『バチェラー・ジャパン』に出演し、4代目バチェラーを務めた実業家の黄皓(こうこう)さんの連載。
恋愛・結婚に仕事が関係しがちなBAILA世代。アンケートをもとにしたリアルなお悩み相談と、それに対する黄皓さんの回答をお届けします。
連載最後の今回は、「結婚式準備のスムーズな進め方」について一緒に考えていただきました。
【今回のお悩み】結婚式準備のスムーズな進め方は?
想像以上に決定事項が多く忙しい結婚式準備。
お金をもらって働く仕事とは違うため、どちらかが面倒くさくなり背中を向けてしまうともう一方に負担が……。パートナー間やその家族とで意見が食い違うとまったく話が進まないなんてことも。
黄皓さんいわく「二人の初めての共同プロジェクト」である結婚式で絆を強めるためにはどうすればいいかを考えました。
結婚式準備のお悩み CASE1
「彼は、結婚をしたら結婚式をするのが当たり前という考え。でも、私はお金をかけて式をするなら、その分今後の生活や出産・子育てに備えて貯蓄をしたいんです。結婚式をするかどうか、どのように決めるのがよいのでしょうか?」(31歳・教育関係)
黄皓’s ANSWER1 お互いの両親の意向も含め、みんなの希望が叶うゴールがあるはず!
結婚式は、お互いの両親に感謝を伝える場でもありますから、本人たちが結婚式をしなくていいと考えていたとしても、親の希望を聞いて判断するのがいいように思います。
ご両親も「二人に任せるよ」と言ってくれるのであれば、無理に行う必要はないですが、式をしてほしいということであれば、本人たちとそのご家族が納得する形を探ってほしいです。
あなたは、将来の生活を考え式をするよりも貯蓄をしたいという考えだと思うので、豪華な式をする必要はないのかな?と思います。ご両親の希望を叶えたいならば、どういう形であればご家族が喜んでくれるのかをリサーチしてみてください。
希望が「ウエディングドレスを一目見たい」ということであれば、費用を最小に抑えたフォトウエディングでも喜ばれると思いますし、「お互いの家族と思い出を作りたい」のであれば、小規模の家族婚を選択し、別途旅行をする形でも願いを叶えられますよね。
これからの生活に不安はつきものですが、こういったイベントごとで家族孝行をしておくと絆が強くなり、夫婦が困っているときにマインド面でも金銭面でも力になってくれるでしょう。
僕は、仕事でも友人関係でも家族でも、相手に何かをしてもらったら自分も返したいという“返報性の原理”がはたらくと思っているんです。たくさん「GIVE」する人は、結局多くの「TAKE」がある。
自分を育ててくれた家族であれば、無償の愛が存在することもありますが、パートナーや彼の家族とはもともと他人。自分の希望とは違う考えだったとしても、できるだけ叶えられる努力をし関係性を築くことで、困ったときの味方になってくれると思います。結婚式に限らず絆を強めるチャンスを見逃さないでくださいね!
結婚式準備のお悩み CASE2
「最初は彼の方が結婚式をすることに乗り気だったのに、いざ準備が始まると面倒くさそうですべて私任せ。仕事を言い訳に、式場での打ち合わせも度々リスケされています」(33歳・メーカー)
黄皓’s ANSWER2 「なんでもいい」と投げやりな彼には、具体的な役割を与え、褒めながらコントロールを
結婚式の準備というのは、二人にとって初めて共同でマネジメントするプロジェクトのようなもの。
ただ、夫婦は仕事と異なりリーダーがおらず対等な関係なので、どちらかが面倒くさがって逃げてしまうとどうしようもない……。相手が役目を放棄してしまうと、家族間ではなぜか感情的に気持ちを伝えてしまいがちですが、こんなときこそ後輩指導をするように冷静になる必要があります。
まず、彼が打ち合わせをリスケするのであれば、式場からの連絡相手をあなたではなく彼にし、半強制的に彼にチームに参加してもらうしかないですね。その上で、ペーパークラフトやゲストに招待状を送るなど、式場では準備しきれないタスクもあるかと思います。彼が積極的に動いてくれないのであれば、あなたが好きなこと、得意なことは自分んで進め、苦手なことや嫌いなことは上手に丸め込んで彼担当に役割を配分してみてください。
本来だったら自然と二人で協力できるのが理想。だから、仕事と違って「彼が得意なことはなんだろう」と考えず、分担内容はあなたファーストで考えちゃってください。
分担をする際、二人だけの約束にしないで式場のスタッフがいる前で仕事を振り分けるなど第三者を介入させるのがポイント!
