良好な人間関係は、日々のひと言の積み重ねから! ビジネスシーンでの「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に変える言いかえ術をご紹介する「働く大人の言いかえ術」シリーズから、特に人気の高かった記事BEST10を発表! つい言ってしまいがちな言葉や、オフィスでのNGなひと言が続出。
1位 相手の話に「大変ですね」と返すのはNG!
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基本的に人は、自分の状況や気持ちを理解してほしいという思いで相手と関わるもの。「こんなことがあった」「こんな気持ちになった」ということをわかってほしいのに、大雑把にひとくくりにする「大変ですね」は、表面だけの社交辞令に聞こえることも。また、人によってはうれしいことも大変そうに話すので、「忙しくて幸せなんだけど」とイラっとされるかもしれません。
2位 「体調を崩さないようにお気をつけください」はNG!
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送ったメールを相手に気持ちよく読んでもらうためには、ネガティブな表現をできる限り避けた文面にすることが大切です。暑い季節になると、「猛暑の折、夏バテなどされませんようにお気をつけください」といった結びの言葉を書く人がいます。何の病気もしていない元気な人にとって、わざわざネガティブな心配をされるのはいい気はしません。実際に体調を崩している人にとっては、暗い気分になってしまう可能性が。
3位 「お手すきのときにお願いします」はNG!
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「お手すきのときに」「お時間があるときに」「急ぎじゃないんだけれど」といった、相手の都合を優先するようなお願いの仕方は、相手に気を遣って配慮するあまり、誤解を招いてしまうことがあります。そういう「前置き」をして部下に仕事を頼んだ上司が、「あの件、どうなってる?」と聞いて「時間がなかったのでやっていません」と言われたりなど、「気遣い」や「遠慮」がトラブルのもとになることも。どんな仕事にも納期はつきものです。誤解のないコミュニケーションを心がけましょう。
4位 手土産を渡すときに「つまらないものですが」と言うのはNG!
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取引先や訪問先に贈り物や手土産を渡すときに、謙譲のつもりで言う人がいますが、今やこの言葉は、相手によっては、「つまらないものなら持ってこないで」と思われて誤解を招くことがあるのです。コミュニケーションの基本は、ネガティブな言葉を使わないこと。謙遜や謙虚な気持ちを重んじる、日本人の控えめな態度が求められる場面もあります。けれども、度が過ぎるとかえって相手を不快にさせることになるので注意してください。
5位 上司への「了解しました」はNG!
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「了解」という言葉には、へりくだった表現が含まれていないため、自分と同世代か立場が下の人に使うことには適しています。けれども、上司や取引先に対して使うと対等なニュアンスがあり、失礼だと感じる人もいます。いらぬトラブルを避けるためにも、自分より上の立場の人に「了解」を使わないようにしましょう。
6位 問い合わせの返事に「先日もお伝えしましたが」と言うのはNG!
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わからないことがあって問い合わせをしてきた相手に、「先日もお伝えしましたが」と伝えると、「この前も言いましたよね? 確認していないのですか?」という無言の圧力を与えてしまいます。いきなり「先日の件」「前回の」と言われても、そのことについて頻繁にやりとりしていなければ、すぐにパッと思い出せないことも。問い合わせに対して失礼がない返事をするには、あえてへりくだった言葉を添えて、そのうえで相手を困らせないようにする配慮が必要です。
7位 「疲れてる?」と声をかけるのはNG!
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家族でもない人から会った瞬間に、「あれ、疲れてる?」「なんか疲れてない?」などと言われると、なんとなくイヤな気分になるものです。なぜなら「今日のあなたはやつれているよ」と言われているのと同じだから。もしも本当に疲れている場合はさらにダメージを受けることになります。反対に疲れていない場合でも「今日は元気なのにそんなに疲れて見えるなんて、私大丈夫かな?」と心配になって気分が落ち込んでしまう可能性もあるので注意が必要です。
8位 謝罪時に「うっかりしていました」はNG!
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相手に迷惑をかけてしまったことを、どれだけ誠実な態度で誠意をもってお詫びできるかで明暗が分かれるのが謝罪です。ところが「うっかりしていました」は、相手のことを軽んじて後回しにしていたことをがわかる失礼なな言葉。うっかりすることに対して悪びれない人に仕事はまかせられないと思われても仕方ありません。
9位 「バタバタしていて」はNG!
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連絡や対応が遅くなったとき、仕事の忙しさをアピールして、「今ちょっとバタバタしていて」「今取り込み中なので、その件はまた後ほど連絡します」と言い訳する人がいます。「バタバタ」という表現は、いかにも落ち着きがなく段取りが悪い人という印象を与えます。これは「他の仕事を優先して忙しいのであなたは後回しにしていました」と言っているのと同じこと。マイナスアピールにしかなりません。
10位 謝罪時に「すみません」はNG!
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オフィシャルな場面で目上の人に対してお詫びをする際、「すみません」「ごめんなさい」といった軽い言葉で謝るのは、失礼にあたります。たとえば、ビジネスの会議に30分も遅刻してきた人が、「遅れてすみません。ごめんなさい」と入ってきたら、周りから冷たい目で見られるでしょう。仕事でミスや失敗をしたときに使う言葉ではありません。ことあるごとに「すみません」を連発して悪びれない人に対しては、「本当は何も反省していないんだろうな」と感じてしまうものです。
■引用したのはこちら
よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言いかえ図鑑
サンマーク出版 大野萌子著
公認心理師、産業カウンセラー。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ®資格認定機関)代表理事。2級キャリアコンサルティング技能士。法政大学卒。
企業内カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの分野を得意とする。官公庁をはじめ、大手企業、大学等で5万人以上に講演・研修を行う。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演、監修多数。