韓国ドラマの魅力のひとつ、”思わず続きが見たくなる”、ハラハラドキドキ系ストーリーをまとめました。寝不足必至なので、週末にイッキ見するのがおすすめです。
韓ドラマニアのライターがおすすめ!

ライター
KAORU
Kカルチャー・旅・お酒・漫画・音楽・スポーツ観戦好きのライター。ドハマりしたK沼が旅沼に直結し、年数回は海外へ。2025年はソウル、シアトル、ソウルへ。10月25日の台湾LGBTプライドパレード「臺灣同志遊行」にも参加予定。

ライター
YUKI
K-POPアイドル、俳優にインタビューを行うフリーランスライター。TOPIK6級取得。
CONTENTS
- 圧巻のステージパフォーマンスに注目『無人島のディーバ』
- 犯人のお尻を探せ⁉ ミステリー・ラブコメディ『ヒップタッチの女王』
- 煌びやかでデンジャラスなインフルエンサーの世界『セレブリティ』
- 友情・恋・社会風刺からKゾンビからまで堪能!『今、私たちの学校は...』
- 泣いて笑ってほっこり! コミック・バディ・スリラードラマ『誘拐の日』
- 最悪な人生をやり直すストーリーが痛快!『私の夫と結婚して』
- 名優たちの競演に目が離せなくなる『運の悪い日』
- 衝撃的な展開がクセになる!『ヴィジランテ』
- 青春を“別人”として巻戻し?『いつかの君に』
- パク・ソジュン好き必見!『京城クリーチャー』
- パッとしない大学生が、ある日突然、連続殺人犯に⁉『殺人者のパラドックス』
- 本当の幸せとは?順風満帆な生活が崩れ去る『私のハッピーエンド』
- 可愛さ大渋滞ラブコメ『私と結婚してくれますか?』
- 入れ替わり系ロマンス時代劇『愛する盗賊様よ』
- 2つの世界が交差する恋愛ファンタジー『ザ・キング:永遠の君主』
- 圧巻のアクション&ビジュアルに釘付け! 『アイランド』
- 危険な香り漂うロマンススリラー『セイレーンのキス』
- 転生×復讐だけど号泣必至!?『財閥家の末息子~Reborn Rich~』
- 「やめられない、とまらない」を地で行くダークヒューマンドラマ『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
- 極悪人たちに制裁を下す『復讐代行人3~模範タクシー~』
- 二刀流の専門知識を武器に巨悪と戦う主人公の復讐劇『ドクター弁護士』
- 名バディぶりにエンドレスで萌える! 本格ミステリー『ナインパズル』
- 「一気見して徹夜」という“代価”を支払う価値アリ『告白の代価』
- イケオジたちの生き残りゲーム 『メイド・イン・コリア』
- 予想外の展開に翻弄される『サラ・キムという女』
- 見始めたら全集中! ノンストップ・アクション『殺し屋たちの店』
- キム・ユジョンの圧倒的演技力と美に飲み込まれるロマンス・スリラー『親愛なるX』
- 35歳エリートが20歳の平社員として潜入捜査!?『Missホンは潜入捜査中』
- 予期せず手に入れた超能力で迫りくる悪に立ち向かう『ワンダーフールズ』
- 人生やり直し法廷ドラマ『二度目の裁判』
- ハラハラドキドキがたまらない!続きが見たくなる韓国ドラマのポイント
圧巻のステージパフォーマンスに注目『無人島のディーバ』

無人島で一人、たくましく生きるモクハ
『無人島のディーバ』
全12話
出演:パク・ウンビン、キム・ヒョジン、チェ・ジョンヒョプ、チャ・ハギョンほか
Netflixシリーズ「無人島のディーバ」独占配信中
あらすじ
歌手を夢見ていた中3のソ・モクハ(少女時代役はイ・ハ)は、暮らしている離島からソウルに向かう途中の船から転落して無人島に流れ着く。15年もの間、過酷なサバイバル生活を強いられたモクハだったが、TV局で働くカン・ウハク(チャ・ハギョン)、カン・ボゴル(チェ・ジョンヒョプ)兄弟に発見され、社会復帰を果たす。
慣れない都会生活を過ごしながら、傷付けられるのもいとわずに自分を手助けしてくれた同級生チョン・ギホ(少年時代役はムン・ウジン)の行方を捜す中、憧れの歌手ユン・ランジュ(キム・ヒョジン)が落ちぶれていることを知ってしまう。彼女の再起を強く願うモハクのこの行動が、ウハク兄弟やランジュの抱える問題を浮き彫りにしていく。
ここが見どころ!
「現代の韓国国内で遭難⁉ しかも無人島に、女子中学生がひとりで15年間も⁉」というストーリーのさわりだけ読むと、まるで超能力系SF作品のようですが、まごうことなき日常系。それも、社会復帰したヒロインが、幼少期からの夢・歌姫になるまでの紆余曲折を、愛と笑いと涙とサスペンスで描いたヒューマンドラマ。面白いのかって? ええ、一度観始めたら止まらない、徹夜必至の沼ドラマだと断言できます!
何せ、本作の主人公、モクハを演じているのは、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022年)で、大ブレイクした演技派女優のパク・ウンビン。彼女は、子役時代から現在に至るまで、時代劇、スポーツドラマ、音楽ドラマなどジャンルレスで活躍。演じてきたキャラクターも男装女性や自閉スペクトラムを持った弁護士など、一筋縄ではいかない役柄も多く、いずれも高い評価を得ています。そんな彼女が16歳でサバイバル生活を強いられ、15年ぶりに戻った現代では、社会や芸能界の理不尽さを目の当たりにして、傷付きながらも成長するモクハを体当たりで熱演。
以下、おすすめポイントです!

参加した結婚式で偶然、ボゴル(チェ・ジョンヒョプ)と遭遇し、戸惑うモクハ(パク・ウンビン)。
正直に言えば、観る前までは「無人島経由で社会復帰した、たくましいヒロインが歌姫を目指すサクセスストーリーなのかな」と想像していたんです。しかし、そんな予想は第1話から粉々に砕け散りました……。
全羅道にある離島で暮らす中学生のモクハと同級生のギホ。最初はそりの合わない2人でしたが、ある日、お互いに父親からの酷いネグレクト受けていることを知ります。父親に内緒で逃走資金を貯めていたギホは、歌手を目指すモクハへ、一緒に島を離れようと持ちかけるのですが、あと一歩のところで、彼女の父に追い詰められ、モクハは船から海へと転落。気付けば無人島へと流されていたのでした。
15年後、島の清掃ボランティアにやってきたウハク&ボゴル兄弟に発見&保護されたモクハは、ひょんなことから憧れの歌姫ランジュに遭遇。そして、偶然の出会いをしっかりとキャッチし、マネージャー兼コーラススタッフとして雇ってもらうことに。全盛期を過ぎて思うように声の出ない、落ちぶれ歌手のランジュを不屈のポジティブ思考で誉めちぎり、「私ってまだイケる⁉」とやる気と自信をつけさせて音楽シーンに戻すことに成功。
15年間、無人島で培ったガチサバイバー能力を都会で応用し、時には笑いを、時には涙を流しながらも、ガンガンとのし上がっていくモクハの姿にスカッとします!
また、随所に散りばめられた謎と伏線をキッチリ回収していく様子も、サスペンスとしてレベルが高く、楽しめます。

ジャガイモでカモメを呼び寄せるモクハ。その目的は、カモメと一緒に食卓を囲むことだった(涙)。

島に流れついたゴミを再利用して、住まいをアレンジするモクハ。
K-POP好きな方は納得していただけると思うのですが、韓国のアーティストやタレントの多くは実に多才。歌に、ダンスに、演技に、撮影ポーズ、さらにはMCまでなんでもこなしちゃうんです。そして、主演のウンビンも。
モクハは歌姫を目指す設定のため、ほぼ毎回、ウンビンが、美しい澄み切った歌声を披露するシーンがあるんです。「どうせリップシンクでしょ?」と思われるかもしれませんが、「(モクハへの)没入感を壊したくない」と、自ら歌うことを希望した彼女は、6カ月間、毎日(1日3時間!)歌のレッスンに励んで、本編の歌声を作り上げたんですって。
サバイバル生活シーンでは、「えっと……海女さんですか?」とツッコみたくなる素潜りで海の幸をザックザク獲ったうえ、手際よくさばくし、主食のいも掘りも堂に入っている。本編では最初から最後までコテコテの全羅道訛りで通しているけど、まるで違和感がない(ウンビンはソウル生まれ、ソウル育ち)。なんなら「素朴で可愛く見える」という方言女子特有の魔法までかけてくる。
また、16歳から31歳までお金とは無縁の生活していたせいか、お金への執着があまりなく、世間ズレもしていないので、どこかお嬢様っぽい。そうかと思えば、15年のサバイバル生活で手に入れた危機管理能力と不屈の精神で危険を本能的に回避するなど、タフな一面も見せてくるので、どのシーンを見ても、ウンビンの多才さと多彩な魅力が伝わってくる……と言うのが、本作品の一番の魅力ではないでしょうか。
ぶっちゃけ、強くて優しくて清らかなのに、どこか親しみやすいというモクハのキャラクターをここまで説得力をもって完璧に演じられる人はほかに考えられません。

弾き語りシーンも多いため、ギターも特訓したというウンビンの腕前は、さすが!のひとこと。
どこの配信サービスで観られる?
『無人島のディーバ』
全12話
Netflixシリーズ『無人島のディーバ』独占配信中
犯人のお尻を探せ⁉ ミステリー・ラブコメディ『ヒップタッチの女王』