彼が仕事を言い訳に約束をリスケすると言いましたが、夫婦の約束だってないがしろにしていいわけではありません! 身内になった途端、約束を曖昧にするのであれば、身内じゃない他人に見届けてもらいながら彼に責任を与えるのがいいように感じます。
今回のように結婚式の準備であればプランナーさんが介入してくれますが、今後も家の購入や子どもの行事など、共同プロジェクトのように物事を進めることが出てきますよね。
僕の周辺調べですが、こういった場合に夫を手のひらでうまく転がせる妻は大抵褒め上手なんです(笑)。いやいや、そんなことで!と思われてしまいそうですが、男は女性が思う以上に単純な面があるんです(笑)。
夫が何かをしてくれたときに、たとえ上手にできていなくても「丁寧にやってくれたんだ! 嬉しい!」と言われたら、次も妻のために何かしたいな〜なんて乗せられてしまいます。
それは日常生活でも同様で、たとえ自分が頼まないとやってくれない皿洗いだったとしても、「わー、忙しいのにありがとう!」と言われたら嫌な気はしないし、褒めてもらえるのであれば、今度は妻から頼まれずとも進んでやるようになるかも。
「CASE1」の回答と通ずるものがありますが、家族生活でも「感謝と敬意」を持って接してもらうとその分返したいと感じるものです。
彼を乗せるまではイライラしますし、言われる前にやりなさいよ!とも思いますが……男は意外と単純なので、どうか長い目で彼を使えるパートナーに育ててやってください。
結婚式準備のお悩み CASE3
「式に招待するゲストのバランスに差があって悩んでいます。彼は職場の同僚や、元同僚など大人数のゲストを呼びたい派ですが、私は人前に立つこと、大人数とコミュニケーションをとるのが苦手で親族・親友のみのミニマムな結婚式にしたい。彼の職場は、ほとんどの人が式に同僚、上司などを呼ぶようで、体裁も気にしているようです」(32歳・公務員)
黄皓’s ANSWER3 二人が背伸びすることなく安心できることが最優先! 体裁を守りたいなら、相手側のゲストを巻き込まない形で
これもあるあるな問題ですね〜。僕は、基本的にはゲストが少ない方に合わせるのがベターだと思います。
招待人数が少ないからといって悪く思う人はいないでしょうが、仮に新郎側のゲストが100人に対し、新婦側が10人だったら違和感を覚える人もいますよね。
たとえこれで彼側の家族の体裁が守れたとしても、新婦側の体裁はどうなの?とモヤモヤさせるなら、それは彼の自分勝手です。
ゲスト人数に関わらず、なにごとも無理をさせる可能性がある方に寄り添うことが親切ですよね。
結婚式で彼とそのご家族の希望が叶えられないのであれば、別途、彼の職場関係の方を招いた簡単なパーティを開くなど希望を反映させたイベントをしてもいいと思いますし、すべてを結婚式で叶えようとしなくてもいくらでも希望を実現する方法はあります。
パートナーになれば、今後二人の意見が合わないこと、二人の意見は同じだけれど親の希望と異なることは次々に出てきます。
どちらかの意見を選び、どちらかを切り捨てるというのは簡単ですが、片方を完全に切り捨てなくても「願いの本質」を叶える手段は必ず存在します! 0と100という極端な答えではなく、「30」や「50」の答えでも二人の一番の希望は叶えられる方法を見つけるためにしっかり話し合ってくださいね。
これまでたくさんのお悩みを伺ってきましたが、恋愛・結婚となるとどうしても感情が先走り、愚痴を伝えるだけになってしまいがち。職場では冷静に判断できるのに、パートナーと接するときは大人になれないなんてことも。
そんなときこそ、「あれ、ビジネスではこんなときどう対応しているかな?」と立ち止まって。
気持ちを伝えることで相手とどんな関係を築きたいのか、目標やゴールを決めながら話したり、折衷案を提案したりすればベストな答えがきっと見つかるはずです! 「これであるべき」に縛られず、恋愛、結婚でもあなたたちらしい関係が見つかりますように!
またいつでも相談してくださいね。
撮影/田形千紘 ヘア&メイク/NADIA 取材・文/宮田彩加
1986年9月23日生まれ。「ミラーフィット株式会社」代表。
10代で中国から来日。早稲田大学を卒業後、大手商社での勤務を経て、独立・起業。オンラインフィットネスサービスを提供する会社や、サブスク型パーソナルジム・エステを運営する会社、上海を拠点に主にアパレル関係の貿易と物流の会社の3社の代表を務める。プライベートでは、『バチェラー・ジャパンシーズン4』に出演し、モデル・俳優として活躍する秋倉諒子さんと2023年3月に結婚。