カリスマ個人投資家・テスタさん。総利益100億円以上の成績を持つ彼が、BAILA世代に投資やマネーリテラシーをレクチャー。今回の記事では、今テスタさんが注目しているという「金」への投資について、語ってもらいました。

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テスタさんが「金(ゴールド)」を推す理由とは?!
金は、世界で最も安全な資産だと思います
これまで、株式投資にまつわる考え方や、勉強方法、銘柄選びや利益確定の仕方について教えてくれたテスタさん。さらに「これからは、通貨以外のものにも資産を分散投資したほうがいい」とのこと。その代表例として挙げてくれたのが金(ゴールド)への投資だ。金はなぜ、持っておいたほうがいいんでしょうか? そして円やドルといった通貨との違いは?
「円もドルもユーロも、その国や地域の通貨。今のところドルが基軸通貨という、世界中の商売や取引のための共通通貨になっています。ただし通貨は、政情や経済状況によって大きく価値が目減りする可能性が。これはもちろん基軸通貨のドルも同じです。一方で金は、“古来から変わらずに、世界共通で価値を持っている”通貨、だと思ってください。
こちらの記事で円だけの預金はリスクが高いし、インフレ経済に対応できない。そのためには外貨も含めた投資信託を持ったり、個別株に投資したりしてリスク分散しながら資産を増やしていこうというお話をしてきました。さらに資産防衛の力を高めるには通貨以外の金も、持っておいたほうがいいと僕は考えています」
金は、世界中に「買い手」がいる!
金が持つ魅力とは「世界のどこかに、必ず『欲しい』人がいるところ」とも。
「もし日本が国際的な有事に巻き込まれてしまい、円の価値がほとんどゼロになったとしますよね。そうするといくら円を持っていても、世界中の人たちから『もう円はいらない』と言われてしまうかもしれません。でも金は、世界中の人が『欲しい』と思う資産です。つまり、どこかには必ず“買い手”がいると考えると、リスクを極力抑えられる資産なんですよね」
金の希少性の高さも「時代を超えた財産」となり得る理由のひとつ
金は地球上に限られた量しか存在していない

金はもともと地球上に存在する鉱物。そのもの自体が売買の対象になるうえ、アクセサリーなどにも加工できるという、両方の価値を持っている。ただし、天然のものゆえに量には限りが。
「紙幣は紙なので、なくなったら刷ることができますよね。でも金は再生産ができません。世界には競技用プール4.5杯分ほどの金しかないといわれていますが、すでにその多くが掘り尽くされています。そういう意味でも希少価値がある。量は増えないけれども、欲しい人は減らないから、今後も安定して値上がりしていく資産と考えられているんですよね」
そしてテスタさんは、こんなユニークな見解も。
「希少性だけで考えたら、もっと採掘量が少ない鉱物もあるんですよ。プラチナは金よりも少ないと言われていますし。でもなぜか、人は金に魅了される生き物なんじゃないかと僕は思っています。通貨が発達する前の時代から『金は資産』と考えられていましたよね。人間のDNAの中には、ゴールドをありがたがるDNAがあったりするのかなあ、なんて(笑)。五輪のメダルも、1位はやっぱり金メダルですしね」
購入は、保管や交換がラクなETF(上場投資信託)がおすすめ
確かに、黄金のマスクや金の茶室など、ゴールドには普遍的な価値を持つ美術品・工芸品などのイメージも。リスクを抑えた資産形成のひとつとして、持っておくといいのかも! 気になるのは購入方法。指輪やネックレスなど身につけられる加工品を買っておくのもよさそうだが、現物の金そのものを買うとなると、保管場所や、保管するためのランニングコストがかかりそう……。
「金のETF(上場投資信託)を購入すれば、現物を持つ必要がなく、紛失や盗難のリスクを抑えられますよ。ETFとは証券取引所に上場している投資信託のこと。金のETFは、株と同じように証券会社から通貨で購入でき、相場の上下を確認できます。現物での買い増しや貸金庫での保存を否定はしないですが、ETFのほうがコツコツと買っていくためのハードルが低いかもしれないですね。やっぱり現物を手元に置いておきたい! となったら、そのETFを売却すればOK。いつでも金と交換できます」
資産額のどれぐらいを、金の購入に充てたらいいんでしょうか?
「そうですね。金は最高のリスクヘッジとも言われているので。これからの時代は、資産の20%は金に投資しておく、とかでもいいと思います」
テスタさんの格言 「金は大きなリスクヘッジに。資産の20%は持っておいてもいい!」

あらゆる角度から、BAILA世代のマネーリテラシーを高めてくれたテスタさん。「30代はまだ資産形成の途中の段階だと思います。物価高に負けず、でも変に一攫千金を狙わずに。トータルでお金を増やせるよう、焦らずコツコツとやっていきましょう」と、一貫したアドバイスをくれました。この教えを胸に、確実に資産を増やしていきたい!
*本記事はマネー情報の提供を目的にしており、特定の金融商品の売買の推奨はしていません。記事の内容にもあるように、株式投資はリスクを伴います。自己責任の範囲内で行うようにお願い致します。
撮影/三浦晴 イラスト/Kanna Takeda 取材・文/石井絵里



























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