「自己理解が深まる」、「人の心には多様性があると分かった」などで話題のMBTI。一体どういうものなのか、そして大人が結果をより前向きに活用するコツとは!? 実際にMBTIを受検したライターが、今回はマスコミ系に勤める35歳女性のエピソードを深掘りしていきます。
無料で診断できる16personalitiesと本当のMBTIは違う!?
Webで「MBTI」と調べると16personalitiesという無料の診断サイトも出てきますが、これはMBTIとは別もの。公式のMBTIは設問に答えて終わりではなく、その結果を元に“認定ユーザー”という資格保有者のもとで様々なワークを通して、それが本当に自分自身をあらわしているか検証していく時間が。MBTI認定ユーザーはタイプを診断するのではなく、最終的なタイプについては“ワークを通して受検者自身が探し出すもの”という特徴も!

【ENTP】マスコミ・35歳がMBTIを受検!結果の納得度は?
MBTI認定ユーザーのもとで、マスコミ系に勤める35歳のAさんが実際にMBTIを決定。結果への納得度や、セッション後の日常生活の中でどのような変化があったのか?エピソードとともにお届けします。
プライベートと仕事、ギャップがある性格に戸惑うことも

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実はAさんには、こんなお悩みが。「自分が思っている“本当の自分”と、仕事中の自分の姿にギャップを感じています。職場ではテキパキと動き、計画性も高いほう。それに雑談の必要性を感じないので、仕事中は業務上の会話ができれば満足という感じです。一方でプライベートの私は、たわいもないおしゃべりが大好きだし、そこまで几帳面でもないし。仕事をしているときの私しか知らない人に、素の姿を見られて『意外!』と驚かれることも」(Aさん)。
そんなAさん、「MBTIには前から興味があった!」とのことで、グループセッションに参加。その結果は…?
決定したタイプはENTP!本来の自分が現れてきたと感じた

【ENTP(内向思考を伴った 外向直観タイプ)】の結果に。ENTPは反応が素早く、独創的で、周りに刺激を与えつつも、率直。未知のことに挑戦するのが好きで、他者が気づかない部分も理解や察知することができる……などの特徴が。
「ENTPの“P”の部分は予想外で。ENTまではネットなどの16タイプ診断とも重なっていて納得していたものの、最後の部分を、計画をきちんと立てたい“J”がしっくり来るかどうかが、迷いどころでした。今回のMBTIの中では、認定ユーザーの方からのサポートもあり、性格について、より理解を深めながらタイプを探ることができました。その結果、最終的には臨機応変な対応を好む“P”がしっくりきて。本当の自分が現れたような気がしました!」
自分の性格を知ることで、ちょっとした違和感がラクになることも

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またセッション後にはこんな気づきも。
「もともと、仕事中の雑談に苦手意識を持っていた私ですが、MBTIセッションの中で、“端的にものを言われたい”、ENTPタイプが持つ特徴のひとつだったのかなと感じられるようになりました。また、思考(T)と感情(F)では、共感よりも結論を導き出したい“T”を選びました。とはいえ、気持ちを重視するタイプがあることも分かったので、周りからクールすぎる人と思われないように、丁寧に説明するなどを心がけたいと思いました。自分や他人をカテゴライズするのはあまり好きではないのですが、MBTIは、己や周りの特性に気づくいいきっかけになりました!」(Aさん)
“心地よさ”で選ぶという視点が新鮮だった!
Aさんが「本当の自分が現れたような気がした」と感じた理由は、認定ユーザーの話を聞いて納得したのだそう。
「セッション内で性格の捉え方についての話を聞いて、『生まれながらに持っている要素と、そこに後天的に身につけた役割としての性格がついてくる』という言葉が記憶に残っています。仕事は納期がしっかり決まっていて計画的にこなす必要がある業務。今回判断的態度(J)と知覚的態度(P)で迷ったように、本来自分が優先する機能と日常で使っている機能が別の場合もあるとわかりました。よく知られている性格診断だと日常的に使っている特徴を測定するものが多い印象ですが、MBTIは“使っていて心地いい機能は何?”と問いかけるもので新鮮でした」

MBTI認定ユーザー資格のほか、パーソナルカラー診断、骨格診断の資格も所持しておりイメージコンサルタントとして活動中。
構成・文/石井絵里