モデルやコラムニストとして輝きを放ち続けるクリス-ウェブ 佳子さん。“人生を豊かにするお金の使い方”をテーマに、お話を伺いました。
30代の今だからこそ、キラキラできるものに投資してほしい
私自身の30代を振り返って考えると、バイラ世代の方たちには、自分がキラキラ輝けるものにお金をかけてほしいと思います。たとえば、これから結婚して出産して……となると、自分のためだけにはお金を使えなくなって、そのキラキラの部分が削られてしまうことが多いから。今のうちにキラキラを蓄積しておくと、子育てが一段落した頃にちゃんと戻ってくるんですよ。私が30歳のときに買っておいてよかったと思うのは、セリーヌのコート。とても重かったんですけど、この重量感のあるコートを60歳や70歳になっても着られるカッコいいおばあちゃんでいたいという気持ちを大切に、清水の舞台から飛び降りるつもりで購入しました。そのコートは今でも私をキラキラさせてくれていますし、いつか二人の娘にも袖を通してもらいたいと思っています。
反対に、私が30代でお金をかけなければよかったと思うのは、掛け捨て型の生命保険。当時は子どもが小さかったので、万が一私の身に何か起きたときのために加入していたんです。でも、娘たちが高校生になったときに、資産運用がセットの積み立て型保険に入り直すことに。それは、子どもの教育にまだまだお金をかけたかったのと、将来私の親やパートナーのご両親の介護費用に充てたいという考えから。私はすっごく寂しがり屋なので、周りにいる大切な人たちにはずっと元気でいてもらいたいんです。
保険を見直したのは、20年間通い続けている喫茶店で常連のお客さんにお金にまつわる色々を教えてもらったことがきっかけ。どのコミュニティにも、そういう知識に長けている人って、必ず一人はいるんですよね。自分でお金について勉強して投資を始めることはもちろん素晴らしいけれど、それが難しく感じる方はぜひ職場などでお金に詳しくて信頼できる人を見つけて質問してみてください。きっと、喜んで話してくれると思いますよ。
今のいちばん大きな夢は、大好きな家族や友人が集まれる家を建てること
30代で自分のキラキラにお金をかけたからなのか、今の私は、人のためにお金と手間ひまをかけることが大好き。自宅に友人や仕事の関係者を招いて食事会をすることが多いのですが、たくさんの人に来てもらいたいという思いから、できるだけ広い家に住んで、8人がけのダイニングテーブルを置いて、ウイスキーやワイン、コニャックまでお酒は常に何種類もストック。もちろん準備には相当のパワーとお金がかかるものの、彼らに楽しい時間を過ごしてもらうことで、私自身も恩恵を受けているんです。逆に、自分の洋服を頻繁に買うことはあまりなくて、いいものを長く着続けるように。それは、子どもの頃から父に「安物買いの銭失いにならないようにしなさい」と言われてきた影響も大きいかもしれません。
そして、これから私がお金をかけたいと考えていることのひとつが、将来長野に建てようと計画中の一軒家。最近は毎月旅に出て素敵な宿を泊まり歩きながら、家づくりのヒントになりそうな参考資料をためていっているところなんです。家族や友人が気軽に集まれる、理想が詰まった場所。それを作ることが、今の私のいちばんの夢です。
クリス-ウェブ 佳子さん
1979年10月3日生まれ、大阪府出身。雑誌『VERY』専属モデルを経て、現在は女性誌や広告などで活躍中。独自のセンスあふれるライフスタイルも注目を集めている。
シャツ¥74800・パンツ¥31320・スカーフ¥26400/カナコ サカイ
撮影/岡本 俊 ヘア&メイク/森野友香子〈Perle Management〉 スタイリスト/平みなみ 取材・原文/吉川由希子 ※BAILA2024年2・3月合併号掲載