良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第118回は、「そろそろ時間なので先に帰ります」。
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■「そろそろ時間なので先に帰ります」と言うのががよけいなひと言なのはなぜ?
ビジネスシーンでもプライベートでも訪問時の言葉選びは気をつかうもの。「相手と何を話せばいいかわからず緊張してしまう」という人もいるでしょう。
無理をして話に花を咲かせようとしなくてもよいと思いますが、せっかく盛り上がっているときに、突然「先に帰ります」と言われたら場が冷めてしまいます。
先に帰ることは悪いことではありませんが、別れ際に「楽しかった」という思いを気持ちよく共有できる言葉を選ぶことができるといいですね。
■言いかえるならこれ!
先に失礼するときに「そろそろ時間なので、先に帰ります」と言うのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「すっかり盛り上がってしまって、もうこんな時間ですね」
が正しい!
場の空気を察した気づかいのある言葉選びが、良好な人間関係を育みます。
■さらに上手に使うには?
「すっかり盛り上がってしまって」と楽しかった思いを伝えることで、笑顔でその場から帰ることができるのではないでしょうか。
また、一人だけ先に帰ることになったときは、「お先に失礼いたします」でもいいのですが、よりやわらかい印象を与える大和言葉で「おいとまいたします」と伝えれば、より丁寧かつ品のある印象になります。
訪問時は場を盛り上げようとしなくても、笑顔で会話をつなぐことができれば大丈夫です。適度な緊張や距離を保っていたほうが、社会人としての信頼感が得られる場合もあると思います。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子