生理について周囲に理解してもらうためには? 正しい知識を深めた結果、必要なことに気づき、行動を起こした3社を紹介。
大塚製薬
社員とその家族にも、生理や女性の健康について“知る機会”を提供。社内には婦人科と連携した相談窓口も
取り入れていること
・ “知る機会”の提供
女性のみならず男性社員やその家族も対象とした講義や、社員を対象に「男性にも知っておいてほしい」と題したセミナー、eラーニングなどを実施。管理職研修でも行う
女性の健康セミナーの実施/管理職研修において女性の健康講義の実施/ 女性の健康に関するWEB講演会の実施/女性の健康に関するeラーニングの実施
「セミナーの内容から、妻や母が怒っている理由について理解でき、安心した」
「幅広くセミナーが行われることが会社全体の意識改革につながっていると感じます」
・ 婦人科産業医と契約し、相談窓口の設置
メールのフォームから入力するとビデオメッセージで婦人科医からの返答があり、女性特有の不調ついて気軽に相談できるシステム。男性社員が妻や家族のことを相談することも可能
・ ファミリースマイルサポート制度
妊娠判明~出産までの女性社員、小学1年生以下の子どもの育児中の社員、介護勤務者を対象とし、原則12カ月は在宅勤務・出社は月1回とする制度。おかげで退職せずにすんだという声も
大塚製薬にはこんな取り組みも!
女性の健康推進プロジェクト
www.otsuka.co.jp/woman_healthcare_project/
ホルモンの影響を受けやすい女性の心と体についてのヘルスリテラシーの向上のため、情報を発信。婦人科の専門医の解説など、正しい知識と役立つ情報が満載
オルビス
生理周期に関わる製品のリニューアルと併せて社内アンケート実施→生理休暇を見直し。「みんなの生理研修」には男性社員も参加
取り入れていること
・ ウェルネス休暇制度(2020年6月〜)
社内調査での女性社員の多くが休めていない事実から生理休暇を「ウェルネス休暇制度」に変更。生理だけでなく更年期の症状や不妊治療の通院にも適用
「名前が変わった上に無給から有給休暇になったことで、取得しやすくなりました」
・ ユニ・チャーム「みんなの生理研修」の実施(2021年3月)
会社として、社員が生き生きと働ける環境づくりを強化したいと考え実施。講義のあとには、自社の福利厚生や制度についてあらためて説明を行った
オルビスにはこんな製品も!
「クリアフル」シリーズ
社内制度の見直しのきっかけとなったアイテムがこちら。ニキビ・毛穴トラブルについて生理周期からアプローチする、ベストセラー商品
サイバーエージェント
女性社員が長く働ける環境を目指して独自の制度“macalonパッケージ”をリリース。生理休暇に代わる制度の利用率は67%に!
取り入れていること
・ macalonパッケージ
名前の由来は「ママ(mama)がサイバーエージェント(CA)で長く(long)働く」。特に「エフ休」は通常の有給休暇を含め、女性社員が取得するすべての休暇を「エフ休」という名称に統一することで、生理の不調時でも休みやすいように配慮
エフ休/妊活休暇/妊活コンシェル/卵子凍結補助/キッズ在宅/キッズデイ休暇/認可外保育園補助/おちか区ランチ/パパママ報
「社内に浸透している制度なので、生理で体調がすぐれないときも安心して休めます」
サイバーエージェントにはこんなサービスも!
LUNATOMO
自身もホルモンバランスの乱れに悩んだ社員が立ち上げた、ピルのオンライン診療プラットフォーム。スマホで診療と薬の処方がかなう
取材・原文/中西彩乃 ※BAILA2022年10月号掲載