未来のために貯蓄することも大切だけれど、今の人生を彩るのもお金の大切な役割。30代が学ぶべきお金の“使い方”5つのルールを、バイラ世代の経済評論家 横川 楓さんが徹底レクチャー!

編集A子
コスメや服が好きだが老後への不安から支出をセーブぎみ。学生時代に作ったクレジットカードはあるけれど、基本は現金払い。買い物は店舗もネットもどちらも利用。









“人生をハッピーにする”お金の使い方ルール
お金は一生つきあっていくものだからこそ基本のルールが重要。バイラ世代の経済評論家がじっくりナビします!

経済評論家
横川 楓さん
やさしいお金の専門家・金融教育活動家として情報を発信中。日本金融教育推進協会代表。著書に『ミレニアル世代のお金のリアル』(フォレスト出版)など。
お金は“未来”と“今”の自分を豊かにするためのもの
貯金や資産運用など、お金=未来のためと思いがちですが、トレンドのファッションやメイク、趣味、キャリアにつながる資格取得など、生活を彩る“今しかできない使い方”にも大きな価値があります。もちろん将来のために貯蓄していくことは大切ですが、そこだけに目を向けすぎて、日々の楽しみが減ったり、自分を大切にできなかったりするのはもったいないですよね。“今”と“未来”のバランスを考えていくことが大事だと思います。
1.「NEEDS」と「WANTS」のバランスを考えてお金を使う
NEEDS
家賃・食費・外せない趣味のお金など
WANTS
服飾費・美容代など
お金の使い方について考える上でポイントとなるのが「NEEDS」と「WANTS」という二つの軸。「NEEDS」は家賃や光熱費などの“生活に必要なもの”、WANTSは“本当に欲しいもの”に使うお金です。NEEDSは必要経費だけでなく、友達との食事や自分の趣味といった、日常に欠かせない楽しみもカウントしてOK。WANTSも豊かなお金の使い方には欠かせない要素ですが、今買うことに意味があるものなのかを必ず考えましょう。
2.“使う”と“浪費”は違う!
浪費かどうかを見極めるいちばんの判断基準は、「本当に買ってよかった」「お金を使ってよかった」と思えるかどうかです。ただ、買う瞬間にはわからないのが正直なところ。そこで実践してほしいのが、使ったお金を振り返ることです。家計簿アプリなどに記録して、月に一度でも見直してみると、「買いすぎたな」「これは浪費かも」と見えてくるはずです。その反省から“来月は気をつけよう”という意識が芽生え、お金の使い方を考えるきっかけになります。
3.一生を終えるまでに楽しく使わなきゃ意味がない!
未来にお金を残すことも大切ですが、WANTSにお金を使わないのは精神衛生上よくないので、“今”しかできない使い方を意識してみましょう。たとえば、大好きなブランドから欲しいアイテムが限定発売されたら、それは“今”買わないと手に入りませんが、定番アイテムならお金を貯めて1年後に買うこともできますよね。多く使う月があっても、使わない月にその分貯めるといった柔軟性を意識すれば大丈夫!
4.使っていい額の設定は「毎月の貯蓄額」を決めてから

貯蓄の割合は多いほうがいいけれど、高めに設定するのは危険! 実際にやってみると生活費や自由に使えるお金が圧迫されて続かず、貯金を取りくずす習慣がついてしまうケースも。これから貯金額を設定するなら、まずは手取りの1割ぐらいと低め目標にし、先取りで貯める習慣をつけましょう。それをベースに使わなかった月の余剰分やボーナスなどを上乗せしていくほうが、今使うお金のことも考えながら貯めていけます。
5.せっかく使うなら賢い方法で!
同じ金額を支払うなら、現金払いよりもキャッシュレス決済にするのがおすすめです。ポイントがたまったら、次回以降の買い物時に利用することで節約にもつながります。また、レシートを見ながら家計簿を記録するのは大変ですが、家計簿アプリなどと連携すれば簡単に支出が把握できるというメリットもあります。キャッシュレス決済を銀行口座とひもづけるとチャージ方式で使えることも多いので、1週間分の予算を決めてチャージすると意識も変わってきます。
![[キャッシュレス決済のメリット]](https://img-baila.hpplus.jp/lg=7/b/common/large/image/f4/f4f75280-aab8-4c4c-9917-f4d884f89ba2.jpg)
【キャッシュレス決済のメリット】
□ポイントがたまるのでお得に買い物ができる
□使った額や使い道を把握しやすい
イラスト/村澤綾香 取材・原文/国分美由紀 ※BAILA2024年2・3月合併号掲載