仕事もプライベートも変化の多い年代だからこそ、響く言葉や物語に出会えるはず。 今回は、BAILAの読者組織・スーパーバイラーズが、忙しい30代にこそおすすめしたい7冊をご紹介します。仕事の合間や寝る前の少しの時間で読めるものから、人生の選択を考えるきっかけになる本まで。日常に静かに寄り添いながら、新しい発見をくれる7冊です。
CONTENTS
01.『正欲』(著・朝井リョウ)

出版社:新潮社
著者:朝井リョウ
価格:2,090円(税込)
私は帯に書かれた「読む前の自分には戻れない」というコピーに惹かれ本書を手に取りました。
最近よく耳にする「ダイバーシティ」「LGBTQ」という言葉。
私には、性転換手術をした友人がいます。話なども聞いていたので、自分は「多様性」への理解がある方だと思っていました。
しかし、この本を初めて読んだ時、そんな考えは慢心だと、強い石で殴られたような衝撃がありました。
「多様性」なんて安易な言葉でまとめてはいけないほどに、世の中には、自分が想像できないことの方が圧倒的に多いこと。
私たちが「理解できる」範囲の多様性だけで満足しているという残酷な事実でした。
本作は2023年に映画化。現在Netflixでも配信されています。
私は読了後に映画もみたのですが、特に、稲垣吾郎さんが演じる検事の役。彼が振りかざす「普通の幸せ」という正義が、どれほど人を追い詰めるか。その「嫌味さ」の演技が、文字で読んでいた時の息苦しさを完璧に映像化していました。
誰かとの会話に入りたくない。その話はしたくない、そんな思いを感じたことがある人にこそ、この本を手に取ってほしいです。
02.『あなたは、誰かの大切な人』(著・原田マハ)

出版社:講談社
著者:原田マハ
価格:704円(税込)
寂しさや不安を感じる30代後半〜50代独身女性が主人公の短編小説が六編入った一冊。
こちらの収録作である「無用の人」は2027年1月に蒼井優さん主演で映画化が決定しており、著者の原田マハさん初監督作品とのことです!
まるで映像を見ているように感じる原田マハさんの作品ですが、その映画化とあって、今からとても楽しみです。
その他の収録作品も読むたびに穏やかな気持ちになることができ、短編小説なので隙間時間で少しずつ読み進められるので、夜寝る前に読むのにもぴったりでした♡
中でも心に残った2つのお話が
「月夜のアボカド」と「皿の上の孤独」です。
女性のライフスタイルに変化がある30代。
今この時期にこの本に出会えて、多様な価値観の中でも自分らしく生きることの大切さを再発見できたような気がしました。
03.『たけくらべ』(著・樋口一葉)

こちらは河出文庫さんのもの。忠実な現代語訳
出版社:河出文庫
著者:樋口一葉
訳:松浦理英子、藤沢周、井辻朱美、阿部和重
価格:858円(税込)
たけくらべは古典的な「雅文」と日常的な「俗語」が融合した「雅俗折衷体」で記されており、当時の私には難解で現代語訳で読んだのですが、ふとしたきっかけで、人生で最大のインスピレーションをくれた本を今度は原文で読みたい…!と思いたったところ、青空文庫さんが無料で公開されてらっしゃいました。
句点とカギがほとんど使われていない、独特のリズム感で踊りながら流れているかのような文章…!
樋口一葉の真骨頂です。
美しすぎて翻訳が難しい、と評されるのもうなずけます。
「廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火ともしびうつる三階の騷ぎも手に取る如く…」の書き出しはあまりに有名。
吉原の入り口から町の風景、人々の様子を一気に描写していて、うなってしまいます…。

美登利は美しく成長。
淡い恋心を抱いた相手は僧侶の息子の藤本信如 (ふじもとのぶゆき、しんにょ) で、本人たちも恋とは気がついておらず…
ある朝、家の門に差し入れられた水仙の造花を美登利はなぜか懐かしく思い、一輪ざしに飾って眺めるのですが、その花が置かれたのは信如が僧侶の学校に入るために町を去る前の日のことでした。
「聞くともなしに傳へ聞く其明けの日は信如が何がしの學林がくりんに袖の色かへぬべき當日なりしとぞ。」
この終わり方が美しすぎて…!傑作…!
聞くともなしに…のこの伝え聞いた感、そっけなさ感が遊女と僧侶になる運命の2人のクロスしなさを際立たせているみたいで、胸が締め付けられます。
04.『世界でいちばん透きとおった物語』(著・杉井光)

