日が短くなって、街がライトアップされるようになり、なんとなく年末の気ぜわしさを感じはじめる頃。おしゃれも暖かいアウターが手放せなくなって、本格的な冬支度が始まる。デイリーにはこっくりしたカラートーンや重ね着を楽しみながら、ホリデーシーズンの予定を立てる人もそろそろ多くなってきているはず。そんな時季のワードローブに、今年ひとつ加えるとしたら、チェーンショルダーのバッグがおすすめ。なぜなら、パーティスタイルからトラベル、そして日々のカジュアルまで幅広く出番があるから。そして、なにより気分が上がり、センスよく見られるから。
極彩色のフローラ モチーフを主役にしたスモールショルダー。小脇に抱えるのにちょうどいい長さのチェーンストラップが華やかなムードを後押し。バッグ「オフィディア」(W26cm×H17.5cm×D8cm)¥200,000/グッチ ジャパン(グッチ)
チェーンバッグが素敵なのは、その輝きが、アクセサリーのように着こなしのアクセントになってくれるところ。流行のビッグアウターに身を包んでも、キラリと存在を主張してくれる。カジュアルなレイヤードに合わせても、しなやかなチェーンの曲線が女性らしさを加えてくれる。そして、ドレスアップした時は、もちろんジュエリーのような華やかさを発揮して。華のあるデザインというものは、それひとつでシンプルなスタイルの主役になり、持つ人の”コーディネート力”を底上げしてくれるもの。チェーンバッグを持つということは、簡単におしゃれになれる、賢くズルい早道なのだ。
【select point】
華やかでありながら辛口、チェーンバッグの名品5
知っているとさらに愛着がわく、人気ブランドのヒストリー【J&M デヴィッドソン】
創業者はジョンとモニークのデヴィッドソン夫妻。写真とデザインでデュオを組んでいた二人だが、1本のレザーベルトをデザインしたことから、1984年にブランドを設立した。永遠のベーシックとも称される、普遍的な魅力を持つレザーグッズやプレタポルテ、アクセサリーを発表。そのデザインの背景には、英国人であるジョンのクラフツマンシップを重んじる精神に、フランス人であるモニークのチャーミングなエスプリの融合があった。
ブランドのアイコンバッグ「カーニバル」を、新クリエイティブ・ディレクターのケイティ・ヒリヤーが再解釈。フリンジとチェーンが揺れ動き輝く、チャーミングな魅力が詰まっている。バッグ「フリンジ カーニバル ミニ」(W13.5cm×H20cm×D13.5cm)¥132,000/J&M デヴィッドソン 青山店(J&M デヴィッドソン)
2019年秋冬シーズンより、新たなクリエイティブディレクターとしてケイティ・ヒリアーが任命された。数々のブランドでクリエイティブ・コンサルタントとしても活躍する彼女は、写真家やアーティスト、プロダクト&空間デザイナーなど多岐にわたる分野から集められたデザインチームとのコラボレーションによって、ブランドの歴史を更新。大人気を博したフリンジつきのアイコンバッグ「カーニバル」に新たな魅力を吹き込むなど、精力的な活躍を見せている。
ケイティ・ヒリヤーのポートレート。2019年秋冬コレクションがJ&M デヴィッドソンのクリエイティブ・ディレクターとしてのデビュー。