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【働くわたしのカラダもやもやNOTE】生理の出血量が人より多め。原因と対策は?

女性の体に関する“もやもや”を専門家に尋ねる新連載がスタート。初回は、多くの人が抱える生理についてのお悩み。過多月経の原因と対策を、産婦人科医の尾西先生が回答!

生理の出血量が人より多め。仕事中も、夜用のナプキンを使っています

経血量がとにかく多く(というのも、最近友人と話したことで初めて「自分は人より多いのかもしれない」と思った)、夜用のナプキンを昼間に使ったり、それでも2~3時間おきに交換したくなるくらいです。そのような日が3日くらい続きます。どうしてこのようなことが起こるのか、原因と、対策、改善できることなどがあれば聞いてみたいです。(30歳・IT系)

教えてくださるのは
尾西芳子先生

産婦人科医

尾西芳子先生


慈恵医大病院、日本赤十字社医療センター、済生会中津病院産婦人科などを経て神谷町WGレディースクリニックを開業。「すべての女性のかかりつけ医でありたい」との思いで日々診療を行う傍ら、幅広いメディアの情報記事、TVの情報番組などに出演する。

医師からのアンサー「過多月経は病気が原因、もしくは体質の場合が。ほうっておくと心臓への負担が増えるため、貧血対策はマスト」尾西先生

日本産婦人科学会が正常と定める、生理一周期の経血量は20〜140ml。相談者さんのように、昼間に夜用のナプキンを数枚使っていたり、ナプキンを替えてから2時間ほどでもれてしまったりする方は、正常量よりも経血量が多い「過多月経」である可能性が高いです。過多月経の原因としてあげられるのは、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの病気。ただし、昔から多かった人は、生まれつき子宮が二つある双角子宮などの体質が原因となっていることも考えられます。

病気がひそんでいる可能性に加えて、過多月経には、もうひとつ重大な危険性があるんです。それは貧血。過多月経の人は毎月少しずつ貧血になっていくので、症状を感じにくい傾向にあります。病院を受診したときには、正常な人と比べて、血液中のヘモグロビン濃度が半分ほどの薄さになっている人が少なくありません。ヘモグロビンは全身の臓器に酸素を供給する役割を担っており、濃度が薄くなると酸素が足りない状態に。その分、心臓が酸素を供給しようとするため心臓に負担がかかり、ほうっておくと心不全を起こしてしまうこともあります。

「婦人科検診を受けて筋腫もポリープもなかったから体質的なものなんだ」と判断し、我慢してしまうと危険なので、まずは婦人科を受診してください。体質が原因であった場合も、ミレーナや低用量ピルなどで改善させることが可能です。きちんと診断を受けた上で、貧血を予防するために、食事やサプリメントで鉄分を摂取するのがおすすめ。また、吸水ショーツなどを取り入れると、ストレスの軽減にもつながりますよ。

私たちが日常で実践できること

食事やサプリで「鉄分」を補給

CA時代からずっとリピートしている大好きな香り!

「貧血予防に効果的な食材は、赤身のお肉やお魚。動物性の鉄分のほうが、野菜などの植物性と比べて、体への吸収率が高いんです。一緒にフルーツなどを食べてビタミンCをとると、より吸収がよくなりますよ。もちろん、サプリメントで補うのもOKです!」

イラスト/green K 取材・原文/中西彩乃 ※BAILA2024年1月号掲載

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