『ヒップタッチの女王』
全16話
主演:ハン・ジミン、イ・ミンギ、スホ
Netflixシリーズ「ヒップタッチの女王」独占配信中
あらすじ
犯罪も起きない農村・ムジンで獣医を営むイェブン(ハン・ジミン)。誠実でおせっかい焼きの彼女は、ある日、自分に不思議な能力―動物と人間の過去が見える―があることを知る。誤解からイェブンの不思議な能力に気付いた、元エリート刑事で、今はムジンに左遷された熱血刑事チャンヨル(イ・ミンギ)は、彼女の力を借りながら村の事件を解決していく中、連続殺人事件に巻き込まれてしまう。
ここが見どころ!
本作をサクッと説明すると……お尻にタッチすると過去が見えるという能力を持った獣医・イェブンと熱血刑事ジャンヨルが、農村での事件を通して親密になっていく様子を描いたミステリー仕立てのラブコメディです。
ヒロインはハン・ジミン演じるイェブン。祖父の後を継ぐべく獣医になったものの、その腕は微妙。ある日、落雷に遭い(!)、人や動物の過去が見えるという超能力に目覚めるものの、対象のお尻に触らなければ発揮されないという難儀な設定に脱力(笑)。そんなヒロインの能力をいち早くかぎつけたのが、イ・ミンギ演じる熱血刑事のジャンヨル。小さな町に左遷された彼は、早くソウルに戻りたいという気持ちから、ほぼ無理やりに彼女を巻き込んで事件を解決していく。
といっても農村の事件といえば、やれジャガイモがなくなっただの、下着が消えただので、シリアスさゼロ(笑)。そんな中、被害者らが包丁でめった刺しにされるという連続殺人事件が!……にもかかわらず、緊張感はゼロ(!)。殺人事件の被害者は増えていくのに、物語の空気は重くならない不思議。終始コメディタッチで描かれているせいなのか、視聴者はサクサクとスナック感覚で観れてしまうのが、この物語の一番凄いポイントなのかもしれません。
そして、犯人のお尻を追うこと(=事件解決)で距離が縮まっていく二人の“♡”の距離にもご注目ください。
ちなみに、ボーイズグループEXOのスホも出演。スホ演じる謎深き人物・ソヌも要チェック。「田舎のコンビニに、こんな美形がいるなんて!」と驚くほどのイケメンの大盤振る舞いっぷりに、口角が上がること間違いなしです。

なお、本国での原題は『힙하게(ヒッパゲ)』。ヒロインの能力から、英語の「hip(おしり)」由来なのは一目瞭然ですが、実は韓国語にも引っ掛けてるんです。
韓国には英語の「hip」に由来する「힙하다(ヒッパダ)」という俗語があり、その意味は「個性的センスをいかしつつ、流行の最先端をいく」。つまり「イケてる」「カッコいい」「おシャレな」と訳されるわけですね。それを踏まえてドラマを観ると、とても意味深いです。
一般的に、農村の日常は「オシャレ」とは程遠い。しかし、「お尻を触って過去を見る」という個性的な能力で、コミカル時々シリアスに事件を解決しながら愛を育んでいく二人のラブラインは、まちがいなく「イケてる」し「カッコいい」。
次回作……があるかどうかはわかりませんが、二人が農村を飛び出し、大都市(釜山とか?)でヒップに活躍する作品を、強く希望します!
どこの配信サービスで観られる?
『ヒップタッチの女王』
全16話
Netflixシリーズ「ヒップタッチの女王」独占配信中
煌びやかでデンジャラスなインフルエンサーの世界『セレブリティ』

『セレブリティ』
全12話
出演:パク・ギュヨン、カン・ミニョク、イ・チョンア
Netflixシリーズ「セレブリティ」独占配信中
あらすじ
ある日、死んだはずのメガインフルエンサー、ソ・アリ(パク・ギュヨン)が突如配信を開始する。韓国中を騒然とさせた彼女は、自らの成功と転落をめぐる秘密を暴露すると宣言する。

化粧品の訪問販売員からソーシャルメディアの世界に飛び込んだアリを待ち受けていたものとは?
ここが見どころ!
イベントに招待されたり、高級ブランドからプレゼントを貰ったり。スマホの画面越しに見るンフルエンサーたちの毎日はキラキラと華やか。けれど、その裏は?
本作は、フォロワー数が富となり権力となるインフルエンサーたちの内幕を描いたドラマ。主人公ソ・アリは裕福な家庭に育つも、今は化粧品の訪問販売員として平凡な人生を歩んでいました。いわゆる“映え”には興味がなく、SNSとは無縁なアリでしたが、何気なくアカウントを作ったところ瞬く間に人気者に。アリはSNSの魅力に取りつかれていきます。

強気なソ・アリを演じ、新たな一面を開花させたパク・ギュヨン。
アリ役を演じるのは、『ワンダフルデイズ』のパク・ギュヨン。『サイコだけど大丈夫』のムン・ガンデ(キム・スヒョン)に片思いする看護師役や『悪魔判事』のガオン(ジニョン/GOT7)に想いを寄せながらも友達として寄り添う刑事役など、これまで親近感のあるキャラクターで視聴者の心を掴んできた彼女が、キラキラなインフルエンサーに大変身! 超強気なアリをカリスマ性たっぷりに演じています。
アリはインフルエンサー集団「佳賓(カビン)会」と出会うのですが、アリと「佳賓(カビン)会」のバチバチ感がすごい! 最初はアリのことを見下していたのに、フォロワー数が逆転した途端におべっかを使うし、かと思えばすぐ蹴落とそうとしてくるし……。その展開がとにかくド派手で、作品の世界観にぐんぐん引き込まれちゃいました。

佳賓(カビン)会のメンバーたち
サスペンスの部分も見逃せません。死んだはずのアリはどうやって配信をしているのか。なぜ死んだのか。そして、アリは何を暴こうとしているのか。最後まで予測不可能な展開が続くので、ハラハラするストーリーが好きならドハマりするはず!

登場人物たちのファッションも話題に。
また、刺激的なストーリーと同じくらい注目を集めたのが、登場人物たちのファッション。ソ・アリのパツっと切りそろえられたボブヘアやハンサムな要素とガーリーをうまく組み合わせた着こなしがかわいいと話題に。
また、イ・チョンアが演じるユン・シヒョンのエレガントなファッションスタイルもおしゃれ。トレンドの“オールドマネールック”ど真ん中なスタイリングに憧れる視聴者が続出しました。シヒョンは「佳賓(カビン)会」のメンバーでありながら、唯一まともな感覚を持っているお姉さん的存在。優雅で洗練されたオーラがとても素敵なんです。

アリの味方になるシヒョン。イ・チョンアは“女性が憧れる女性”として人気急上昇!
パーティーで髪を引っ張り合う喧嘩をしちゃうし、相手の服にワインだってぶちまけちゃうし、インフルエンサーたちのぶっ飛んだ行動は驚きの連続。もちろんドラマなので現実はそんなことないだろうけれど、“こういうこともあるのかなあ”なんて思ってしまうシーンもあったり。
ハラハラしながら、そしてツッコミながら夢中になってしまうので、週末に見始めることをおすすめします(笑)。

ドラマ序盤から髪を掴み合う喧嘩シーンが登場。
どこの配信サービスで観られる?
『セレブリティ』
全12話
Netflixシリーズ「セレブリティ」独占配信中
友情・恋・社会風刺からKゾンビからまで堪能!『今、私たちの学校は...』

『今、私たちの学校は...』
全12話
出演:パク・ジフ、ユン・チャニョン、チョ・イヒョン、パク・ソロモン、イ・ユミ、ユ・インスほか
Netflixシリーズ『今、私たちの学校は...』独占配信中
あらすじ
突然、謎のゾンビウイルスが蔓延したヒョサン高校。女子高生オンジョ(パク・ジフ)は、幼なじみチョンサン(ユン・チャンヨン)たちとともに、ゾンビと戦いながら、命からがら教室へと逃げこむ。途中、同級生のナムラ(チョ・イヒョン)やスヒョク(パク・ソロモン)が籠城する教室に合流。だが、仲間の裏切りに遭う。
教師は頼りにならないうえ、警察も助けてくれない絶望的な状況の中、校内に取り残された生徒たちは、生き残りをかけ、壮絶な闘いをくり広げる。そしてゾンビの恐怖は学校から市区域、さらには国全体へと広まっていき……。
ここが見どころ!
韓国と言えば、映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』、ドラマ『キングダム』、『Sweet Home -俺と世界の絶望-』といった、良質なゾンビスリラー作品が数多く生まれています。
今回紹介する『今、私たちの学校は...』は、ゾンビスリラーのいいところを救い上げ、さらに恋愛、友情、家族の情愛、社会風刺まで盛り込んだ最高のエンタメ作品に仕上げられたシリーズ作品。すでにシーズン2の制作も発表(配信日未定)されており、すでに観た方はもちろんのこと、未視聴の方は、お楽しみ倍増が約束された作品なんです。

その発端は教師イ・ビョンチャン(キム・ビョンチョル)の科学室から
一寸先の展開すら予測できないスリル、キレのあるアクション、学校→市街地→国全体と大きく移り変わるスケール感! さらに、“人間VSゾンビ”、“人間 VS人間”の物理的&精神的対決の見事な演出によって高まった「そこでこうくるか!」という中毒性も手伝って、一度観はじめたら、最終話(全12話)まで興奮がノンストップ!
一気観どころか、シリーズ周回ループに突入したという猛者も少なくありません(まさに自分ですが)。
俊敏な動きや、そのおどろおどろしい見た目に定評のあるK(韓国)ゾンビにビビり散らかしながらも周回視聴を果たした自分が感じた魅力ポイントはこちら。

