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夏支度はフラットサンダルから【30代からの名品・愛されブランドのタイムレスピース Vol.29】

上着がいらなくなって、コットンや麻の服を着るようになって、それから爪先の出るサンダルをはくと、いよいよ本格的な夏の到来! 天気の良い日に、「この夏の相棒」を新しくおろすのは、女性にとって気分の上がる季節の儀式だと思う。スタイルが良く見えるヒールやウェッジソール、カジュアルなスリッポン、ひと夏ごとにサンダルの流行や気分は変わるけれど、30代の夏にぴったりなのは、はきやすくて軽やかなぺたんこサンダル。今シーズンは大人っぽいデザインが充実しているから、特に狙いどき。
夏支度はフラットサンダルから【30代からの名品・愛されブランドのタイムレスピース Vol.29】_1
ロジェ ヴィヴィエのシグネチャーであるバックルをポイントにした、シルバーのフラットサンダル。 サンダル¥96,000/ロジェ ヴィヴィヴェ(ロジェ・ヴィヴィエ ジャパン)
リラックスしたバカンス先でも、蒸し暑い街中でも、ひと夏を一緒に過ごすサンダル。エフォートレスであることは、アクティブに働き、遊ぶ30代の女性にとって今や当たり前の条件。だからこそ、デザインには「楽ちん」に流されすぎないエレガントさを求めたい。ぺたんこのサンダルでも、スポサンではなくどこかに華奢さのある一足なら、全身から涼やかな雰囲気がただようはず。そして、美しいデザインのサンダルは、薄着の季節のコーディネートを品良く格上げしてくれる存在でもある。だからきっと、憧れブランドにエントリーするにも、フラットサンダルはちょうどいいアイテム。ヒールのあるラグジュアリーなデザインは現実的でなくても、フラットソールの気軽さは、どんなシチュエーションにも合わせやすい。フェミニンで華のあるデザインに挑戦して、夏を満喫して。

【select point】
・「ぺたんこ」の軽やかさが気分。ソールは薄く、重量感のないものを。
・ヌーディなデザインで、女性ならではの華奢さ、夏らしさをアピール。
・カジュアルにはけるアイテムだから、ディテールは華やかに盛ってもOK!

デイリーにも。バカンスにも。フラットサンダルの名品5

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【Salvatore Ferragamo】 はき心地のいいカーフのスライドサンダルは、ブランドアイコンの「ガンチーニ」をフロントにあしらって。ベージュが肌になじみつつ、ゴールドの金具とスタッズがほんのり辛口なニュアンスもプラス。ワイドパンツのスタイルに合わせて、足さばきよく、颯爽と。 サンダル¥74.000/フェラガモ・ジャパン(サルヴァトーレ フェラガモ) 問)フェラガモ・ジャパン 0120-202-170
【VALENTINO】 ロックスタッズつきのストラップとプレーンなアッパーがしゃれ感満点。足首から爪先までをほっそりと見せてくれるデザインだから、フラットでもスタイルアップが叶う。すっきりと脚を出したフェミニンスタイルに合わせて、上品に。 ¥100,000/ヴァレンティノ インフォメーションデスク(ヴァレンティノ ガラヴァーニ) 問)ヴァレンティノインフォメーションデスク TEL03-6384-3512
【JIMMY CHOO】 今シーズンのジミー チュウのテーマは”90s"。レザーストラップを編み上げてはくサンダルはグラマラスなムード満点。ほどよいセクシーさを夏のスタイルに加えてくれる。パフィーなストラップは肌あたりもよく快適。スポーティなサンダルから切り替えて、この夏はよりフェミニンに。 サンダル¥87,000/ジミー チュウ 問)ジミー チュウ 0120-013-700
【Roger Vivier】 最高に気分の上がる、鮮やかなフューシャピンクのトングサンダル。アッパーには、ブランドを象徴するバックルのモチーフがさりげなく。質感の違うカーフのコンビネーションや、ソールの先のスクエアなフォルムなど、大人っぽくはけるデザイン。 サンダル¥76,000/ロジェ・ヴィヴィエジャパン(ロジェ ヴィヴィエ) 問)ロジェ・ヴィヴィエ・ジャパン  0120-957940
【Gianvito Rossi】 ビジューアンクレットのついたトングサンダルは、まるで「履くジュエリー」。ゴージャスだけど、フラットだからこその抜け感があり、バカンスや夜遊びにぴったり。イタリアの歴史ある靴職人一家に生まれ、2007年にブランドをスタートしたジャンヴィト ロッシ。エレガントでセンシュアルなデザインが魅力。 サンダル¥171,000/ジャンヴィト ロッシ ジャパン(ジャンヴィト ロッシ) 問)ジャンヴィト ロッシ ジャパン  TEL03-3403-5564

知っているとさらに愛着がわく、人気ブランドのヒストリー【ロジェ ヴィヴィエ】

”足もとに夢をまとえば、その人の夢にリアリティが宿り始める”。そんな素敵な言葉を残したロジェ・ヴィヴィエは、1907年フランス生まれのシューズデザイナー。世界中の女性たちを魅了した彼の靴は、まるで彫刻のようだと賞賛されてきた。エリザベス二世は戴冠式のシューズデザイナーに彼を指名し、また、クリスチャン・ディオール、イヴ・サンローランら錚々たるデザイナーが、自身のコレクションのためのシューズデザインを依頼してきた。2004年にブランドのクリエイティブディレクターに就任したブルーノ・フリゾーニは、創業者ヴィヴィエのアーティスティックな感性を継承し、再解釈を経て現代へとよみがえらせる試みを重ねている。
夏支度はフラットサンダルから【30代からの名品・愛されブランドのタイムレスピース Vol.29】_3
大きなスクエアバックルは、ロジェ ヴィヴィエのシグネチャー。サンダル、ブーツ、バッグにも用いられるこのデザインがリモデルされ、新たに「トレ ヴィヴィエ」という名のアイコンシューズコレクションに。
1967年、ロジェ ヴィヴィエは、アイコニックなスクエアバックル付きのパテントレザーパンプスを発表した。構築的な美しさを持つこの一足は、同年に公開されたルイス・ブニュエル監督の「昼顔」で、カトリーヌ・ドヌーヴが着用したことでも有名。エレガントでありながら、挑発的な一面を持ったこのデザインが、ミステリアスな魔性に駆られるヒロインとともに強い印象を残している。新クリエイティブ・ディレクターのゲラルド・フェローには、このパンプスを再解釈し、二種の高さのキューブヒール、メタルやクリスタルのラージスクエアバックルでよりモダンにリモデル。ロジェ ヴィヴィエの芸術性をシンプルに表現した。
夏支度はフラットサンダルから【30代からの名品・愛されブランドのタイムレスピース Vol.29】_4
映画「昼顔」を撮影中のカトリーヌ・ドヌーブ。トレンチコートの足もとに、メタルバックルのパンプスが印象的。
文・久保田梓美

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