良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第95回は、「私、いくつに見えますか?」。
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■「私、いくつに見えますか?」がNGなのはなぜ?
自分から年齢を言いたい人は、そう多くはないでしょう。ただ、最近は、女性も男性も年齢不詳の人が多いため、仕事関係者には実年齢を伝えておきたいという人もいるようです。
それ自体は問題ないのですが、日ごろから若く見られる人は、無意識のうちにもったいぶった言い方をしてしまうことがあるので気をつけてください。
男女問わず、「いくつに見えますか?」と聞く人は、みなさん例外なく「若く見える」と言ってほしいのです。「いくつに見えますか?」の裏メッセージは「若く見えるでしょう?」なんですね。すると聞かれたほうは、40代にしか見えない人にも、失礼にならないように「35歳くらいですか?」とサバを読んで答えたりします。とはいえ、「初対面の人の年齢はそこまで興味がない」というのが正直なところでしょう。
■言いかえるならこれ!
「私、いくつに見えますか?」と聞くのはNG!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「私、〇歳なんです」
が正しい!
「いくつに見える?」は「若く見えるでしょ?」と同義語。
年齢を伝えたいなら率直に伝えましょう。
■さらに上手に使うには?
これから一緒に仕事をする人であれば、お互いの年齢や経歴を簡単に紹介する場合もあるかもしれません。どうしても年齢を伝えたいなら、「私、〇歳なんです」とストレートに言うこと。
もし若さを自慢したいなら、「ちょっと自慢させてください。私こう見えても○歳で、孫が〇人いるんです」という感じで、明るく伝えられるといいですね。
明確な理由もなく、単に自分の年齢を言い当てさせるのは、自信過剰な人の自己満足の場合が多い印象です。お互いのことを深く知らない段階では、まずは相手に信頼感や安心感を持ってもらえるように接することを意識してください。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子