生理についてパートナーや異性の家族、職場の同僚に対し、みんなどうやって話している? 性別・年齢問わず生理の知識を伝えるユニ・チャームの担当者に、「みんなの生理研修」で男性にどんなことを教えているのか聞いてみました。
「みんなの生理研修」を行うユニ・チャームの方に聞きました
ユニ・チャーム広報 藤巻尚子さん
まずは正しい知識から。男性や管理職にまで生理の理解を深めることで、働きやすい環境に
「生理のある方/ない方も、生理の重い方/軽い方も、正しい知識を得ることで職場はもっと働きやすい環境に改善できるはず、という思いで行う『みんなの生理研修』。性別や職種を限定せず、これまで様々な企業、自治体、教育団体で実施してきました。応募の理由として多いのは『社員同士の理解を深めたい』『社内のコミュニケーションをよりよく改善したい』というもの。男性社員や管理側の上司が生理の知識を持つことで、男女ともに心理的安全性は高まります。よって社内における相談しやすい環境作りはもちろん、個々のパフォーマンスもアップし、結果的に企業価値の向上にまでつながると考えています。受講後に生理休暇を人事制度に取り入れたり、トイレに生理用品を常備するようになったりと制度や環境そのものに変化があった事例も。仕組みからケア方法、そして『生理の症状にも、生理のとらえ方にも個人差がある』ということを理解してもらうことは、環境の改善の第一歩だと実感しています」
「みんなの生理研修」で伝えていること
1.講義
ユニ・チャーム マーケティング部担当者を講師に迎え、生理の仕組みから最新の生理用品まで、図や実際の商品を使って説明を行う
生理や女性の健康に関する知識について
・ 生理の仕組み
・ 生理にまつわる不調とそのケア
・ 女性特有の健康的課題
生理ケアの選択肢について
・ 生理用品の種類
・ 生理用品の正しい使用方法
2.参加者によるディスカッション
担当者もしくは産婦人科医を講師に、講義を経て浮かんだ疑問点や感じたことについてグループで実際に話し、理解を深める時間に
参加者からはこんな声が
「正しく学ぶことで、生理をタブー視することなく話せる環境が整うと感じました」
「知らない生理用品があり、自分自身も生理の知識がアップデートされました」
「生理について知ることは、一緒に働く社員に寄り添う第一歩だと感じました」
「社員と会社全体の働きやすさにつながる、よいきっかけになったと思います」
イラスト/二階堂ちはる 取材・原文/中西彩乃 ※BAILA2022年10月号掲載