自分らしく活躍するリーダーの働き方は様々。今月は、部下との関わりを大切にしながら、自身のステップも上り続ける、株式会社ルミネ 藤井久美子さんにフォーカスします。
リーダーになっても、チャレンジ精神を忘れない

株式会社ルミネ 品川開発プロジェクト開業準備室 ニュウマン高輪店兼務
藤井久美子さん
42歳。福島県出身。中学3年生の娘と小学4年生の息子を持つ二児の母。「結婚・出産したあともずっと働ける会社に転職したい」との思いから、26歳のときに株式会社ルミネへ。

HISTORY
20歳【2002年】 | 新卒でアパレル会社に入社 |
26歳【2008年】 | 株式会社ルミネに転職 |
30歳【2013年】 | 正社員登用試験に合格 |
37歳【2020年】 | 2度の育休を経て、 |
リーダーになった 38歳【2021年】 | |
40歳【2023年】 | 社内公募に手を挙げ、 |
リーダーになった 41歳【2024年】 | |
42歳【2025年】 | ニュウマン高輪の開業に向け、 |
Q ある一日のスケジュールは?
9:30 | 出社 |
10:30 | 広告代理店など、 |
12:00 | お昼休憩 |
13:00 | 取材対応のため、 |
15:00 | 帰社 |
17:00 | 帰宅 |
18:00 | 学童へ子どものお迎え |
20:30 | 夕飯や子どものお風呂を終えたのち、 |
21:30 | 業務終了 |
品川開発プロジェクト開業準備室の広報として、広告代理店や出店企業との打ち合わせ、メディア対応や撮影のロケハン、他店舗の視察をすることも。会社の制度を利用し、夕方に帰宅して家事などをすませたあとに、1時間ほど各所へのメールを返信して仕事を終える日もある。
Q 仕事のマストアイテムは?

1 風邪予防や花粉症対策のため、のどあめとプロポリススプレーを常備。
2 なくなったら買い足すお気に入りのネイルオイル。
3 ハンドクリームはポートランドの海外研修に参加した同僚からのお土産。香りがよく仕事中のリフレッシュにも。
Q 30代でしてよかったことは?
チャンスを逃さないよう自ら行動したこと
Q 30代でやっておけばよかったことは?
子どもが小さいうちに親子三世代旅行
Q 仕事をする上で大切にしている言葉は?
挑戦心
Q オフの日の過ごし方は?

家族とお出かけ
「自分もそうなりたい」と思える、尊敬できるリーダーに恵まれた

過去の失敗から学んだコミュニケーションの大切さ
高輪ゲートウェイ駅周辺の大型複合開発プロジェクト「TAKANAWA GATEWAY CITY」で、商業ゾーンの開発を担当する株式会社ルミネの藤井さん。社内公募に自ら手を挙げ、2年前からプロジェクトに参画している。
「新しい商業施設の立ち上げに興味を持ったきっかけは、ルミネ新宿で働いていた頃にニュウマン新宿が開業する様子を近くで見ていたこと。今回の社内公募は会社として初めての試みで、ゼロから新しい商業施設をつくるまたとない機会だと思い、思い切ってチャレンジしました」
3月に一部開業したニュウマン高輪では、総合企画チームのリーダーとして、広報やイベントプロモーション、総合カウンターなどお客さまサービス全体の管理を担当している。
「リーダーとして大切にしているのは、メンバー一人ひとりの創造性を最大限に引き出すこと。目標を共有したあとは、メンバーが自律的に道筋を描けるよう、充分な思考時間を確保することを心がけています。この考えに至ったのは、過度な目標設定で困難な状況をつくってしまった反省からです。それ以来、一人ひとりの強みや成長段階を把握するため、日頃から密なコミュニケーションを心がけています」
キャリアで初めてチームリーダーを任されたのはルミネ池袋時代。責任の重さを充分に感じつつも、大きな不安に襲われることはなかったと振り返る。
「ありがたいことに『自分もそうなりたい』と思える尊敬できるリーダーに出会えてきたことが大きかったかもしれません。メンバーの業務の進捗を細やかに見てくれたり、的確なアドバイスをしてくださる方たちのもとでチームワークよく働けていました。指示を一方的に押しつけるのではなく、メンバー各々の知見や意見を最大限に引き出し、それらを最適な形にすること。そして何より、その決断に対する最終的な責任を担うこと。これまで私を導いてくれた上司や先輩たちの姿勢を手本に、同じようにチームメンバーの成長をサポートできるリーダーを目指してきました。年次関係なく自由に意見を言い合える環境や空気は、社内全体に流れているような気がします」
失敗を許容してくれるから新たなチャレンジができる
コンシェルジュからキャリアをスタートさせ、正社員登用試験を経てルミネ新宿やルミネ池袋の販売促進に携わってきた藤井さん。経験したことのない業務に次々にチャンレジする前向きな働き方は、まさにルミネの社風に通じている。
「TAKANAWA GATEWAY CITYは壮大な“実験場”というテーマのもと、社長から『失敗を恐れず挑戦を!』と言ってもらえているんです。失敗が許容されない環境ではチャレンジもできません。ニュウマン高輪の開業プロモーションに使われるキービジュアルには、年齢や性別を問わない幅広いモデルを起用するなど、これまでにないチャレンジができています」
今年の秋には約180店舗がオープンし、ニュウマン高輪が本格開業する予定。
「このプロジェクトは20年以上前からJR東日本グループが一体となって進めてきたもの。まだ2年とはいえ、自分が携われていることに喜びを感じます。開業がゴールではなくスタート。無事に全面開業できるように尽力したいです」
チャレンジ精神旺盛な藤井さんは、さらに先の未来にも期待をふくらませている。
「今の部署に異動してからは、これまで関わりのなかった部署と連携する機会が増え、会社が色々な人に支えられている組織だとあらためて実感しました。この会社で働いていればきっと、また新しく挑戦したいことが見つかる気がしています」
撮影/木村 敦〈Ajoite〉 ヘア&メイク/山口春菜 取材・原文/松山 梢 ※BAILA2025年6月号掲載