良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第120回は、「すごいね」。
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■「すごいね」と褒めるのががよけいなひと言なのはなぜ?
人は褒められるとうれしいもの。ただ、単に「すごいね」「いいね」という褒め方では、称賛の対象が明確でないため、うわべだけの褒め言葉と受け取られかねません。
褒め言葉には理由を添えましょう。伝えるときは、できればほかの人との比較や結果ありきではなく、努力の過程を褒められるといいと思います。
ただ、そのときに間違っても「〇〇を犠牲にしてやっていたものね」などど、余計なフレーズを添えないよう注意を。せっかくの褒め言葉が台無しになってしまいます。
褒めているつもりでも、ちょっとしたひと言がトゲになることがあります。自分が言われたらどう感じるかイメージしてから、相手に伝えることが大切です。
■言いかえるならこれ!
結果を出した人に「すごいね」と褒めるのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「毎日〇〇をがんばっていたから結果につながったんだね。おめでとう!」
が正しい!
うわべだけのお世辞やご機嫌取りのように聞こえない言葉選びを。
■さらに上手に使うには?
もしも部下など、褒める相手のやる気を引き出したいなら、プロセスを評価して、どこがどうよかったのか具体的に言葉にすると、相手の次の行動へのモチベーションも高まるでしょう。
プロセスを褒めることで、「日常的にあなたを見守っている」というメッセージにもなります。
身近な人によいことが起こったときに、心から称えて、応援できる人になりたいですね。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子