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中島健人インタビュー〈後編〉「ファンとの信頼の下に“自由”と“制限”を行き来できる今の関係が心地いい」

先を見据える瞳に、孤独の影はない。「自分が創るものを誰よりも信じ、世界へ伝えていきたい」揺るぎない思いを胸に前へと進む中島健人Ver.2.0の“今の輝き”を、見逃さないで。前後編の後編です

中島健人インタビュー〈前編〉「僕とU:nityはどうしようもなく惹かれ合い互いに輝かせ合う存在」
中島健人 インタビュー「ファンとの信頼の下に “自由”と“制限”を行き来できる 今の関係が心地いい」

中島健人


1994年3月13日生まれ、東京都出身。2011年にSexy Zoneのメンバーとしてメジャーデビュー。2024年にグループを卒業し、ソロとして新たなスタートを切る。現在はアイドル、アーティスト、俳優として、多方面で活躍。

「アイドル」は、自分の肩書きの中で間違いなくいちばん誇らしいもの

17歳でデビューし、そこから一度も休むことなく、トップアイドルとして輝きを放ってきた。年齢を重ねると、アイドルという看板を下ろし、アーティストや俳優と名乗る人も多い中、ソロになってもアイドルであることにこだわる中島さんに聞きたかったのは、「アイドルとは?」という根源的な問い。

「かつてはどうしても色ものっぽく見られがちだったけれど、今は『アイドル』というのが、肩書きとしてきちんと確立されたように感じます。以前なら、アーティストやアクターとは並べられないといわれたけれど、僕自身含め、今は『アイドル』を、堂々といちばん上に置けるようになった。すごくポジティブな変化だと思います」

アイドルになる道すじも、以前とは比にならないほど増え、練習生として訓練を受けずに、オーディションを経て即、デビューというグループも多い。

「確かに、アイドルへの間口が広がりましたよね。イコール、夢への距離が近くなり、かなう夢の数も多くなったということなのかも。ただし、アイドルの数が増えた分、どれだけ自分を個性化して突出できるか、まさに群雄割拠の時代に入ったなと感じます」

空前のアイドルブーム。新たなライバルの出現、次世代からの突き上げと、不安は尽きないように思えるが、そこに焦りは微塵もない。唯一無二であることには、誰よりも自信があるのだ。

「人との区別化は特に意識していません。強いていうなら、ありのままの自分で生きることに遠慮しない。それが中島健人というアイドルの色を濃くしてくれているのかも」

「偶像」とは真逆の、「リアル」がアイドルの個の魅力を際立たせる。

「昔はアイドルである限り“制限”の中で生きなければならなかったけれど、今は制限を理解してうまくつきあえている気がします。たとえば、ライブという制限の中では、僕はアイドルとしての自分の役割を120%まっとうするし、U:nityにはそこで提示された輪の中で、全力で調和してほしい。けれど、ひと度その“制限”から出たら、僕は自分の人生を生きたいし、みんなにも各々の人生を生きてほしい。信頼の上に成り立つそんな関係性が、心地いいなと思うんです」

自由でありたいと願い、実際に以前より自由度が増したと感じているのは、私生活だけでなく創作活動も同様。

「僕にとっての“自由”とは、決められたレールの上を走るのではなく、接地面をきちんと理解しながら、自分の足でしっかり歩くこと。これまでは本業である歌も、促されるままになんとなくやっていたところがあるけれど、今は地に足が埋まるくらい基本から取り組めているし、創作にも一から関われていると感じます。解き放たれた領域の中で『創造』を手にした今は、“Ver.2.0アイドルモード”に入ったといえるんじゃないかな」

そんな「アイドルを超えた存在」を題材に、自ら作詞を手がけたのが、2ndシングルの『IDOLIC』だという。

「この曲は、いうなれば僕の『人生の主題歌』。全国ツアーの『N/bias 巡』ツアーが終わってすぐ、肉体的には相当疲労している時期に書いたので、本 当は別のテーマも検討したんですが、それは周囲にやんわりと却下されて(笑)。ジャケット写真の自分が偶像であり、ICONICだとしたら、それを超越した存在がアイドル中島健人であり、そんな僕の虜にさせたい(IDOL+HOLIC)という意味を込めました」

現在、31歳。その進化はとどまるところを知らないように見えるが、『中島健人』というアイドルの物語があるとしたら、それはまだ序盤なのか、それとも後半にさしかかっているのだろうか。

「正直、アイドルとしての“ゴール”が何なのかは僕にもわかりません。でも、一度そのゴールの景色を見てみたいとは思いますね! 25歳のときにエクセルでつくった『10年計画』が完了するまであと4年。そこまでは、とりあえず走り続けようと思っています」

来年からは、『IDOLIC』を名刺に、ライブも開催する。

「2026年は、自分のアイディアを拡張するタイミング。『N/bias』の向こうにある新たな物語の始まりと位置付けた、かなり面白いライブになりそうです。並行していろんなことを進めているので、影分身しないときついかも(笑)。来年、再来年の僕はとにかくヤバい! 期待していてください」

一度しかない人生。ぶつかって、失敗して、めげても、また輝けばいい

ライブ中に、中島さんは客席に向けてよくこんな風に語りかける。「みんなのほうが光輝いているよ」と。

「ステージからお客さんを見ると、僕以上に楽しみ、輝いているように見えるんです。そんなみんなに、自分のほうが輝かせてもらっている気がして」

逆に、ステージ上で力を尽くす中島さんに刺激され、語学の勉強などの新しい挑戦を始めるファンも多いという。

「何もやらないで時が過ぎていくことほど、虚しいことはない。それって残念すぎるじゃないですか。一度しかない人生なら、僕はぶつかって、失敗して、めげてっていう経験を大切にしたい。そんな姿を見て、やりたいことをやってみようという気持ちが誰かに生まれたのなら、僕がこの活動をしている意味が少しはあるかなと思います」

最後に、BAILA読者に向けてメッセージをお願いすると、親しみを込めてこんな風に呼びかけてくれた。

「読者の皆さんは、僕と同世代の方が多いと思う。僕らは今、自分の好きなことをやっていい時期にいると思う。その好きなことが通じ合ったら、ぜひライブで会いましょう! もし行き詰まったり、大変なことがあったら、俺の音楽に逃げて来いよ!」

中島健人インタビュー〈前編〉を読む
2nd Single『IDOLIC』

2nd Single『IDOLIC』
初回限定盤A(CD+BD/CD+DVD)
¥5500/ソニーミュージック 10月29日発売
待望の2ndシングルは、初回限定盤A、B、通常盤の3形態で発売。Aには自身が初めて作詞・作曲まで手がけた楽曲「Celeste」が含まれるほか、7月の渋谷でのライブ映像つきの豪華盤に。

取材・原文/栗田瑞穂 ※BAILA2025年12月号掲載

BAILA12月号ではジュエリーをまとった中島健人さんの美麗カットを掲載! 

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BAILA編集部

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30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。

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