30代のBAILA世代の女子におすすめな、今買って読みたい、本を一挙ご紹介。書評家・ライター 江南亜美子さんがおすすめする本に加えて、スーパーバイラーズが読んでいる本もピックアップ!
書評家・ライター 江南亜美子さん おすすめ
01.朝比奈秋 『サンショウウオの四十九日』
『サンショウウオの四十九日』
朝比奈秋著
新潮社 1870円
瞬と杏は姉妹として誕生する。ただその姿は、それぞれの脳と子宮を持ち、右半身と左半身が完全に接続する「結合双生児」だった。現役の医師でもある著者による、まったく新しい体と意識の物語。芥川賞受賞作。
02.松田青子『お砂糖ひとさじで』
『お砂糖ひとさじで』
松田青子著
PHP研究所 1760円
「自分へのねぎらいモード」機嫌よく日々を暮らすハック
メアリー・ポピンズの「お砂糖ひとさじで」を快適さ探求の指針とするエッセイ集。日常の気づきからストレス軽減法、新しい趣味まで。自己肯定のヒントに。
03.山内マリコ 『マリリン・トールド・ミー』
『マリリン・トールド・ミー』
山内マリコ著
河出書房新社 1870円
コロナ禍で独りぼっちの女子大学生に、ある夜電話が。「ハロー、もしもし?」受話器の向こうは、往年のハリウッドスター、マリリン・モンロー。世間が求める姿とのギャップを愚痴られて……。ユーモラスな長編小説。
04.千早茜 『グリフィスの傷』
『グリフィスの傷』
千早茜著
集英社 1760円
「きずあとは私を冷静にさせる」存在価値と傷あとをめぐって
体に刻まれた歴史の傷あととしての「傷」を多様に描く、10編の作品集。低温熱傷と恋、謝罪メールの痛み、切断された指……。加害と被害の両面から人間を捉えるまなざしがさえる物語だ。
05.藤田貴大 『T/S』
『T/S』
藤田貴大著
筑摩書房 2200円
「マームとジプシー」を率いて演劇界を駆け抜ける若き作・演出家、藤田貴大による自伝的フィクション。「わたしは演じるのではなくて、つくりたい」。18歳での上京、仲間との葛藤、旅、家族、そして創造とは。
06.三宅香帆 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
三宅香帆著
集英社 1100円
「労働と読書が両立する社会へ」半身で取り組むがよし
気鋭の批評家による、現代人への読書のすすめ。労働史をひもときつつ、効率至上主義の価値観を問う。読書も含めた文化活動で潤うためのヒントがある。
07.小川洋子 『耳に棲むもの』
『耳に棲むもの』
小川洋子著
講談社 1980円
補聴器のセールスマンとして各地を旅していた亡き父。娘が、缶に収められた耳の4つの「遺骨」に思いをはせるとき、物語が生まれていく。山村浩二監督のVRアニメ映画の原作から著者が発展させた短編連作。
08.壁井ユカコ『不機嫌な青春』
『不機嫌な青春』
壁井ユカコ著
集英社 1980円
「何があっても絶対幸せに」もどかしい青春×SFの短編集
風船から始まる文通、亡き妻と同名の不良少女、嬉しくない超能力。思春期の心情を4つの不思議な物語で。『2.43清陰高校男子バレー部』著者の最新作。
09.上畠菜緒『イグアナの花園』
『イグアナの花園』
上畠菜緒著
集英社 2090円
動物と話のできる美苑はとくに爬虫類を愛でてきた。父の遺したアトリエでの気楽な生活。だが母からの厳命で結婚相手を探すことに。まずマッチングアプリに登録し……。『しゃもぬまの島』以来の著者の第二小説。
10.平野紗季子『ショートケーキは背中から』
『ショートケーキは背中から』
平野紗季子著
新潮社 1870円
『味って時々、世界のすべてだ』消えてしまう食べ物への愛
食べることと世界の理解は同義と語る著者の、食への情熱に満ちたエッセイ集。留学中の飢え、最高の朝食、味覚の拡張。どこを読んでも美味な一冊。
11.吉本ばなな『下町サイキック』
『下町サイキック』
吉本ばなな著
河出書房新社 1870円
特殊な能力をもつキヨカは、母と近所の人々を助け、また助けられて、力強く思春期を生きていく。下町的な場所の温かさと人々の連帯を描く長編小説。還暦を迎えた吉本ばななの、エバーヤングな物語。
12.高瀬隼子『新しい恋愛』
『新しい恋愛』
高瀬隼子著
講談社 1760円
「これからのこの世界の恋愛」まだ知らないかたちの関係性
一筋縄ではいかない5つの恋愛をとらえた短編集。学生時代、会社、家庭内、ありふれているからこそ個別的な恋愛を、俊英作家がクール&ダークに描く。
働くBAILA世代 バイラーズ おすすめ
13.筒井康隆 『時をかける少女』
忙しい中でもサクッと読み切ることができ、非日常と小さなときめきを感じさせてくれる素敵な作品です。ぜひ一度手に取ってみてくださいね。
14.三宅香帆 『「好き」を言語化する技術』
三宅さんの提案する「言語化」は、推しへの愛をより明確な言葉で表現するアプローチです。私自身も、ずっと大好きな俳優さんについて話したいのに、感情だけが溢れてしまって上手に表現できないことが多々ありました。
15.北川 真理子 『いちばんていねいな はじめてのおうちモンテッソーリ』
なぜこの本に興味を持ったかというと、実は私自身も3歳ごろから、地元でモンテッソーリ子供の家に通わせてもらっていました。当時の記憶はほんの少ししか残っていませんが(笑)、妊娠・出産を機に改めてどういった教育法だったのか、学び直したいと思うようになり、手に取りました。
16.ジェームズ・クリアー 『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』
私が、働きながら大学院受験を目指して勉強を継続するのに、とても役立った本を今日は紹介したいと思います!この本は、生物学や神経科学、哲学、心理学など多岐にわたる科学的根拠に基づいた習慣化の実践を紹介していて、持続させるために必要なことがとてもわかり易く書かれています。
17.ビル・パーキンス 『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』
平均寿命が伸びている今、経済的な豊かさは必要だと思いますが、若い頃から貯蓄にばかり気を取られて貯め込むのはどうなんだろうと思ってしまいます。ちょうど最近読んだ本「DIE WITH ZERO」が、豊かな人生について説いた良本だったので、今日のブログで紹介したいと思います!
18.山口路子『オードリー・ヘップバーンの言葉』
オードリー・ヘップバーンのコンプレックスとの向き合い方、愛情の表し方、キャリアや人生観など、彼女の生きざまを名言で見返すことができる一冊。
19.さくらももこ『もものかんづめ』
人生を変えるような出会いだった本は沢山ありますが、「もものかんづめ」はきっと誰でも楽しめる本です。まだ読んだことがない方、昔読んで内容を忘れてしまった方、是非この機会に読んでいただけたら嬉しいです!
20.岡野武志『おとな六法』
「進撃の巨人」の立体機動装置使用は犯罪?法律を楽しく学べる本。「おとな六法」は漫画やアニメの世界を切り口に、「これを現実世界で実現しようと思うと、どんな法律に触れる可能性があるんだろう?」と真剣に考えた結果をまとめています。しかも、中学生でも読めるくらいかなり易しい言葉で説明してくれます。