良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介。第119回は、「暗いね、何かあった?」。
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■「暗いね、何かあった?」と言うのががよけいなひと言なのはなぜ?
たとえいつもと違うと気づいても、「暗いね」「悩んでいるの?」などと相手のネガティブな状況をストレートに指摘するのは、よほどのときを除いて避けた方が無難です。
なぜなら、相手がその理由を他人には言えないかもしれないからです。
そっとしておいてほしいにもかかわらず、真正面から詮索されてはストレスが増えるばかり。酷な仕打ちです。
■言いかえるならこれ!
落ち込んでいる友人に「暗いね、何かあった?」と言うのはよけいなひと言!
では言いかえるなら何て言う?
↓↓↓
「私にできることがあったら言ってね」
が正しい!
深堀りせず、味方になる言葉かけを。
■さらに上手に使うには?
元気がない理由には一切触れず、「私はあたなの味方だよ」「いつでも力になるよ」という姿勢を明るく伝えましょう。
そんな踏み込みすぎない姿勢が相手への最大の優しさになります。
ただし、「私にできることはない?」という疑問形の声がけの場合、相手に回答を要求し、追い詰めてしまうのでご注意を。
関係が長く深い間柄こそ、本当の意味での気遣いが求められると心に留めておきましょう。
■引用したのはこちら
好かれる人の言葉選びを身につける 大人の伝え方練習帳
宝島社 大野萌子著
大野萌子
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。
取材・文/佐久間知子