各界で活躍する女性に、生理とのつきあい方をインタビューする連載企画。今回の主役は、時短&節約レシピが大人気のもあいかすみさん。生理中にとるべき栄養素も教えてくれました!
重度の貧血を患った経験から「生理ごはん」を発案!
生理中は鉄分をとりつつ体を温めて、痛みをケア
時短&節約しながらもしっかり美味しいレシピが話題を呼び、インスタグラムのアカウントは65万人以上のフォロワーを誇る、栄養士のもあいかすみさん。資格を取得した背景には、高校生のときに重度の貧血を患った経験がある。
「バレーボール部に所属していたのですが、練習がままならなくなり、最初は体力の低下だと思っていたんです。でも次第に階段を上るだけで息が上がるようになってしまって。先生のすすめで病院に行ったところ、重度の貧血だと診断されて、入院することに。
原因は、ジャンプによって赤血球が壊れてしまうことで引き起こされる“スポーツ性の貧血”を主に、栄養の偏りや生理など。日々、体調を管理することの大切さを痛感しました」
バランスのよい食事を徹底するようになってからは、心身ともに健康に。大学卒業後は食品メーカーに就職し、6年目に独立。メニュー開発のノウハウを生かして、オリジナルレシピの発信を始める。
「時短&節約レシピにたどり着くまでに、いろんなコンセプトに挑戦してきました。そのひとつは、私が貧血防止のために培ってきた知識を詰め込んだ、“生理ごはん”。鉄分を含む食材を使うだけでなく、鉄分の吸収をサポートするビタミンCとの食べ合わせや、体が温まることなども考慮。当時は生理をテーマにしたレシピが少なく、私と同じく貧血に悩む女性からたくさんの反響をいただきました。いずれ余裕ができたら、再開したいと思っています!」
年齢を重ねるごとに生理痛も経血量も増しているという、もあいさんのモットーは、無理をしない。特に痛みがひどい生理2〜3日目には、できる限りハードな仕事を入れないようにしているそう。
「スケジュールはある程度コントロールできるのですが、クライアントの希望と重なってしまった場合は、鎮痛剤を常備。体が冷えると痛みが増すため、カイロで腰とお腹を温めつつ、冷たい飲み物や生野菜を避けて、温かいスープをとるようにしています。
会社員時代、生理休暇を毎月のようにとっていたら、“あなた以外は誰もとっていませんよ”と嫌みを言われたことがありました。協調性を求められたり、規則正しい生活を送りにくかったりと、会社員ならではの負担って、実感はなくても、たくさん抱えているもの。
働き盛りのバイラ世代こそ、食事の栄養バランスだけでも意識的に整えて、体をいたわってくださいね」
もあいさんある日のスケジュール
08:00 起床、朝食
09:00 事務所で調理&撮影
14:00 撮影終了、ランチ
15:00 ミーティング
16:00 レシピの考案、リサーチ
18:00 帰宅、夫と散歩
19:00 夕食
21:00 お風呂、猫と遊ぶ
24:00 就寝
生理の日のマイルール
1. 鉄分をたっぷり摂取
2. 急ぎじゃない仕事はしない
3. 体を温める
特に体が冷える冬は、湯船につかることも大切!
特に体が冷える冬は、湯船につかることも大切!
「高校生のときに経験した貧血があまりにつらかったため、以降、鉄分補給は念入りに。普段は日々の食事で摂取していますが、生理中はサプリをプラスαで取り入れています。私は生理の痛みが腰に出る体質なので、カイロを貼って冷え対策を。冬はお腹にも加えて、両面から温めると効果的です!」
生理の日のお気に入りアイテム
腰用カイロ&鉄分とビタミンのサプリメント
「鉄分の吸収率が上がるビタミン混合サプリを愛飲。カイロは大きめサイズが◎」
ディアナチュラ 鉄×マルチビタミン 60粒入り ¥1242(希望小売価格)/アサヒグループ食品
血流改善腰ホットン 5枚入り ¥495/小林製薬
料理研究家、栄養士
もあいかすみさん
1991年生まれ、大阪府出身。大学で栄養士の資格を取得し、大手食品メーカーに就職。28歳のときに独立し、料理系インフルエンサーとして活動をスタート。
撮影/nae. 構成・原文/中西彩乃 イラスト/Kaho Iwaya〈opnner〉 ※BAILA2023年1月号掲載