ナヨンの鉄面被は、次第にとれていく。

ナヨンを慕うスヒョクの恋心がいじらしい!
本作は学生たちがゾンビと生き残りをかけて戦うサバイバルスリラーですが、“きゅん”も描かれています! 恋愛モードでの主役は、幼なじみのオンジョ(パク・ジフ)とチョンサン(ユン・チャンヨン)、委員長のナムラ(チョ・イヒョン)と元不良のスヒョク(パク・ソロモン)です。
消防官の父親と2人暮らしのオンジョと、彼女の家の隣に住むチョンサンは、オンジョを慕うピュアな地味男子。序盤はオンジョの尻に敷かれて頼りなかったチョンサンがゾンビ出現後は急成長。危険もいとわずにオンジョや仲間を助け、より魅力的に。そんなチョンサンを見て、自分の本当の気持ちに気づくオンジョ。その恋心の過程に、きゅん!
一方、ナムラ&スヒョクが絆を深めていく描写も最高です。ずっと周囲に心を開かなかった優等生のナムラが、ゾンビパニック以降、スヒョクに少しずつ感情をあらわに。その様子は、なかなか懐かなかった猫が、少しずつ素を見せてきて、ある日突然、甘えてくる感じに似ていて、きゅん! ナムラ&スヒョクのキスシーンは屈指の美しさです。この場面は17テイク(パク・ソロモン談)も撮ったそうで、そのエピソードを思い出しながらループ視聴するのもアリです。

ゾンビから逃げる途中で見つけたビデオカメラに、自らの動画を残すオンジョ。

チャンヨン覚醒! ギター片手に大切な人たちを守り始める
韓国発のゾンビ作品に登場するゾンビは、Kゾンビと呼ばれ、「足が異様に速い」「やたらとガッツがある」「行動が予測不能(orありえない動きをする)」のが特徴。本作も例外ではなく、「関節が全部ハズれちゃった⁉ それとも全部CG加工済み⁉」と、ツッコまずにはいられないKゾンビっぷりを披露。縦横無尽に走り回りながら、生徒たちに遠慮なく襲いかかります。全速力で追いかけてくる不死身(といっても、人間としては死んでいますが!)のゾンビが怖い、怖い、怖い!
その恐ろしさをより高めているのが、予測不能かつ体幹の強靭さがハンパない、ゾンビの動き。この動きを生み出したのは、なんとダンサーや振付師。「首をカクカクと動かす」「足を八の字にした状態のまま、立ち上がる」といった動作を“振り付け”としてゾンビ役の役者たちに指導し、何度も練習させることで体に覚えさせていったんだとか。それって、まるでカムバック時のK-POPアイドルみたい……。そのエピソードを知ってから、ゾンビに親近感がわきました。ぜひ、あなた好みのゾンビを見つかるかも⁉
なお、本作には人間とゾンビの両方の特徴を備えたニュータイプの“ハンビ” も登場。知能だけでなく、超人的身体能力と回復力を備えているため、物語のキーマン……もとい、キーハンビになるので覚えておいてくださいね。

学校の敷地内に溢れかえるゾンビたち

衝突する生徒VSゾンビ! さっきまでのクラスメイトだった仲間がなぜ……
「何度も見ると細かい伏線に気づくでしょう」(イ・ジェギュ監督)という言葉どおり、登場人物たちの何気ない言動が、後々重要なモチーフとなる伏線に何度も驚かされます。
また、舞台となる4階建ての校舎(全長100mも!)は、大型セットで用意。そのカフェテリアで生徒たちが初めてゾンビと対峙するシーンは、なんとワンテイク(カット割りなしで長回しで撮影)! 突然現れたゾンビの群れに、200名もの生徒が食堂で逃げ惑うシーンは圧巻。
演出だけでなく、いじめや貧困格差、光州事件(1980年)、セウォル号沈没事故(2014年)を想起させる描写、コロナ禍の現在の状況との類似点など、全編を通して織り込まれた社会風刺にもうなってしまいます。ゾンビの出現という甚大な災害が発生しても、強者の救助が優先され、弱者は置きざりにされる。学校には救助隊も警察もやってこないし、非感染エリアに助けを求める老人と幼女は生たまごがぶつけられ……。必死で戦う子ども(弱者)と、安全な場所から静かに見下ろす大人(権力者)の構図の描き方が秀逸すぎて、胸が痛みます。

死を恐れ、自分を正当化するために過ちを犯し、孤立するナヨン役を演じたのは、『イカゲーム』でジヨン役を演じた、イ・ユミ。

授業中の平和な場面。ゾンビパニックの前と後のギャップがすごい
なぜ胸が痛むのか。それはきっと、ドラマの世界が、私たちの生きる現実世界とリンクしているから。「若者たちは生き延びることができるの?」「大人たちは彼らを助けるの?」は、そのまま、自分たちに問われているようで、何度も観てしまうのかも。
観れば観るほどに新しい発見がある本作、ぜひご視聴くださいませ。
どこの配信サービスで観られる?
『今、私たちの学校は...』
全12話
Netflixシリーズ『今、私たちの学校は...』独占配信中
泣いて笑ってほっこり! コミック・バディ・スリラードラマ『誘拐の日』

写真左から、誘拐犯ミョンジュン(ユン・ゲサン)、誘拐された少女ロヒ(チョン・ユミ)。
Amazon Original『誘拐の日』
全12話
主演:ユン・ゲサン、ユナ、キム・シンロク、パク・サンフンほか
Prime Videoで独占配信中
©ASTORY Co.,Ltd ©KT StudioGenie Co.,Ltd ©ENA
あらすじ
白血病を患う娘の手術費用に悩むキム・ミョンジュン(ユン・ゲサン)は、元妻ヘウン(キム・シンロク)から提案された身代金目的の誘拐を、やむなく決意する。誘拐を実行するべく目的地の豪邸へ向かったミョンジュンの車に飛び込んできたのは、なんとターゲットの少女ロヒ(ユナ)。
衝突はしなかったものの、気を失ったロヒを自宅へ連れ帰ると、目覚めた彼女は記憶を失っていた。とっさに父親を名乗るミョンジュンだったが、“天才児”と評判のロヒに丸め込まれて、こき使われるのだった。そんな中、ロヒの両親の死体が発見され、監視カメラに映っていたミョンジュンは、殺人の容疑をかけられ……。
ここが見どころ!
今回紹介するドラマ『誘拐の日』は、作家チョン・ヘヨンの同名小説(日本語版もあります)が原作。ちょっと気の弱い間抜けなお人好しだけど、病気の娘のために誘拐まで決心する誘拐犯のミョンジュンと、記憶を失くした天才少女・ロヒとの物語を描いています。
事件の真相をめぐるストーリーはミステリースリラーだけど、主人公のミョンジュンとロヒの関係性はバディもののロード・ムービーを観ているかのよう。
ラブコメディやラブロマンスといった華々しさはないけれど、「人を労わり、思いやる気持ち」を様々な角度から描いた感動的なヒューマンドラマの要素が詰まっていて、第1話から、胸がいっぱいになります。
誘拐犯ミョンジュンを演じているのは、大ヒットノワール映画『犯罪都市』(2017年)で、最凶最悪な犯罪集団のボスを演じたユン・ゲサン。少女ロヒ役は、倍率500(!)のオーディションを突破してキャスティングされた天才子役ユナが担当。この二人のかけあいが、“誘拐”という重苦しく物騒な言葉からは連想できないくらい、不思議とほっこりしてしまう。重ためのスリラーなのに! そのやりとりはというと……。
・目覚めたロヒに「自分は父親だ」と嘘をつくも、つじつまの合わない返事ばかりをして、そのたびに“孫の手”ではたかれるミョンジュン
・白チヂミ(賞味期限切れの小麦粉だけで作ったチヂミ)を食事で出すも、ロヒに作り直しを命じられるミョンジュン
・あまりの頼りなさにロヒに「おまえ」呼ばわりされるミョンジュン

白チヂミにご立腹のロヒ。記憶を失ったとは思えない冷静さでミョンジュンを尻に敷いていく。
完全に、“気の強い娘の尻に敷かれた気の弱い父親”の図です(笑)。
それもそのはず、記憶を失う前のロヒは、豪邸に住み、数か国語を自在に操る天才少女。それなのに、記憶を失ってからは、再開発の街にあるボロボロの家で安物の服を着て、具なしチヂミやインスタントラーメンのような食事を出される始末。一方、どんなに文句を言われても、めげずに食事を用意し、ロヒを本当の娘のように見守るミョンジュンに、イライラしっぱなしのロヒも次第に心を開き始めます。
二人がドタバタの父娘劇を披露している間にも、事件の謎は深まっていく。
身代金についての連絡が取れず、様子を見に行ったミョンジュンは、ロヒの両親が自宅で殺害されたことを知ると同時に殺人犯として指名手配されてしまう。少しだけ記憶が戻ったロヒは、真犯人を探し出すため、自分の記憶を取り戻すため、頼りないけどあったかいミョンジュンの手を取り、警察の捜査網をかいくぐっていく。

真犯人を突き止めるべくタッグを組んだミョンジュンとロヒ。もちろん、作戦の指示&主導権は頭脳明晰なロヒ。
また、関係性のスイッチングも、二人のバディ度を高めています。
頭脳明晰なロヒと間抜けなミョンジュンの関係性は、ロヒのピンチになると状況が逆転。柔道の元国家代表選手だったミョンジュンが、か弱いロヒを全力で守る姿はヒーローそのもの。また、ロヒに愛情を惜しみなく与える姿も男前です。年相応の姿を見せる二人のギャップがたまりません。

