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『逃げ恥』著者がおくる“平熱シスターフッド”物語『クロエマ』をレビュー【バイラ女子におすすめコミック】

漫画を愛するライター・中川 薫がバイラ女子におすすめの漫画をピックアップ! 今回は、『逃げ恥』著者・海野つなみの最新作『クロエマ』をご紹介します。

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中川 薫

中川 薫


ライター。芸術とお金の関係を描いた、ぱらり著『いつか死ぬなら絵を売ってから』(秋田書店)も必読の一冊。

仲よくなくても同居は可能!? 『逃げ恥』著者がおくる“平熱シスターフッド”物語

『最果てのセレナード』をレビュー

©海野つなみ/講談社

同棲していた彼氏にフラれて家を失い、会社は倒産。ネットカフェで寝泊まりするも懐が寂しくなり、街をさまよっていた江間は、古い洋館に暮らす黒江と出会う。クールだが世話焼きな黒江は、江間が経済的自立をするまで、館の離れに住むことを許す。二人は価値観も生活スタイルも正反対。週一、自宅で喫茶店のマスターにパフェを作ってもらう黒江は、江間が料理に市販のカット野菜を使うという話を聞いて「生活に余裕がなくて自炊できない人」とあきれる。だが、共同生活をするうちに“カット野菜=時間と手間を買うこと”の意味を悟る。まったく別の生き方に触れ、二人の価値観は微妙な距離感で変化していく。

女性のみならず、「どう暮らすか」は重要課題。気の合う仲間と過ごすのもいいけれど、仲よくなくても共存できる関係も堅苦しくなくていいんじゃないだろうか。ジェーン・スー氏はこの作品を“平熱シスターフッド”と評しているが、人肌くらいの温度のゆるく長い連帯も悪くない。

『クロエマ』 海野つなみ著 講談社 1 巻~ 759円

『クロエマ』
海野つなみ著
講談社 1巻~ 759円

同棲していた彼に家を追い出されたあげく、職場倒産の憂き目に遭い、路頭に迷っていた江間。ある日、古い洋館の主人・黒江の厚意で同居することになる。

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『氷の城壁』 阿賀沢紅茶著  集英社 1巻〜 各990円  7月4日発売

『氷の城壁』
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『正反対な君と僕』著者が描くじれキュン必至の青春混線物語
人づきあいが苦手で、人との間に壁を作ってしまう小雪。高校ではぼっちを決め込むが、距離を詰めてくるミナトと出会い……。WEB漫画の話題作が1・2巻同時刊行。

イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2023年8・9月合併号掲載

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