「自己理解が深まる」「人の心には多様性があると分かった」などと話題のMBTI。一体どういうものなのか、そして大人が結果をより前向きに活用するコツとは!? 実際にMBTIを受検したライターが、今回は会社員の女性(32歳)のエピソードを深掘りしていきます。
無料で診断できる16personalitiesと本当のMBTIは違う!?
Webで「MBTI」と調べると16personalitiesという無料の診断サイトも出てきますが、これはMBTIとは別もの。公式のMBTIは設問に答えて終わりではなく、その結果を元に“認定ユーザー”という資格保有者のもとで様々なワークを通して、それが本当に自分自身をあらわしているか検証していく時間が。認定ユーザーはタイプを診断するのではなく、最終的なタイプについては“ワークを通して受検者自身が探し出すもの”という特徴も!

【ESTP】会社員・32歳のMBTIを検証! 結果の納得度は?
MBTI認定ユーザーのもとで、会社員女性・Eさん(32歳)が実際にMBTIを決定。結果への納得度や、その後の日常生活の中でどのような変化があったのか?エピソードとともにお届けします。
はっきりとモノを言うタイプ。「感情重視」の夫と話し方の違いでモヤることも

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Eさんは、普段の人づきあいの中でストレスを感じることは少ないそう。「仲がいい友人からは『見た目は落ち着いた感じだけど、実はしっかりとした意見を持っているよね』と言われがち。関係が浅い人からは、おとなしそうに思われがちなのも知っているし、親しい人たちは私の性格をよく分かってくれているな~と感じています。ただし、どちらかというと感情を優先させたい夫とは、合理的な話し方をしがちな私と、意見の出し方が違います。夫も私の性格をよく知る一人ですが、大事にしたいことが違うことから、ケンカに発展する場合も(笑)」
決定したタイプはESTP! 事前の決定タイプとは違った!

Eさんの結果は【ESTP(内向思考を伴った 外向感覚タイプ)】。目の前の状況にすばやく反応できる、現実を受け入れながら結果に即したアプローチをとる、理論よりも、行動や体験を優先し、それを他者と共有したい、などの特徴があります。
「セッションの前に受けたオンラインの検査ではENFPと結果が出ていて。その結果をもとに当日のワークに臨み、感覚(S)と直観(N)では感覚を優先させるほうで、思考(T)と感情(F)では思考が先立つタイプなのだという理解が。結果、導き出したESTPは満足度95%。自己認識と最終的な結果に、ズレはないと思います」
「自己紹介の場で言いがちなこと」は、的確だったのだなと再確認

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「よく自分のことを『根性があり、新しいことにチャレンジするのが好きです!』と、自己紹介しているのですが、ESTPの性質の中に含まれていました。無意識に感じていた心の動きを、MBTIのワークの中で、あらためて認識できたのはよかったです。周りからも『ESTPって、意外~』と言われましたが、『こんなタイプなんだよ』と説明すると、『Eちゃんらしい気がする』という反応が。MBTIで出る結果は、“心の利き手”。自分の中で表現しやすい心の動き方という理解も得られました。夫と話し方の違いでケンカすることもあったけど、“心の利き手”が違うだけなんだ“と思えるように!」
MBTIは性格をカテゴライズするものではない!
Eさんが結果への納得度を100%ではなく95%としたのは、こんな理由が。「MBTIはカテゴライズすることに重きを置いていない、日常生活の中で自分を深めていく過程が大事だと知りました。それが納得度を95%とした理由で、残りの5%は可能性を考え続けたいなと思っているから。自分も周りも、きっと日々を過ごす中で成長しているので、タイプですべてが決定するわけではないし、『誰しも全ての機能を持っているけど、使っていて心地がいい“心の利き手”がある』という理論を知ることができたので、今自分が優先していない機能にもしっかり目を向けていきたいです」

MBTI認定ユーザー資格のほか、パーソナルカラー診断、骨格診断の資格も所持しておりイメージコンサルタントとして活動中。
構成・文/石井絵里