キム・シンロク演じる、ミョンジュンの元妻ヘウン。

ロヒにまつわる事件を担当する刑事サンフン(パク・ソンフン)。その正義感ゆえに苦労も多く……。
主役二人のかけあいも素晴らしいのですが、脇を固める共演者の演技も秀逸。
まずは、ミョンジュンの元妻のヘウン役を演じたのは、『財閥家の末息子』(2022年)や『怪物』(2023年)でおなじみのキム・シンロク。難病の娘を夫に押し付けて蒸発したあげく、いきなり連絡を寄越して治療費のためにロヒを誘拐しろ、と気弱な夫をそそのかす悪妻ヘウンのふてぶてしさたるや! 欲と狂気、そして自身の境遇への憎悪を織り交ぜつつ、ここまで憎々しく演じることができたのは、キム・シンロクの悪鬼のような演技力のおかげでしょう。
また、事件を追う刑事サンユンを演じるのは、『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(2022年)での怪演が記憶に残る、パク・サンフン。当時のアクの強いキャラクターが思い出されて、正義感あふれる刑事役なのに、ついうち疑いながら観てしまうのも本作のおもしろいところ。
クセが強すぎる共演者の存在が変数となって、物語をかき回してくれます。
また、いま話題の俳優たちがカメオ出演しているので探してみてくださいね。

振り返る姿に、気弱でお人よしなミョンジュンの人柄がにじんでいる。
どこの配信サービスで観られる?
Amazon Original『誘拐の日』
全12話
Prime Videoで独占配信中
©ASTORY Co.,Ltd ©KT StudioGenie Co.,Ltd ©ENA
最悪な人生をやり直すストーリーが痛快!『私の夫と結婚して』

© Studio Dragon by CJ ENM
Amazon Original 『私の夫と結婚して』
全16話
出演:パク・ミニョン、ナ・イヌほか
Prime Videoで独占配信中
あらすじ
末期がんを患うカン・ジウォン(パク・ミニョン)は、ある日、自宅で夫と親友の不倫現場を目撃する。2人に殺されたジウォンは、突然10年前の過去にタイムスリップし、2度目の人生で運命を変えようと奮闘する。
ここが見どころ!
韓国ドラマにあまり詳しくないという人でも、『キム秘書はいったい、なぜ?』(2018)は観たことがあるのではないでしょうか。バリバリ働いて、優秀で、美しくてかわいいヒロインの敏腕秘書ミソに心を掴まれた人も多いはず。
2024年元日にスタートし、今年最初の話題作となった『私の夫と結婚して』は、そのミソを演じたパク・ミニョンの最新主演ドラマ。もう、それだけで見始める理由は十分でしょう。「ラブコメの女王」「視聴率女王」の異名をとる我らが(?)パク・ミニョン様が、またもやヒット作を生み出してくれちゃいました!

© Studio Dragon by CJ ENM
夫ミンファン(イ・イギョン)から金を無心され、姑から嫁いびりを受けるジウォンにとって、学生時代からの親友スミン(ソン・ハユン)は唯一の味方でした。ところが、ミンファンとスミンは不倫していた挙句、ジウォンにかけた保険金を狙っていました。しかも、わざとジウォンの病の発見を遅らせていたという最低最悪ぶり!
2人に裏切られ、命を落とすジウォンでしたが、気づくと結婚前の10年前にタイムスリップ。最悪な人生の結末を避けるために、自分を裏切ったミンファンとスミンを結婚させて、運命を変えることを決意します。
なんと、パク・ミニョンは、余命宣告されたジウォンを演じるために37kgまで減量したそう。「いつまでこのようにキャラクターに対する情熱を注ぐことができるのか疑問もあった。最後に大きな力を振り絞って死ぬ気でやってみました」と制作発表会で語ったパク・ミニョンの言葉から、役者魂と本作にかける強い思いが感じられました。

前世のシーンの撮影後は2週間かけて体重を戻したそう。© Studio Dragon by CJ ENM
最初の人生で学んだことを活かして、2度目の人生を切り開いていくジウォン。復讐というテーマこそあるものの、ドロドロの愛憎劇とは一味違う、ポジティブなエネルギーも共存しているのが本作の魅力。裏切り者たちに仕返ししながら、優しいがゆえに人の言いなりになってきた自分とも決別し、自分らしく生きようとするジウォンを応援したくなります。

すっぴん&メガネの地味女子だったジウォン。
© Studio Dragon by CJ ENM
「生まれ変わりたい」とおしゃれを頑張って大変身!
© Studio Dragon by CJ ENM
例えば、ドラマの前半に登場する同窓会のシーン。学生時代、ジウォンは理由もわからないままクラスメートからいじめを受けていて、半ば強制的に参加させられた同窓会は、彼女にとってトラウマとして残っていました。しかし、今世ではばっちり着飾って周囲を見返し、いじめが始まった真相を突き止めて、相手をギャフンと言わせることに成功します。
リベンジにはきっと色々な方法があるだろうけれど(SNSで暴露するとか、巨大な権力を借りるとか)、あくまで自分の力でできる範囲内で一発お見舞いするジウォンに好感が持てました。

一つずつ運命を変えていく姿が痛快!© Studio Dragon by CJ ENM
そんなジウォンの2度目の人生において重要な人物になるのが、上司のユ・ジヒョク部長(ナ・イヌ)。1回目の人生ではほとんど関わりがなかったはずなのに、タイムスリップした後は何かとジウォンのピンチに登場して……。

会社の後継者であることを隠し、部長として働くジヒョク(ナ・イヌ)。© Studio Dragon by CJ ENM
ジヒョクを演じるナ・イヌは、1994年生まれ、デビュー11年目。『哲仁王后(チョルインワンフ) ~俺がクイーン!?~』(2020)で注目を浴び、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』(2021)で大ブレイクし、主演クラスの人気俳優に。
ジウォンの人生を知っているかのように、先回りして手を差し伸べてくれるジヒョク。でも、がつがつしていなくて、ジウォンが助けはいらないと言えば、無理強いせずに見守ってくれる。そんな紳士的なかっこよさが今っぽく、ナ・イヌの安定した演技力と188cmの長身&甘いビジュアルも加わって、沼落ちする視聴者が続出しました。
素顔はド天然で人懐っこい犬系男子のナ・イヌ。デビュー前にアイドル練習生をしていたキャリアを持ち、今でもファンミーティングやバラエティ番組などで独特のダンスをたびたび披露していて、ジヒョクモードの時とのギャップも沼深いですよ…!

ジヒョクの体にあるハートマークの秘密とは?© Studio Dragon by CJ ENM
お察しのとおり(?)、ジヒョクはジウォンに想いを寄せているのですが、それがジウォンの2度目の人生にどう影響するのか。最初の人生で起きた出来事は次の人生でも必ず起きる中で、ジウォンはミンファンとの結婚を回避できるのか。転生&復讐&ロマンスが融合した刺激的なストーリーは、一度見始めたら止まらなくなること間違いなしです!
どこの配信サービスで観られる?
Amazon Original『私の夫と結婚して』
全16話
Prime Videoで独占配信中
名優たちの競演に目が離せなくなる『運の悪い日』

写真右から、オ・テク(イ・ソンミン)とクム・ヒョクス(ユ・ヨンソク)。一見、普通の光景に見えるが……。
『運の悪い日』
全10話
主演:イ・ソンミン、ユ・ヨンソク、イ・ジョンウンほか
Leminoにて配信中
© TVING Co., Ltd, All Rights Reserved.
あらすじ
人のよい、平凡なタクシー運転手のオ・テク(イ・ソンミン)は、ある日、金運が上がるという“豚の夢”を見る。その日の乗客数は上々。さらに、ソウルから木浦(韓国南西部にある都市)に行く長距離客、クム・ヒョクス(ユ・ヨンソク)まで乗せることに。しかし、ヒョクスは親しげな顔で近づき、完全犯罪を目論む連続殺人犯だった。
一方、ヒョクスに息子を殺されたファン・スンギュ(イ・ジョンウン)は、警察はあてにならないと裏で調査を進めていた。いち早く、ヒョクスの動向を知ったスンギュは、二人を追跡する。
ここが見どころ!
今回紹介するのは、やけに“運のいい日”に殺人犯を乗せてすべてを失ったタクシー運転手オ・テクと、彼からすべてを奪った殺人犯クム・ヒョクスの、ある“運のいい日”までを描いたサスペンススリラーです。
「連続殺人犯と遭遇した平凡な一般人の話? スリラーにありがちじゃない?」と思う方、正解です。しかし、心配は無用。なぜなら、イ・ソンミン、ユ・ヨンソク、イ・ジョンウンという韓国切っての豪華キャストたちが、“ありがち”の概念を吹き飛ばしてくれますから。
一番のハードルはキツめな描写が多いことですが、迫真の演技とストーリーの面白さ、そして「怖いもの見たさ」への好奇心が背中を押してくれることでしょう。また、全10話と短めなので、最終話まで一気に完走できる方もいるかも⁉

縁起のいい夢の通りに売上が伸びて、笑顔がこぼれるテク。
本作のメインキャストを務めるのは、イ・ソンミン、ユ・ヨンソク、イ・ジョンウン。確かな演技力で数多くの作品を盛り上げてきた実力派俳優3人の見せる表情や仕草、そのひとつひとつが高める、作品への没入感。壊れてしまった日常や、生命の危機、大切な人の死……。極限状態での感情を行き来する登場人物たちの内面を、微に入り細に入り表現する名優たちの絶品演技は震えるほどに恐ろしく、そして、熱く、切ないです。

ほほえみつつも、いつもとは明らかに違う雰囲気を漂わせるユ・ヨンソク。

何を考えているのかわからない視線が怖すぎる!