出版社:新潮社
著者:杉井光
価格:737円(税込)
社会人になってから、なかなかビジネス書以外読む機会がめっきり減ってしまった私が、夢中になって読んだ本を紹介します。同じように、最近なかなか本読めていないな、という方に、おすすめです。
「電子書籍化絶対不可能!?」の意味とは
背表紙のこの言葉を見て、手に取った杉井光先生の『世界でいちばん透きとおった物語』。読者の予想を裏切る展開が印象的で、読後にもう一度最初から読み返したくなるそんな一冊でした。

「あなたの見る世界は透きとおる」のその言葉を意味を、ぜひ体験してみてください。きっとこの綺麗な物語を、誰かに紹介したくなると思います。
05.『30代のうちにしておきたい17のこと』(著・本田健)

出版社:大和書房
著者:本田健
価格:660円(税込)
30代は、人生を劇的に変えられる、最後の10年。
20代が30代へ。十の位が変わるというのは、人それぞれ差はあれど、何かを考えさせられる瞬間だと思います。これからどんな10年を過ごし、どんな自分になりたいか、考える時間を生み出すことができる1冊です。
06.『女ふたり、暮らしています。』(著・キム・ハナ、ファン・ソヌ)

出典:Kindle版『女ふたり、暮らしています。』より
出版社:CEメディアハウス
著者:キム・ハナ、ファン・ソヌ
訳: 清水知佐子
価格:2,090円(税込)
この本は、韓国で働く独身女性2人(プラス猫4匹)がマンションを購入し、共に暮らす日々を綴ったエッセイです。
「結婚か、一人暮らしか」という二択ではなく、「気の合う友人と、心地よい距離感で連帯する」。そんな第3の選択肢が、等身大の言葉で描かれています。
性格もこだわりも正反対な二人が、美味しいものを食べ、時にはぶつかり、補い合っていく様子を覗き見ることができます。
この本の面白いところは、二人それぞれの目線から交互に綴られていること。
同じ出来事でも、一人はこう感じ、もう一人はこう思っていた……。そんな「ふたつの視点」が覗き見できる感覚がとっても新鮮なんです。一章が短くまとまっているので、家事の合間や寝る前のリラックスタイムに、少しずつ読み進められるのも嬉しいポイント📚✨
読み終わる頃には、「幸せって、もっと自由でいいんだな」と教えてくれる一冊。そして、世間に流れるこうしなければならないという空気に流されていないか、考えさせられる本でもあります。
正解のない時代だからこそ、この本が示してくれる「多様な選択肢」は、国境を越えて多くの人に読まれているのかなと感じました。
07.『最高の私のつくり方 外見×内面デザインノート』 (著・岡田実子)

出版社:KADOKAWA
著者:岡田実子
価格:1,870円(税込)
この本は顔タイプ診断®の創設者である岡田実子先生の著書です。
パーソナルカラーや骨格、顔タイプ診断でわかる外見の魅力と
これまでの人生や価値観等の深堀りからわかる内面の魅力を
掛け合わせて、なりたい自分へ動き出そう!という
ワーク付きの実践的なデザインノートです。
開くだけで前向きな気持ちになれる、そんな一冊です!
ライフスタイルや立場等によっても
理想や大切にしたい価値観は変化していきますよね。
毎日を楽しく過ごせるように、自分が好きな自分で居られるように…
この本が支えになってくれます。
ぜひ一度読んでみて頂きたい一冊です。
30代の心に響くおすすめ本のポイント
今回ご紹介した本は、どれも心を動かされ、読んでよかったと感じられるものばかりです。30代は人生の中で変化が多く、心も忙しくなりやすい時期。そんな時こそ、本は静かに寄り添い、新しい視点や優しい言葉をくれる存在になります。 短時間で読めるものも多いので、気になった本があれば、ぜひ手に取ってみてください。








































































