文芸評論家の三宅香帆が、バイラ世代におすすめの最新本をピックアップ! 今回は、情報整理術を学ぶ本として、黒田剛『非効率思考 相手の心を動かす最高の伝え方』など3冊をレビュー。

文芸評論家
三宅香帆
みやけかほ●1994年生まれ、文芸評論家。熱量の高い書評で注目を集め、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社)はベストセラーに。
【三宅香帆が選ぶ最新書籍】情報整理術を学ぶ本
メール文面やタスク管理に悩む方へ推したい! PRのプロによる仕事術本

昨今は効率を重視すべきだと言われがちだが、この本を読むと「一見非効率だと思われることがむしろ長期的には生産性を上げるんだ」と思えてくる。
落ちこぼれ営業マンだった著者は、今では大ベストセラーを多く手がける書籍PR。彼いわく、あえて「非効率」な方法を選ぶことで相手の心を動かす力を高めることがあるという。たとえば「メールの末尾に“ちなみに”を加える」といった小さな工夫、そして自身が実践するGoogleカレンダーの使い方などたくさんの仕事術が紹介されている。
AI時代だからこそ、まずは「相手が何を求めているのか」を非効率でもいいから整理してみる。その遠回りに見える“思いやり”こそが実は、チャンスにつながるのかもしれない。
『非効率思考 相手の心を動かす最高の伝え方』
黒田剛著
講談社 1760円
書店の息子として生まれた著者が、書籍PRの仕事に就いてからベストセラーを連発。契約ゼロの営業マン時代の経験から培った「信頼を得る」ための仕事術や、多忙ななかで編み出したタスク管理のコツなどが満載。
これも気になる!
小泉悠『情報分析力』

『情報分析力』
小泉悠著
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情報があふれる現代で、ロシアの軍事・安全保障の研究者が「信頼性の高い情報を得る技術」を説く。分析術のみならず具体的な情報管理を教えてくれる名著!
平岡雄太 『はかどる神iPad』

『はかどる神iPad』
平岡雄太著
マガジンハウス 1760円
人気YouTuberがiPadに特化した仕事術や情報整理術を伝える一冊。アプリをフル活用した情報整理術にあなたも驚くはず。他人のiPad活用術を知りたい方に。
イラスト/おおさわちか ※BAILA2025年7月号掲載
























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