狂気が宿る演技に震えが止まらない……。
まず、注目してほしいのは、ユ・ヨンソクです。彼の演じる連続殺人犯クム・ヒョクスは、罪から逃れるために密航を決意した連続殺人犯。一見、やさしげな善人に見えるけれど、その裏側には危うさと冷酷さを秘めている。標的を決めると徹底的に追い詰めます。一瞬でスイッチングする人格の揺らぎを、ユ・ヨンソクは表情や目線、不気味さをたたえるセリフで、その狂気を的確に表現。こんなユ・ヨンソクは見たことがないうえ、回を増すごとに磨きがかかっていく。
「このヤバさ、本当にユ・ヨンソクなの⁉ 」
ドラマ『応答せよ1994』や『浪漫ドクター キム・サブ』、『賢い医師生活』といった人気シリーズでは、穏やかな好青年という印象を与えてきた彼だけに、今回の演技のふり幅に驚くことでしょう。

感じのいいヒョクスに、笑顔で対応するテク。

傷だらけのテクに、一体何が⁉
主役を演じるのはイ・ソンミン。ドラマ『ミセン~未生~』、『記憶〜愛する人へ~』、『財閥家の末息子〜Reborn Rich〜』、映画『KCIA 南山の部長たち』や『復讐の記憶』といった数多くの作品に出演し、評価を高め続けている実力派俳優です。
そんなイ・ソンミンが演じるのは、詐欺に遭って多額の借金を背負い、家族と離れて暮らすしがないタクシー運転手オ・テク。また家族で一緒に暮らせるかも、という兆しが見えたところで、殺人鬼ヒョクスと出会い、「運のいい日」から「人生でもっとも運の悪い日」を迎えてしまった気の毒な中年男性の姿を、感情を豊かに表現。『財閥家の末息子』での財閥会長役で魅せたカリスマと傲慢さはゼロ。やさしげで親しみやすい、ごく普通のおじさんが殺人鬼に振り回されて人生が一変するオ・テクに、リアリティーを吹き込む姿は圧巻です。

テクの固い表情が意味するものは……。
タクシー運転手と殺人犯を追いかける、孤独な追撃者を演じるのは、映画『パラサイト 半地下の家族』で物語のキーマンとなる家政婦を演じたイ・ジョンウン。
愛する息子を死に追いやったヒョクスを捕まえるために全てを投げ打つ母親のファン・スンギュを演じています。悲しみに泣き崩れるだけの母親ではなく、嘆きと怒りを原動力に換えて息子の死の真相を探るスンギュ役を熱演。
実際に、イ・ジョンウンは、本作のために4カ月で10キロも減量したそう。彼女が体を張って表現したスンギュ、その鬼気迫る演技にもご注目ください。

警察をあてにせず、独自で事件の調査をする無頼派な一面も。
全10話の本作ですが、実は二部構成になっているのもポイント。
全10話ですが、前半はスリラー、後半はサスペンスという、まるで別の作品のように展開していきます。状況整理する間もなく繰り広げられるイ・ソンミンとユ・ヨンソク、渾身の演技に、息も出来ないくらい圧倒されるはず。実は自分も本作を見始めた当初は、タクシーという限定的な空間で恐怖の駆け引きが続くのだろうと思っていましたが、終わってみれば、予想とはまったく別方向へと舵を切って視聴者を翻弄させ続ける脚本の見事さに脱帽です。
余談ですが、韓国語のタイトルは「운수 오진 날」。「오진다」はスラングで、マジでヤバい、ハンパないという意味で使われるので、原題は「運がマジでヤバい日」とか「運がハンパない日」というニュアンスでしょうか。実際、自分も視聴中に何度も「ヤバいヤバいヤバい」と呟いてしまったので、「やはり、名は体を表すのだな……」と思いました(震)。
連続殺人犯に遭遇してしまった平凡なタクシー運転手、息子を死に追いやられた母親、そして、痛みと恐怖を感じない連続殺人犯が紡ぐ物語の結末を、いますぐチェックしてみてください!

密室で殺人犯と二人きりなんて、怖すぎる!
どこの配信サービスで観られる?
『運の悪い日』
全10話
Leminoにて配信中
衝撃的な展開がクセになる!『ヴィジランテ』

『ヴィジランテ』
各8話
出演:ナム・ジュヒョク、ユ・ジテ、イ・ジュニョク、キム・ソジン
ディズニープラス スターにて全話独占配信中
© 2024 Disney and its related entities
あらすじ
キム・ジヨン(ナム・ジェヒョク)は警察学校の首席学生。人柄もよく、まさに学校のスター的存在のジヨンだったが、辛い記憶を持っていた。それは、幼い頃に目の前で、母親が見知らぬ乱暴者に殴り殺されたのだ。当時の残像が脳裏に焼き付いて離れないジヨンは、ある事件をキッカケに決心する。犯罪を幾度となく繰り返す者や、犯した罪に比べて軽すぎる罰で済んだ犯罪者たちが、いとも簡単に釈放される「法」に対し、自らがダークヒーロー“ヴィジランテ”となって制裁を加えると……。
ここが見どころ!
今回紹介するのは、世界で累計閲覧数3億7000万回を突破した大ヒットウェブトゥーン(韓国のタテ読み電子漫画のこと)の実写ドラマ。ただ今入隊中のナム・ジュヒョクが凶悪犯を裁くダークヒーロー“ヴィジランテ”を堂々と演じて大変話題になっている作品です。
ナム・ジュヒョクと言えば、『スタートアップ: 夢の扉』『二十五、二十一』など、青春を代表する、爽やかで穏やか、あるいは気のいい青年というやわらかいイメージ。
しかし、本作での彼は違います。

模範生のジヨンは教授にも一目置かれている。
主人公のキム・ジヨンは昼は警察大学の模範生、夜は犯罪者に制裁を加えるという、表と裏の顔があるキャラクター。この“昼夜で別の顔”を見せる孤独な主人公という難しい役をナム・ジュヒョクは、これまで培ってきた青春を代表する善良さ、そして犯罪を憎悪する心情を、わずかな表情や手元やちょっとした仕草で多彩に表現。特に雄弁なのは、目や口元の動き。ふいに見せる眼差しの哀しみや危うさに、胸をわしづかみにされます……。

黒いフードを被るヴィジランテ(ジヨン)。
本作のために、ボクシングや武術訓練でしっかりと鍛えたという肉体にも注目を。187cmという高身長の体から繰り出される見事なアクションは、キレキレどころかバッキバキ(しかも、体は無駄のない細マッチョ)で、「強さも見た目も最強なのでは⁉」とほれぼれすることでしょう。

図書館に佇むジヨンのモデルのようなスタイルに見惚れる。

学生時代はバスケットボール選手を目指していたナム・ジュヒョクの、腕の筋は必見!
なお、ダークヒーローのヴィジランテを追うのは、「怪物」と呼ばれる刑事チョ・ホン(ユ・ジテ)。ホンは、素手でコインを潰して相手を脅すといった、法を遵守する側なのに、悪役のような強烈な風貌の役柄。ホンを演じたユ・ジテは、「怪物」の役作りのために約20㎏も増量して、ヴィジランテとの闘いに臨んだそう。彼の本気度が画面の端々から伝わってきます!

筋トレに余念のない「怪力刑事」を熱量高めに演じるユ・ジテ。

相手を落す勢いの刑事チョ・ホン。どっちか悪役かわからない⁉
なお、ダークヒーローのヴィジランテを追うのは、「怪物」と呼ばれる刑事チョ・ホン(ユ・ジテ)。ホンは、素手でコインを潰して相手を脅すといった、法を遵守する側なのに、悪役のような強烈な風貌の役柄。ホンを演じたユ・ジテは、「怪物」の役作りのために約20㎏も増量して、ヴィジランテとの闘いに臨んだそう。彼の本気度が画面の端々から伝わってきます!

端正な顔立ちだが、エキセントリックな性格の持ち主の御曹司チョ・ガンオク(イ・ジュニョク)。

ガンオクは自分の趣味をとことん極めるキャラクター。
長々と書いてしまいましたが、まとめると……。
・“青春”と“悲哀”と“狂気”を背負ったダークヒーローが新鮮
・「国民を守らない法」と「凶悪犯」への鉄拳制裁が痛快
・何が正義で犯罪なのか
・登場人物がとんでもなく個性的
次第に度を超えてゆくジヨンの“正義”、その向かう先を見届けてください!

ジヨンが見つめているものは……。
どこの配信サービスで観られる?
『ヴィジランテ』
各8話
ディズニープラス スターにて全話独占配信中
© 2024 Disney and its related entities
青春を“別人”として巻戻し?『いつかの君に』

『いつかの君に』
全12話
主演:アン・ヒョソプ、チョン・ヨビン、カン・フン
Netflixシリーズ『いつかの君に』独占配信中
あらすじ
1年前、飛行機事故に巻き込まれた恋人ヨンジュン(アン・ヒョソプ)を忘れられないジュニ(チョン・ヨビン)。36歳の誕生日、自身に届けられた謎のカセットテープを再生した瞬間、1998年へとタイムスリップ! そこで別の時間帯を生きる、18歳の女子高生ミンジュとして目覚めてしまう。
そして、ジュニ(見た目はミンジュ)は、ヨンジュンと同じ顔をしたシホンと、彼の親友インギュ(カン・フン)と出会う。学校やミンジュのおじが経営するレコード店などで交流を深めていく3人は、次第に三角関係に発展。過去と現代、自分とジュニ、そしてシホンとヨンジュンの関係とは……。

ここが見どころ!
マレーシア、韓国、香港、日本などでも放送され、その世界観に沼オチする人が続出した、台湾発の大ヒットタイムスリップドラマ『時をかける愛』の韓国リメイク版です。
韓国版でも、恋人との死別からのタイムスリップ、時空を超えた後の同級生の三角関係というラブストーリー、さらに殺人というミステリー要素が、“メビウスの輪”のように複雑に絡み合います。
「タイムリープの理由は?」「事件の謎は?」「ジュニとヨンジュンのロマンスはどうなるの?」など、ドキドキ・ワクワク・ハラハラな疑問が無限ループ!

