働く大人たちが今読んで、学びがある漫画とは? 漫画に詳しいお笑い芸人 吉川きっちょむさんや、ヒット作続出の漫画編集者 林 士平さんほか、漫画を仕事にする4名が、「アートについて学べる漫画」を紹介。
『さよならソルシエ』
世界的画家・ゴッホとその弟の絆を描く(京都国際マンガミュージアム学芸員 倉持佳代子さん)
穂積著
小学館 全2巻 472円〜
「画家・ゴッホと弟で画商・テオの兄弟の絆を史実とフィクションを織り交ぜ描く。19世紀末のパリでの美術界のことや、ゴッホ以外の当時の作品への興味にもつながります」。(倉持)
『いつか死ぬなら絵を売ってから』
ぱらり著
秋田書店 1〜2巻 748円〜
「ネカフェ暮らしの絵描きとお金持ちの青年が美術界をかけあがっていく。美術品が高額で取引される理由に着目し、美術とお金に切り込んだ意欲作」。(お笑い芸人 吉川きっちょむさん)
『わたしの舞台は舞台裏 大衆演劇裏方日記』
大衆演劇は表舞台も舞台裏も職人芸だらけ!(倉持)
木丸みさき著
メディアファクトリー 全1巻 625円
「著者は、大衆演劇の裏方で棟梁。表舞台もすごいですが、裏でも職人芸が光っていることを本作で知りました。大衆演劇にまつわる基礎知識も豊富です」。(倉持)
『BLUE GIANT』
石塚真一著
小学館 全10巻 770円〜
「ジャズの世界に夢中になっていく主人公が本気で世界を切り開く様、“音楽”が言葉も国境も超える様にワクワクします。音楽という芸術の強さを実感!」(漫画編集者 林 士平さん)
『ブルーピリオド』
アートという世界に費やす美大生たち(少女漫画研究者&ライター トミヤマユキコさん)
山口つばさ著
講談社 1〜15巻 693円〜
「美大を舞台に、アートに情熱を注ぐ若者たちの話。アートでの成功者はひと握りでも、狭き門に立ち向かい青春をスパークさせる学生たちは全員尊い!」(トミヤマ)
ヒット作続出!の漫画編集者
林 士平さん
りん しへい●『少年ジャンプ+』にて現在は『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』『ダンダダン』『幼稚園WARS』など、人気作を多数担当している。
少女漫画研究者&ライター
トミヤマユキコさん
とみやま ゆきこ●東北芸術工科大学芸術学部准教授。著書は『労働系女子マンガ論!』『女子マンガに答えがある「らしさ」をはみ出すヒロインたち』など。
京都国際マンガミュージアム学芸員
倉持佳代子さん
くらもち かよこ●少女漫画及び少女漫画誌への関心が深く、研究に取り組んでいる。漫画に関連するワークショップや展覧会なども手掛けている。
芸人一、漫画に詳しい
吉川きっちょむさん
よしかわ きっちょむ●吉本興業所属のお笑い芸人。吉本一最新の漫画に詳しく、読書量は一日100作に及ぶ日も。よしもと漫画研究部の部長もつとめる。
撮影/さとうしんすけ 取材・原文/上村祐子 ※連載中の作品については2024年2月28日時点の巻数です ※BAILA2024年4月号掲載