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生成AI、半導体、気候変動対策…最新ビジネスキーワードを大江麻理子さんと読み解く!【働く30代のニュースゼミナール 拡大版】

テレビ東京『WBS(ワールドビジネスサテライト)』の大江麻理子キャスターがセレクトした“働く30代女性が今知っておくべきニュースキーワード”を自身の視点から解説する連載。今回は連載拡大版として、激動の世界で今、何が起きているのかを幅広いキーワードから読み解きます。第三回目のキーワードは「ビジネス」。

【News Keyword】ビジネス

ビジネスでの活用が世界的に広がる生成AIと、需要が高まる半導体産業、そして気候変動対策。日本が抱える社会課題も解説します

【News Keyword】ビジネス

【生成AI】ブームが定着し活用広がる

「指示に基づき、これまでに学習してきたデータを活用して文章や画像、音楽などを生み出す人工知能(AI)。生活やビジネスにすっかり浸透し、生成AIの代名詞ともなったオープンAI社のChatGPTに対抗しグーグルなどの巨大IT企業が開発競争を繰り広げています。日本でも政府主導で、国産の生成AI開発を加速させる“GENIAC”プロジェクトが始動。一方、もっともらしい嘘をつくという課題もあり、法的な整備や技術的な穴を埋めていかなければならない分野でもあります」

指示に基づき、これまでに学習してきたデータを活用して文章や画像、音楽などを生み出す人工知能(AI)。生活やビジネスにすっかり浸透し、生成AIの代名詞ともなったオープンAI社のChatGPTに対抗しグーグルなどの巨大IT企業が開発競争を繰り広げています。日本でも政府主導で、国産の生成AI開発を加速させる“GENIAC”プロジェクトが始動。一方、もっともらしい嘘をつくという課題もあり、法的な整備や技術的な穴を埋めていかなければならない分野でもあります」

【人手不足】慢性的に続くおそれも

「2024年問題による物流・運送業界でのドライバー不足に加えて、サービス業での人手不足も深刻化しています。これまでは女性や高齢者の労働参加により人手不足を解消していた状態がありましたが、女性や高齢者の就業率がある程度高まった今、慢性的な人手不足が懸念されています。解決のため、最近目にする機会が増えたホテルでの無人チェックイン機や配膳ロボットなど、サービス業では機械を導入することで人を介さなくてもすむようになる“省人化投資”が進んでいます

【気候変動対策・脱炭素】より現実的な解決に向けて

「重要な社会課題として世界で認識されている気候変動問題。ただ、ロシアのウクライナ侵攻後のエネルギーの価格高騰や供給不安を経て、対策を先導していたEUでも従来の化石燃料の使用を許容しない方針から少し現実的な方針に変化しつつあります。そうした中で、温室効果ガスの排出を抑えるため、CO2を地中化する技術などが各国で研究開発されています。日本では燃焼時にCO2を排出しない水素を化石燃料に混焼する技術開発などを進めています」

「重要な社会課題として世界で認識されている気候変動問題。ただ、ロシアのウクライナ侵攻後のエネルギーの価格高騰や供給不安を経て、対策を先導していたEUでも従来の化石燃料の使用を許容しない方針から少し現実的な方針に変化しつつあります。そうした中で、温室効果ガスの排出を抑えるため、CO₂を地中化する技術などが各国で研究開発されています。日本では燃焼時にCO₂を排出しない水素を化石燃料に混焼する技術開発などを進めています」

【半導体】日本が世界の重要拠点に

「スマホ、パソコン、自動車、家電などあらゆる電子機器の制御のために用いられる電子部品のこと。米中対立が長期化する中で、アメリカ主導の「Chip4」という、アメリカ、日本、韓国、台湾で連携して半導体のサプライチェーンを強固なものにしていく構想が生まれました。日本は今、官民の総力戦で、台湾の世界最大手半導体メーカーTSMCの工場の誘致や、国産の次世代半導体の生産を目指す会社ラピダスを設立するなどの戦略を同時進行させています」

「スマホ、パソコン、自動車、家電などあらゆる電子機器の制御のために用いられる電子部品のこと。米中対立が長期化する中で、アメリカ主導の「Chip4」という、アメリカ、日本、韓国、台湾で連携して半導体のサプライチェーンを強固なものにしていく構想が生まれました。日本は今、官民の総力戦で、台湾の世界最大手半導体メーカーTSMCの工場の誘致や、国産の次世代半導体の生産を目指す会社ラピダスを設立するなどの戦略を同時進行させています」

【大江’s eyes】生成AIと半導体に注目。日本では人手不足の課題も

今あらゆる分野で活用が広がっているのが生成AIです。あっという間に生活に浸透したように感じます。便利な一方、もっともらしい嘘をつくという課題もあり、技術的に発展途上です。特に世界的な選挙イヤーである今年は生成AIを使った精度の高いフェイク情報が出回るおそれがあり、警戒が必要です。

その生成AI分野でも不可欠で、世界の経済安全保障で重要視されている半導体産業も激動の分野です。日本は今、世界のサプライチェーンの中で欠かせない存在になるために半導体の製造能力を高めようと、官民一体となって動いています。

気候変動対策の分野では、持続可能なエネルギーの活用がより進む一年になるかもしれません。ただ、国によって対応の度合いに濃淡があり、アメリカ大統領選挙でトランプ氏が再選した場合、アメリカの気候変動対策が後退する可能性があるとの見方もあります。

日本では、2024年問題に加えて、慢性的な人手不足が社会課題になっています。AIの進化により、対面でないとできない仕事や、管理職など人と人の間を取り持つような仕事の価値が高まっていて、その分野の人手が足りない問題もあります。また、女性の働き方において、結婚後や育児期に就業率が低下するM字カーブ問題が解消されつつある一方、30歳頃を境に正規雇用率が低下するL字カーブ問題は残っています。結婚や子どもの有無にかかわらず望む働き方を選択できる環境づくりが大きな課題として指摘されています。

大江麻理子

大江麻理子


おおえ まりこ●テレビ東京報道局ニュースセンターキャスター。2001年入社。アナウンサーとして幅広い番組にて活躍後、’13年にニューヨーク支局に赴任。’14年春から『WBS(ワールドビジネスサテライト)』のメインキャスターを務める。

撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/桑野泰成〈ilumi.ni〉 イラスト/松田奈津留(visiontrack) 取材・原文/佐久間知子 ※記事の内容は2024年2月の取材時点のものです。 ※BAILA2024年5月号掲載

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