大きな見どころは2つ。 まず、伏線回収の見事さ。ヒロインのジュニの視点で、ヨンジュンとシホン、そして2人にそっくりな謎の男性との関係性、タイムスリップにまつわる伏線が中盤で回収……と思いきや、さらに大きな謎が巻き起こり、最後の最後まで展開が全く読めません。
タイムスリップ後の1998年に始まった青い三角関係も、2023年に至るまで数珠繋ぎに続いており、四半世紀に及ぶ一途な愛のカタチに号泣必至。

もうひとつの見どころは、俳優たちの高い演技力。ヒロイン役を務めたチョン・ユビンは、18歳のミンジュ、20歳と36歳のジュニというキャラクターを絶妙に演じ分け、アン・ヒョソプは、その上であたたかくも切ない眼差しで“普遍的な献身愛の尊さ”を表現。
また劇中、アン・ヒョソプのリアル・チング(友達)であるSF9のロウンが、親友のオファーを快諾してカメオ出演。これには2人のファンのみならず、筆者を含むBLファンも目の保養(命のビタミン?)になったと思われます。

複雑な設定とストーリーのため、何度も“巻き戻し”(←重要ワードです!)して観てしまうので完走まではかなり時間はかかると思いますが、そのたびに新発見があり、そして「ゆるぎない愛とは何か」について深く考えることができる作品です。

どこの配信サービスで観られる?
『いつかの君に』
全12話
Netflixシリーズ「いつかの君に」独占配信中
パク・ソジュン好き必見!『京城クリーチャー』

『京城クリーチャー』シーズン1
全10話
主演:パク・ソジュン、ハン・ソヒ
Netflixシリーズ『京城クリーチャー』独占配信中
あらすじ
ときは1945年の春。京城(読み:キョンソン/植民地時代のソウルの呼称)にある謎めいた病院を舞台に、質屋を営むチャン・テサン(パク・ソジュン)と探偵ユン・チェオク(ハン・ソヒ)が手を組み、人間の欲望によって生みだされた怪物や、怪物より貪欲な人間に立ち向かう姿を描いたクリーチャースリラー。
ここが見どころ!
今回紹介するのは、人気俳優パク・ソジュンの最新作『京城クリーチャー』です。
『梨泰院クラス』以来、3年ぶりの主演作というだけでも注目度が高かったのに、人気女優ハン・ソヒとの共演、『ストーブリーグ』(2019年)のチョン・ドンユン監督と、『浪漫ドクター キム・サブ』(2016年)シリーズの脚本家カン・ウンギョンがタッグを組んだということで、話題になった本作。

傷だらけのテサンを見つめるチェオク
時代の闇が最も色濃い時代――終戦間際の1945年の春、“生きる”ことがすべてだった2人の若者が、とある理由によって生み出された怪物(クリーチャー)と、怪物よりも怪物のごとき人間の様々な姿を描き出し、話題を呼んでいるドラマです。実際、Netflix全世界ランキングでは非英語作品の中で第3位を記録。パク・ソジュンとクリーチャー人気の高さを見せつけてくれたのでした。
本作は、時代劇とクリーチャーものを掛け合わせた新機軸の注目作。ただ、「パク・ソジュンは好きだけど、ゾンビとかクリーチャーものや、歴史ものは苦手」と言う方も、意外に多いのでは? もちろん、クリーチャーとの戦いや軍との熾烈な攻防シーンは避けられませんが、それ以外の見どころもたっぷり♪

銃口を向け合う、テサンとチェオク。恋も戦いも一瞬即発!

チェオクを抱きしめるテサン。銃口を向け合ったり、抱きしめ合ったりと、メインストーリー同様、二人のラブライン展開もスリリング
時代を反映させた街並みや人々の服装、日本の風情などは見ているだけで楽しいですし(味の素や森永アイスクリームの看板も)、主演二人の2ショットは、それだけで眼福と言い切れるほど、見目麗しいです。個人的には、クラシカルな装いでビリヤードをするテサン(そのキューを持つ左手の甲と指先)にメロメロです! また、EXO メンバーであるスホが歌うOST「FOREVER」も、劇中を盛り上げてくれています。

テサンの後ろにある赤いポストなど、どこか懐かしさを感じるシーンが多数登場。

シャンデリアが煌めく豪奢な室内で語り合うテサンとチェオク。テサンのクラシカルなスタイルが素敵!
そして、先ほど「時代劇とクリーチャーを掛け合わせた新機軸の注目作」と言いましたが、パク・ソジュン本人曰く、本作は「あの時代を生きていた人々の様子を描いている」とのこと。
クリーチャーや軍の非道さに目が行きがちですが、本編をよくよく観てみると、過酷な時代を生きる人々の慟哭だけでなく、友情や愛といった感情も垣間見ることができます。
「戦時下で生きること」は、過去のことではなく、現代を生きる我々にとっても、もはや地続きのことと言えるでしょう。だからこそ続きが気になる……と思っていたら、年明けの1月5日に、2024年内でのシーズン2配信を発表!
主演はパク・ソジュンとハン・ソヒが続投し、舞台はシーズン1(1945年)の78年後(2024年)の世界とのこと。78年後の“今を生きる人々の姿”がどう描かれるのか、今から期待大です!
レトロなパク・ソジュンも素敵でしたが、現代の姿も楽しみですね♡
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『京城クリーチャー』シーズン1
全10話
Netflixシリーズ『京城クリーチャー』独占配信中
パッとしない大学生が、ある日突然、連続殺人犯に⁉『殺人者のパラドックス』

バイト中のタン(チェ・ウシク)。全身からにじみ出る、やる気のなさが自然!
『殺人者のパラドックス』
全8話
出演:チェ・ウシク、ソン・ソック、イ・ヒジュン、キム・ヨハンほか
Netflixシリーズ「殺人者のパラドックス」独占配信中
あらすじ
平凡な毎日に飽き飽きしている大学生のイ・タン(チェ・ウシク)。授業も真面目に受けず、ゲームに明け暮れ、コンビニのバイトも遅刻気味でやる気はない。ただなんとなく生きる毎日にうんざりしていたある日、タンは、ひょんなことから人を殺めてしまう。事件を担当していた刑事のチャン・ナンガム(ソン・ソック)は、被害者に関する驚くべき情報を得て……。
ここが見どころ
連日の猛暑、まいっちゃいますよね……。そんな時は、涼しいお部屋で韓国ドラマを視聴するのが一番!
今回紹介するクライムサスペンス『殺人者のパラドックス』は、全8話とコンパクトながらも、息を飲む展開の連続に、時間と暑さを忘れること請け合いの作品です。
本作はダブル主演。無気力な大学生から殺人者へと変貌を遂げるタンを演じたのは、米アカデミー賞で4冠に輝いた映画『パラサイト 半地下の家族』で、ソン・ガンホの息子役を演じた演技派俳優チェ・ウシク。タンを追う刑事ナンガム役には『D.P. -脱走兵追跡官-』や『私の解放日誌』などで注目された遅咲きの個性派俳優ソン・ソックが。唯一無二の魅力を持つ俳優2人の演技対決の見どころに迫ります!
(ネタバレあります)

タン(写真左)の元へ聞き込みにきた刑事ナンガム(ソン・ソック)。背中だけでデキる刑事ってわかる。
「こんなに冴えない主人公でいいのか」と思うほど、主人公の大学生タン(チェ・ウシク)は卑屈で無気力。そんなタンは、ある日男性に暴力を振るわれ、反撃したところうっかり殺してしまう。パニックになった後、深い罪悪感に苛まれるタンですが、幸か不幸か殺害した人物は凶悪な犯罪者でした。そんなことが何件か続いた後、タンは自分に悪人を見極める能力があると気付くのでした。そんな中、犯罪への嗅覚が鋭い刑事ナンガムに目を付けられ……。
驚くべきはタンの能力。彼が起こす殺人は、すべて証拠が消えてしまうんです。作品タイトルの“パラドックス(逆説)”が意味する通り、指紋を残しても、現場に凶器を置き忘れても、なんならタンが自首しようとしたって捕まらない。
恐るべきこのチート能力と無害そうな見た目が、次第に彼自身と周囲の者たちの運命を狂わせていきます。途中から登場する、タンのバディのノ・ビン(キム・ヨハン)と、猟奇的な元刑事ソン・チョン(イ・ヒジュン)、そして、ナンガムの運命は絡み合って、もつれ合って。特に中盤からは、まるでリュージュに乗せられたかのように、先が見えないまま最終回まで駆け抜ける! 見事に張られた伏線によって「え、そういうことだったの⁉」と納得できるので、最後の最後まで観てくださいね。

人生が変わった運命の日。ここからタンは殺人者として覚醒していく。
チェ・ウシクと言えば、穏やかで柔和なルックスの、おっとり天然キャラ。実際、あの“ウガウガファミリー”の中では、年上のパク・ソジュンにかわいがってもらうだけでなく、年下であるBTSのVにも世話を焼かれるほどの愛されっぷりです。
そんなチェ・ウシクが演じたタンは、崇高な正義感を持つわけもなく、殺人にエクスタシーを感じているわけでもない。ただ、痛いことや死ぬことを怖がる、頼りなげな今時の若者。なのに〝殺人に特化した”特殊能力を持っている……という複雑な役。
普段は覇気ゼロの青年が、人を殺める瞬間だけひょう変する演技と、コトを終えた後、精神的に追い詰められて真っ青になっていく演技の振り幅がすごすぎる!
しかも、回を重ねるたび、キャラクターの性格が変貌していきます。
殺人を犯した当初は恐れおののき、悔いてばかりいたタンは、次第に積極的に殺人を犯す人間へと変わっていく。そして、悪と善の境目にいるような矛盾したキャラクターを演じるチェ・ウシクの顔つきも、何かに取り憑かれたようになって、キリリと引き締まってくるんです。
観ていくとわかると思うのですが、序盤と中盤、そして終盤のタンは、まるで別人で震えます……。

ガム風船を膨らましながらタンに事情を聞く、刑事ナンガム。カッコいい♡
一方、そんなタンの前に現れるの刑事が、ソン・ソック演じるナンガムだ。ガタイが良くて、カンのいい、いかにも有能な刑事の役は彼にピッタリ。
最初は、一匹狼的な暴走系刑事だと思っていたのですが、アウトローどころか、警察という組織の一員として、人間味溢れる人柄がクローズアップされていきます。
執拗で高圧的な捜査の裏に秘められた苦悩。それも、目線や息づかいだけで、その辛さや苦しみを表現するソン・ソックの絶品演技に圧倒されます。クライマックスで、長年の呪縛から解き放たれ、新たな選択をするナンガムの変貌ぶりにもご注目を。
しかし、このナンガム、ワイルドなヒゲ姿で、たたずまいは大人の魅力たっぷりなのに、時折見せる笑顔はとってもキュート♡ このギャップは反則です!

