良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第86回は、「おいくつですか?」。
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■「おいくつですか?」がNGなのはなぜ?
初対面の相手とは、まったくお互いの情報を知らない状態で話をしなければなりません。すると何を話せばいいか、わからなくなることもありますよね。相手と会話するするうえで、共通の話題を探すだめに、年齢を聞きたくなることもあるでしょう。
けれども、特に女性は、若くても年齢を言いたくない人がいるので、単刀直入に「おいくつですか?」と聞くのは失礼にあたります。つい口にしてしまわないように注意しましょう。
■言いかえるならこれ!
初対面の相手に「おいくつですか?」と聞くのはNG!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「何十代ですか?」
年齢をストレートに聞くのはマナー違反。
「世代」を聞いてみましょう。
■さらに上手に使うには?
相手の世代がわかったほうが共通の話題を見つけやすいという場合は、「何十代ですか?」と聞いてみてはいかがでしょうか。最近は、30歳前後を意味する「アラサー」、40歳前後を意味する「アラフォー」といった便利な言葉もあります。
私もカウンセリングの現場や電話相談で、相談者の年齢を確認する必要がある場合に、「おいくつですか?」とは聞きません。そのかわりに、「よろしければ、何歳代か教えていただけますか?」と幅を持った聞き方をするように心がけています。
相手が高齢の方でも同じです。高齢者の方に「高齢だと大変ですね」と言って傷つけてしまう人もいます。また、世代がわかったからといって、「その世代はこうですよね」と決めつけて話さない配慮も必要です。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子