良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第27回は、「疲れてる?」。
Kite_rin/shutterstock
■「疲れてる?」がよけいなひと言なのはなぜ?
家族でもない人から会った瞬間に、「あれ、疲れてる?」「なんか疲れてない?」などと言われると、なんとなくイヤな気分になるものです。なぜならそういう言葉は、「今日のあなたはやつれているよ」とか「顔色が悪くてしんどそうだよ」と言われているのと同じだから。気持ちが”マイナス方向”に引っ張られてしまうんですね。
もしも本当に疲れている場合は、「そりゃあ、いろいろあって疲れているけど、そんなにはっきり言わなくても……」とさらにダメージを受けることになります。
反対に疲れていない場合でも、「今日は元気なのにそんなに疲れて見えるなんて、私大丈夫かな?」と心配になって気分が落ち込みます。
■言いかえるならこれ!
「疲れてる?」はよけいなひと言。
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「元気だった?」
が正しい!
「プラス言葉」で声をかけることがポイントです。
■さらに上手に使うには?
もし相手が疲れているように見えて気になるときでも、「マイナス言葉」ではなく「プラス言葉」で、「元気だった?」と声をかけること。それも「久しぶりだね!元気だった?」となるべく明るく言うように心がけましょう。
「挨拶」は、その人の第一印象を決める大切な儀式。相手に「安心感」と「信頼感」を与えるための、もっとも大切なコミュニケーションです。
お互い、笑顔で気持ちよく挨拶を交わせたら、その後のやりとりもスムーズに進むもの。逆に、相手に不快な思いをさせてしまったら大失点です。一度マイナスになった印象を、プラスに変えることは、そう簡単にできるものではありません。
人から好かれる人は、話し相手の気持ちをプラスの方向に持っていけるコミュニケーションのできる人。
「プラスの言葉」の達人なのです!
■引用したのはこちら
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子