タンのバイト先に現れたナンガム。“ひょっこり”も素敵だなんて!
実は主演の2人以外にも、物語を盛り立てる重要なキャラクターが。この人たちもとんでもなく演技が上手いんです!
先程もお話しましたが、中盤から登場するイ・ヒジュンが演じたソン・チョンと言う元刑事のキャラクターも強烈。“後半の裏主人公”といってもいいくらい、記憶に残るというか、トラウマになりそうな悪役で、終始ドン引き(ほめてます)。「罪悪感って知ってます?」と問いただしたくなるくらい、サクサクと人を殺していくチョンの狂気に戦慄。それなのに目が離せないというか、気が付いたら、チョンを目で追っている自分に、また戦慄……。
また、タンの相棒となる、“バットマン”オタク(役名もバットマンの相棒・ロビンにちなんだ名前)の、ノ・ビン役(キム・ヨハン)も重要人物。ビンは“本物のヒーローになりたかった男”なのですが、彼の生い立ちや、一貫した正義感からくる活躍(暗躍?)っぷりが、作品をよりドラマチックに仕上げています。
もし、ビンの存在がなければ、本作は「ドキッ! 殺人鬼だらけのパラドックス☆」になってしまい、視聴者の共感度はダダ下がりだったと思います。ナイス、ビン!

ナンガムが銃口を向けているのは誰なのか。本編でチェックを。
ちなみに、カナダ国籍を持つチェ・ウシクと、アメリカとカナダでの留学経験のあるソン・ソックは、ともに英語が堪能。
というわけで、2人が出演している本作の番組宣伝の英語版動画を見つけたので、お時間あればこちらもどうぞ♡ 韓国語で話すときより、2人の空気感がセクシーさが倍増。いい感じです!
どこの配信サービスで観られる?
『殺人者のパラドックス』
全8話
Netflixシリーズ「殺人者のパラドックス」独占配信中
本当の幸せとは?順風満帆な生活が崩れ去る『私のハッピーエンド』

© HIGROUND 2023
『私のハッピーエンド』
全16話
出演:チャン・ナラ、ソン・ホジュン、ソ・イヒョンほか
U-NEXT独占配信中
あらすじ
家具会社の社長兼デザイナーであり、人気インフルエンサーでもあるソ・ジェウォン(チャン・ナラ)。彼女は順風満帆な人生を送る一方で、長年ストーカーに悩まされていた。ある日、会社で残業していたところを不審者に襲われそうになったことから、ジェウォンの幸せな日常が崩れ去っていく。
ここが見どころ!
本作は、緊張感と予測不可能な展開が怒涛の勢いで続くサスペンスドラマ。『VIP-迷路の始まり-』(2019)『テバク不動産』(2021)などで知られ、俳優デビュー23年目となるチャン・ナラが疑心暗鬼に陥る主人公ジェウォンを熱演。夫スンヨン役のソン・ホジュンら脇を固める俳優陣も実力派揃いで、見応えある“競演”に釘付けになります。

© HIGROUND 2023
会社に不審者が現れたことにより、ジェウォンは犯人がすぐ身近にいるという不安から社員のことも信じられなくなってしまいます。さらに、愛情たっぷりに育ててくれた継父がジェウォンの母親の死に関係しているかもしれないという話を耳にすることに。恐怖心にかられたジェウォンは、心のよりどころである夫スンヨンに会いに行きますが、かえってスンヨンの行動に不審な点があることに気づいてしまうのでした。
チャン・ナラとソン・ホジュンは本作が2度目の夫婦役。スンヨンは人前に出ることの多いジェウォンに代わって、娘アリンの世話や家事を率先してやる献身的な夫です。優しく包容力がある良い人に見えるのですが、第1話の時点でもう怪しい! 社員、継父、夫まで、ジェウォンを取り巻く人々が全員何かしら怪しさを漂わせていて目が離せません。

スンヨンと娘アリン。仕事に追われながらもジェウォンは幸せな家庭を築いていたはずだったが…。© HIGROUND 2023
スンヨンが通っていたスポーツジムを3ヵ月前に辞めていたことを知ったジェウォン。しかし、スンヨンの位置情報はいつものスポーツジムで反応していました。しばらく待っていたジェウォンの前に現れたのはスンヨンと親友ユンジン(ソ・イヒョン)!!!
どう見ても不倫現場なのですが、素朴な印象のスンヨンとはまるで別人のように派手なスーツを着こなしていること、スンヨンには双子の兄がいることなど、謎がいろいろ。問いただすジェウォンを「スポーツジムを変えたんだ。誤解させてごめんね」と優しくハグするスンヨンはやはり良い人に見えるな……と思っていると、また別のシーンでは何かを企んでいるような表情をしていて。ユンジンといたのはスンヨンなのか、双子の兄なのか、ソン・ホジュンの演技にこちらまで惑わされてしまいます。
このほかにも、頼れる部下のテオ(イ・ギテク)が運転する社用車から不審者が着ていたTシャツが出てきたり、亡き母親が間違って農薬を飲んでいたことを知った直後に継父から飲み物の差し入れがあったりと、疑わずにはいられない出来事が絶妙なタイミングで次々と起こるので息つく暇なし! みんな良い人そうだけど、みんな怪しいという緊張感に引き込まれます。

ピンチに駆け付けてくれるテオは味方か、それとも……?© HIGROUND 2023
そして、本作の柱であるチャン・ナラの迫真の演技は必見。大雨の中で泣き叫ぶシーンや危険が迫るシーン、怒りをぶちまけるシーンなど、激しい場面での感情の爆発が見事。ラブリーなイメージで愛されるチャン・ナラですが、本作やヒット作『VIP-迷路の始まり-』のように、近年は“毒気のある悲劇のヒロイン”がよく似合います。
信頼していた人々に裏切られる中で幸せを守り抜こうとするジェウォンですが、実は彼女も秘密を抱えていて、後半に進むにつれてストーリーがより複雑かつ巧妙に盛り上がっていきます。真の幸せとは何かを模索する『私のハッピーエンド』。最後の最後までダイナミックな展開が続くので、じっくり腰を据えて推理をしながら楽しんでください。
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『私のハッピーエンド』
全16話
U-NEXT独占配信中
可愛さ大渋滞ラブコメ『私と結婚してくれますか?』

キム・ウジュ(チェ・ウシク)とユ・メリ(チョン・ソミン)
『私と結婚してくれますか?』
全12話
出演:チェ・ウシク、チョン・ソミン、ぺ・ナラ、シン・スルギ、ソ・ボムジュンほか
ディズニープラス スターで全話独占配信中
© 2026 Disney and its related entities
あらすじ
デザイン事務所の代表ユ・メリ(チョン・ソミン)は、婚姻届を出した途端、夫の浮気と不動産詐欺が発覚して離婚を決意する。そんなとき、とんでもない幸運を引き当てるが、その受取条件は“新婚限定”だった。ピンチに追い込まれたメリは、出会ったばかりの男性、キム・ウジュ(チェ・ウシク) に夫のフリをしてくれるようお願いをするのだが……。
ここが見どころ!

メリ……カニの被り物をしてもかわいい!
今回ご紹介するのは、視聴者の戦闘能力をゼロにする、ほわわ~んとした雰囲気をまといし“癒しの愛されイケメン”チェ・ウシクと、ロマンスの女王チョン・ソミンによるザ・ラブコメ『私と結婚してくれますか?』。ウシク&ソミンの演技派コンビのケミストリーが高く評価され、2025年の『SBS演技大賞』で最優秀演技賞を受賞した話題作です。
このラブコメのベースは“偽装結婚”。はじまりはチョン・ソミン演じるヒロインのユ・メリが、入籍したキム・ウジュ(ソ・ボムジュン)にボロ雑巾のように捨てられたことが発端。挙式も上げてないのにバツイチ決定(汗)、不動産詐欺にもあって多額の借金を抱えるわ(涙)、部屋を追い出されるわ(号泣)で八方ふさがりになったところで、懸賞の高級住宅が当選したという一報を受けて一念発起したメリを奈落の底に突き落としたのが「新婚カップル限定」かつ「授賞式には夫婦で出席」という条件。なのに、元婚約者は新恋人と海外旅行中で音信不通……(震)。で、ヤケになって泥酔、千鳥足で歩くメリの目の前に飛び込んできたのがチェ・ウシク演じる、キム・ウジュ(元婚約者と同姓同名)の車だったというわけです。

「私の夫になってくれませんか?」とウジュに言うメリ……。
タチの悪い酔っ払いとは絶対に関わりたくないとウジュと、相手の都合などお構いなしで絡みまくるメリの仁義なき戦いは、メリが路上に陳列されていた大きなサボテンにドッカと座り(ギャー!)、お尻にトゲ17本が刺さって病院行きになることで終了。後日、正気に戻ったメリは、ほぼ初対面の元婚約者と同姓同名のウジュに提案するんですね、「Would you marry me?」(韓国の原題)と。それはウジュでなくても警戒しますよね(笑)。
そんなこんなで始まる“偽装夫婦生活”。最初は価値観の違いで衝突しまくっていた2人ですが、いつしか「甘ーい!」「エモ―い!」「え……そっち?!」という流れに。偽装結婚のハラハラ&ドキドキ展開、家族や同僚にバレないよう演じる“夫婦ごっこ”は笑わせてくれるし、“同居もの”にはキュン展開ははずせないわけで。いい意味で“王道ラブコメ!”という感じが、古き良き喫茶店の定番メニュー、オムライスやクリームメロンソーダのような魅力を放ってたまりません!

