良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第117回は、「なんでそんなに元気でいられるの?」。
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■「なんでそんなに元気でいられるの?」がよけいなひと言なのはなぜ?
テンションの高さは人それぞれ。日によっても浮き沈みはよくあるもの。
たとえ、「あれ、今日暗くない?」などと言われたとしても、「なんでそんなに元気なの?」と返したら、売り言葉に買い言葉。相手は「うるさかったかな」と思い悩んで関係性がギクシャクしてしまいます。
自分でも気づかないうちに習慣化したマイナスの口癖のために、よい人間関係が築けない人が実は多いんです。
どんなに親しい友人であっても、敬意をもって接しなければ関係は長続きしません。相手を不快にさせない、気づかいが伝わる表現を身につけておくことが、大人のコミュニケーション・マナーの1つと言えるでしょう。
■言いかえるならこれ!
元気の押し売りをされたとき「なんでそんなに元気でいられるの?」と言うのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「ごめん。今、そのテンションに合わせられないかも」
が正しい!
友人だからこそ正直に伝えてOK。
■さらに上手に使うには?
テンションは誰かから強制されるものではないはずなので、胸中をはっきり伝えましょう。率直に伝えるほうが相手に対して誠実と言えます。
相手が納得して状況を理解できる表現を選ぶことができれば、自分がその後テンションを無理に上げる必要もありません。第三者が聞いていても嫌な気分にならず、その場を丸く収めることができます。
フラットで健全な友人関係を目指すためには、適度な距離感を保ち、相手への誠実さが伝わる言葉を選ぶこと。関係が長く深い間柄だからこそ、本当の意味での気づかいが求められると思います。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子