話題の新NISAがいよいよスタート。これから始める人も、すでにNISAをしている人もフル活用できる方法を徹底解説。今回は、2万人の投資家を育てた株式会社RES 代表取締役 児玉一希さんが、編集Tに成長投資枠の活用法をマンツーマンレッスン。
新NISAだからこそできること。つみたてと併用して「成長投資枠」にチャレンジ
株式会社RES 代表取締役
児玉一希さん
投資家のマーケティング支援や投資家育成を行い、2万名以上を指導。株式投資の情報を発信するYouTubeチャンネル「Trade Labo」の登録者は17万人を超える。
編集T
つみたてNISAを始めて3カ月。早くも成長投資枠で、応援している企業の株を買ってみたい願望が。
1.成長投資枠の幅広い投資範囲や買い方を知る
成長投資枠は、投資先が幅広い。おすすめは個別株投資
成長投資枠では、投資の範囲がぐんと広がります。より多くのリターンを期待できるような商品から、つみたて投資枠と同じ商品の購入も可能。おすすめは、特定の企業の株式を売買する個別株投資。将来的な成長を見込んで株を選び売買する経験を通して、社会への理解が深まり、投資の勉強ステージが上がると思います。
《キホンのキ》成長投資枠で買えるものは4種類!
投資信託
投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、プロが株式や債券などに投資・運用する商品。その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて還元・分配される
上場株式
金融商品取引所に上場されている株式のこと。株式とは、企業が事業に必要な資金を調達するために、発行している証券。国内株式や米国をはじめ外国株式も購入可能
REIT
不動産投資信託とも呼ばれる。投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品
ETF
金融商品取引所に上場している投資信託。特定の指標に連動することを目指す「指標連動型ETF」や、連動対象となる指標が存在しない「アクティブ運用型ETF」がある
Q.つみたて投資枠と何が違うの?
A.投資対象商品や買い方、年間投資枠などが異なる
つみたて投資枠は、投資信託のつみたて投資のみ。一方、成長投資枠では、投資信託・国内外の個別株・ETFなどの商品を幅広く購入でき、買い方はつみたて投資と一括投資どちらも可能です。年間投資枠は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠は240万円。非課税保有限度額の1800万のうち、成長投資枠で使えるのが1200万円までです。
Q.つみたてNISAに比べて売り買いが大変?
A.短期間でリターンを出しやすいメリットも
つみたてNISAが定額を自動的に買い続けるのに対して、成長投資枠での個別株投資は、日々変動する市場の動きのなかで売買するのでリスクや手間がかかります。でもその分、投資スキルが上がり、短期間で大きなリターンを出しやすい利点も。1年続けると、暴落と急騰どちらの相場にも遭遇して相場のリズムを経験できると思います。
Q.株を買う企業選びのポイントは?
A.時代の流れに沿ったほかに代わりがきかない価値
企業が成長し、継続的に増益していることに加えて、時代の流れに沿っているか。さらにほかに代わりがきかない商品が提供できていること。個人的に最近注目しているのはchocoZAPを提供するRIZAPグループ株式会社。リーズナブルさと頑張りすぎない“ゆるふわ”な空気が時代にあっている。健康事業なので普遍的な需要も期待できます。
イラスト/サレンダー橋本 取材・原文/佐久間知子 ※BAILA2024年2・3月合併号掲載