率をさらに深掘りしていくと、「円のみの銀行預金はメリットが少ない」という結論に。
「毎年2%ずつ物価が上昇していくと、今ある手持ちの現金100万円は、10年後には約82万円の価値に落ちることに。銀行にただ預けているだけの貯金は、資産としてはどんどん目減りしていってしまいます。また円での貯金は、実は“日本円に全額投資”しているのと同じ状態。この先、日本が国際的な有事に巻き込まれる可能性がないとは言えないですし、円にフルベットするよりは、円、ドル、金など、資産をいろんなものに分散して持っておいたほうが、個人的にはいいと思います」
手始めにNISAで投資信託を買うのもアリ!
とはいえ、テスタさんのように、いきなり個別銘柄の売買に踏み込むのはハードルが高すぎるし、知識もない……。そんな人はどうすればいいですか?
「NISAで、日本以外の国の株式が入っている投資信託を買うのもいいと思いますよ。アメリカは先進国の中でも人口が増え、産業も拡大する見込みがあります。また、別の新興国の成長に投資しておくのもアリだと思いますね。NISAは少額から始められて、しかも売却益が非課税になるんですよね。やっておいて、損はないんじゃないかと思います。投資信託は、個別銘柄を集めたもの。『投資信託の中身って何だろう?』、『どんな銘柄が入っているんだろう?』と、意識が向くようになれば、個別株の投資にも興味が湧くかもしれません」
テスタさんの格言 「投資で労働以上の利益を受け取り、インフレ時代に対応を」

労働収入と株式投資の基本について、そして日本経済の現状についても解説してくれたテスタさん。シリーズのほかの記事でも、「投資ってギャンブルみたいなものだよね?」など、初心者のギモンに答えていきます。
*本記事はマネー情報の提供を目的にしており、特定の金融商品の売買の推奨はしていません。記事の内容にもあるように、株式投資はリスクを伴います。自己責任の範囲内で行うようにお願い致します。
撮影/三浦晴 イラスト/Kanna Takeda 取材・文/石井絵里




























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