『バチェラー・ジャパン』に出演し、4代目バチェラーを務めた実業家の黄皓(こうこう)さんの連載。
恋愛・結婚に仕事が関係しがちなBAILA世代。アンケートをもとにしたリアルなお悩み相談と、それに対する黄皓さんの回答をお届けします。
今回は、「恋愛・結婚とお金」の問題を一緒に考えていただきました。
【今回のお悩み】恋愛・結婚とお金の問題、どう解決したらいい?
デート代の支払いや、使い道の違いなど、パートナーとの暮らしを円滑に進めるためにもハッキリさせたいのがお金の問題。これまでの環境や生き方によって価値観がまったく異なることもあるから簡単に意識を変えるのは難しい……。相手に伝えにくいお金のモヤモヤについて黄皓さんと一緒に考えます。
CASE1
「自分より収入が低い男性とつきあっています。食事の際に、明らかに背伸びした高級店に行きたがり、こちらが半額支払おうとしても聞かず『自分が全額支払う』と言われ困っています」(34歳・公務員)
黄皓’s ANSWER1 お金以外のフィールドであなたが決定権を握り、相手のプライドを守ってあげて
その彼は見栄を張っているだけなのかもしれませんが、相手に気をつかわせてしまったら元も子もないですね。
何度も支払いの場で「私も払いたい」ということを伝えているようですが、一度しっかり話し合いの場を設け、お互いのお金に対しての価値観を擦り合わせることが必要かと思います。
お金に限らず、人と人の価値観がピッタリ合うことは難しいと思いますので、価値観を合わせることを目的とせず、相手の考えを理解することを目的に自己開示してみてくださいね。
僕自身は、相手のことを考え「自分もお代を払うよ」と言ってくれるパートナーに好感を持ちますが、中には全額支払うことで相手にカッコつけたい!と考える人もいます。彼がどうしても全額支払いたい理由は話し合いで聞いてみないと分かりませんが、それがプライドであるならば、以下二つのアプローチで提案してみると彼に恥をかかせないかもしれません……!
一つ目は、お互い支え合う関係を望んでいると伝えてみること。
「気持ちはすごく嬉しいけれど、一緒に過ごす時間が負担になってほしくないし、この先も長く一緒に生活を続けていきたいから金銭面を見直したい」
回りくどくて申し訳ないですが、まずは金銭面の分担をこのように提案してみてはいかがでしょうか?
二つ目として、それでも彼が聞く耳を持たなければ、他のフィールドであなたが決定権を持ちサポートしてあげてほしいです。
たとえば、外食の場合は「ここに行ってみたい!」と金額がある程度予想できるお店を提案する。あるいは、「健康面を見直したいから二人で料理作らない?」とおうちデートを提案するなど。
二人の記念日など、特別な日はもちろん彼を頼って、あなたが心配にならない程度に贅沢してもいいと思います!
彼も一緒に過ごしていくうちに「お金を払うこと=頼りになる」というのが勘違いだと気づくはずです。もしこれからも彼と一緒にいたいのであれば、少し面倒かと思いますが間接的に彼をコントロールし、価値観を近づけていってほしいです。
CASE2
「私は彼より収入が高く買い物が趣味。毎月定額の貯蓄はできており、収支のバランスは自分なりに考えていますが、倹約家の彼に『無駄づかいするな』と言われるのがストレスです」(30歳・IT関係)
黄皓’s ANSWER2 結婚を考えているのなら、最初に“お金の違和感”には白黒つけた方がいい
「CASE1」の彼のように、無理をしているだとか、貯蓄ができないほど散財しているわけではない場合、自由にお金を使うことを許してほしいですよね。
今はおつきあいの段階なのでお互い干渉すべきでないと思うのですが、彼と結婚を考えているのであればこの問題は早いうちに解決すべきだと思います。
彼の気持ちを今一度確認し、二人でどれくらい貯蓄したいか、生活費や娯楽代、将来家族が増えた際の費用など、貯蓄を今後何に使っていきたいかの認識がズレていると、結果的に長く一緒に暮らしていくのは難しくなってしまいます。
彼もあなたとの将来を考えての言葉だとは思うので、「いつ頃、結婚を考えているか」「それまでにどれくらいの貯蓄が理想か」をこの機会に話し合い、二人で決めた目標から逸れない範囲内で自分の趣味を楽しめたらいいのかなと思います。
話し合いの際に、将来的に家計を平等にするのもいいと思いますが、あなたの方が収入が高いのであれば「少し多めに家にお金を入れるから、自分へのご褒美も許してほしい」と交渉するのも方法のひとつです。
結婚は事業運営とは異なり、誰か一人に決定権があるわけでもないですし、誰もが拒否権を持っています。最初の約束が曖昧だと、意見が食い違ったときに「A」も「B」も選択できず中途半端に生活が続いてしまうことも。
お金の使い方に限らずですが、価値観の違いが最初に分かっているのならば、何が絶対譲れないのか、譲歩できることは何なのかをハッキリさせ、相手の不安を解消しながら自分の気持ちも満たす選択ができたら素敵ですね。
CASE3
「私は家事が嫌いです。結婚後、生活費を多めに払うから家事代行を雇いたいとパートナーに伝えたのですが、彼から生活費は平等でいいから、家事も平等に分担したいと言われて結婚を悩んでいます」(31歳・メーカー)
黄皓’s ANSWER3 もし収入が減ったらどう譲歩するか。先を見通して、相手を説得してみて
苦手なことをプロに頼るという発想はアリだと思いますが、あなたが家事を何もせず、パートナーとプロで分担してもらおうと思っているのなら考え方を変えた方がいいように感じます。
毎日の生活では、料理、掃除、洗濯などのほか、「食材のストック確認」「ゴミをまとめて新しいゴミ袋に替える」「郵便物の仕分け」など、いわゆる「名前のない家事」といわれるような細々とした家事もあります。
たとえば、一般的に気づいた方がやるような家事をできる限りあなたが担当し、負担ではない家事はパートナーに任せる、週に1回ですむような家事はプロに頼るなど、家事代行に全頼りではない方法を一度は考えてみたでしょうか?
毎日プロにお願いする経済力があったとしても、自宅にパートナー以外の人が来ることがストレスに感じる人もいるので、その点も彼の意見を聞いてみてください。
将来的にあなたの収入、パートナーの収入が減る可能性もゼロとは言えません。結婚を考えるのであれば、「月に定額○円入れるのが難しくなったら苦手な家事もやってみる」など、環境が変化した場合の譲歩案も提案することを忘れずに。
他人と生活をする上で何も我慢せずにうまくいくなんてことは奇跡です。それでも一緒に生活していきたいと思える人こそ「人生のパートナー」なのです。
自分も相手もどうしてもできないことはプロに頼んでいいと思うので、改めて彼が納得できる方法を探してみてくださいね。
撮影/田形千紘 ヘア&メイク/NADIA 取材・文/宮田彩加
1986年9月23日生まれ。「ミラーフィット株式会社」代表。
10代で中国から来日。早稲田大学を卒業後、大手商社での勤務を経て、独立・起業。オンラインフィットネスサービスを提供する会社や、サブスク型パーソナルジム・エステを運営する会社、上海を拠点に主にアパレル関係の貿易と物流の会社の3社の代表を務める。プライベートでは、『バチェラー・ジャパンシーズン4』に出演し、モデル・俳優として活躍する秋倉諒子さんと2023年3月に結婚。