メリに偽装結婚の提案を持ちかけられた時のウジュ。怖……。
今作を沼化させているのは、やはりチェ・ウシク。彼が演じているのは、創業80年の伝統を誇るベーカリーの御曹司ウジュ。完璧主義で他人に関心を持たず、ナルシストな側面がありつつも、心に癒えない傷を抱えている繊細なキャラクター。
孤独に耐え、心無い言葉や感情で傷つけられた胸の痛みをグッと堪えるといった細かな感情を、眉の動きや眼差し、口角の動きで魅せるウシクの表情演技に心の音叉が共鳴しまくって、どっぷりと感情移入。ウシクを苦しめるすべてのことから守ってあげたいと、謎にハグしたくなります……。

ウシク、これで35歳(2026年1月現在)って……
本作のウジュ役は、クールで冷静がデフォルトなんですけど、ちょいちょいメリにだけ見せる照れウシク、にやけウシク、ぷんすかウシクが愛しすぎて。「後頭部が触りたくなるくらい、きれい」とメリにほめられたときのウジュの照れ加減というか、デレ加減というか、微妙に鼻につく色ボケ加減もひっくるめて国宝級だと思います♡

眼鏡ウシクもいいよね……
チェ・ウシクは、ぶつぶつ言いながらもメリを病院や自宅に連れて行くウジュの人としての優しさを、チョン・ソミンは、やけっぱちメリの物悲しさをユーモラスに表現しているのですが、その後の偽装夫婦としての嘘を隠し通すために、ああだこうだ言いあったり、抱き合ったり、なんなら「ここでカモフラージュでキスするの!?」と、息もぴったりの掛け合いを見せていきます。その様子は、熟練夫婦の餅つきを観ているかのよう。緩急つけつつ、独特のリズムで進むコンビネーショントークが小気味いい♪
中盤以降は、ウジュの態度の変化に注目を。それとともに物語が進むんですけど、同じくしてウジュ&メリのイチャラブシーンの割合も増えるので、ラブコメ好きな視聴者は後半もお楽しみに。

ウジュの戸惑い

メリのムチャぶり
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『私と結婚してくれますか?』
全12話
ディズニープラス スターで全話独占配信中
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入れ替わり系ロマンス時代劇『愛する盗賊様よ』

『愛する盗賊様よ』(2026)
全16話
出演:ナム・ジヒョン、ムン・サンミンほか
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U-NEXTにて独占配信中
あらすじ
両班の父と奴婢の母の間に生まれたホン・ウンジョ(ナム・ジヒョン)は、昼は医女として貧しい病人を助け、夜は“ギルドン”と呼ばれる義賊として民に金品を与えていた。ある日、ウンジョはギルドンを追う王族のトウォル大君イ・ヨル(ムン・サンミン)と出会う。その後、不思議な力によって2人の魂が入れ替わり、ウンジョに一目ぼれしたヨルは彼女の正体を知ってしまう。
ここが見どころ!

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『ウエディング・インポッシブル』『深夜2時のシンデレラ』で年上ヒロインにアタックする財閥御曹司を演じ、多くの視聴者のハートを撃ち抜いたムン・サンミンが、またまた胸キュンを運んできてくれました!
ムン・サンミンが演じるのは、自由気ままに生きるトウォル大君イ・ヨル。「大君」とは正室の子ども=王子につける称号のこと。そのため、ヨルは幼い頃から異母兄である現王から牽制されて育ち、兄の脅威とならないように生まれ持った聡明さを隠して生きています。そんなヨルの趣味は、罪人を取り締まる捕庁(ポチョン)の手助けすること。町でギルドンと呼ばれる盗賊による盗みが続出していると聞きつけ、捜査に乗り出します。
ムン・サンミンは、テレビドラマ初出演にして百想芸術大賞で最優秀新人賞を受賞した『シュルプ』(2022)でも主演キム・ヘス扮する王妃の次男・ソンナム大君を演じており、王子様役はこれが2回目。前回は宮中を舞台にした教育バトルでしたが、今回は“入れ替わり系”のラブロマンスで約4年ぶりに時代劇に帰ってきました。韓服姿が麗しい!

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医女として家計を支え、義賊として民を救うたくましいウンジョを演じるのは、『グッド・パートナー~離婚のお悩み解決します~』『100日の郎君様』などでおなじみのナム・ジヒョン。さすがは名前だけで安心感を与えてくれる、キャリア20年以上の演技派。時代劇出演は『100日の朗君様』以来約8年ぶりですが、さらに磨きをかけた演技力で、身分違いの恋、魂の入れ替わり、アクションなどファンタジーロマンス時代劇ならではの設定モリモリの物語をけん引しています。
ウンジョの身分について説明すると、亡き正室の子である異母兄は父と同じ両班であるのに対し、ウンジョは側室である母が使用人であるため、使用人の身分で生きなければなりません。父は優秀な官僚でしたが、王に進言したことがきっかけですべてを失い、一家は貧しい暮らしを送っていました。
そんなウンジョに婚礼の話が舞い込みます。父は、元同僚で官僚トップのイム・サヒョン(チェ・ウォニョン)の長男と結婚するのだと思ってウンジョを快く送り出しますが、本当の結婚相手は長らく病床に伏している70歳のサヒョンの父でした。ウンジョはその事実を隠したまま家族のために婚礼を受け入れることを決意しますが、運命的に出会ったヨルに心が揺れて……。女性として自分の気持ちに正直になることが許されるのはこれが最後だと、桜が舞い散る夜にヨルの唇を奪うのでした。

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正直、本作を見始めた時は「入れ替わりの設定はやりすぎじゃない?」と思っていました。だって、2つの顔を持つヒロインが自分を裁く立場の王子と、正体を隠したまま身分違いの恋に落ちるだけでも絶対におもしろいじゃないですか。でも、ヨルはウンジョになったことで民の苦しみを肌で感じ、「国をよくしたい」という王族としての使命感に目覚めます。本作における魂の入れ替わりは、物語を盛り上げるハプニングとしての役割にとどまらず、互いの世界を知ったヨルとウンジョが、貧困や身分制度に苦しむ民を救うべく手を取り合い成長する青春ドラマとしての魅力も生み出しているんですね。
本作は、制作会社スタジオドラゴンが開催した脚本コンテストの優秀賞受賞作をベースにしていて、セオリーにとらわれない柔軟な発想が特徴。もちろん、入れ替わりに欠かせないドタバタ感やコミカルなシーンもたっぷりと描かれます。特に、ウンジョの魂が宿ったキュートなヨルを演じるムン・サンミンの演技は爆笑必至です!

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そう、ヨルとウンジョの恋は、ウンジョの父が王に殺されたことから難局を迎えます。荒波にもまれる中で「別の人生があるのなら大君と共にいたい」と願うウンジョと、彼女を思い続けるヨルが切なくて……。斬新さが魅力の本作らしく、ラストも「そう来たか」と思いましたが、「これが見たかった」をかなえてくれて納得&大満足。それにしても、脚本家デビュー作にして視聴者に「シーズン2が見たい」と言わしめた作家イ・ソン、ちょっとすごいかもしれません。新人ゆえに名前以外の情報がまだないのですが、いつか新しい作品でまた会えますように。
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『愛する盗賊様よ』(2026)
全16話
出演:ナム・ジヒョン、ムン・サンミンほか
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U-NEXTにて独占配信中
2つの世界が交差する恋愛ファンタジー『ザ・キング:永遠の君主』

『ザ・キング:永遠の君主』(2020)
全16話
出演:イ・ミンホ、キム・ゴウン、ウ・ドファンほか
Netflixシリーズ「ザ・キング:永遠の君主」独占配信中
あらすじ
君主制が続く“大韓帝国”で謀反が起きる。イ・ゴン(イ・ミンホ)は皇帝である父を叔父に殺され、自身も命を落としかけるが、謎の人物が現れて一命をとりとめる。この事件によりゴンは幼くして第3代皇帝となり、あの夜現場に残っていたIDカードの持ち主を探し続けていた。25年後、大人になったゴンの前に異世界へと繋がる門が現れる。その門をくぐり大統領制の“大韓民国”にやってきたゴンは、IDカードに写る女性刑事チョン・テウル(キム・ゴウン)と運命の出会いを果たす。
ここが見どころ!

本作には2つの世界が登場します。一つは、大統領制の大韓民国。もう一つは、皇室の君主制が続く大韓帝国。大韓民国は私たちがよく知る韓国で、大韓帝国は異世界です。大韓帝国は服装や建物などが朝鮮王朝や20世紀初期~中期を彷彿とさせますが、平行世界つまりパラレルワールドなので時間軸は大韓民国と同じ。ここを抑えれば、まずはオッケーです。ドラマの世界に飛び込みましょう。
脚本を手掛けるのは、『シークレット・ガーデン』(2010)、『トッケビ~君がいてくれた愛しい日々~』(2016-2017)などで知られる恋愛ドラマの巨匠キム・ウンスク。主演のイ・ミンホとは『相続者たち』(2013)で、キム・ゴウンとは『トッケビ・・・』でタッグを組んでおり、本作は韓ドラファンにはたまらない豪華タッグとなっているのです。

大韓民国の刑事チョン・テウル(キム・ゴウン)
ドラマのキーとなるのが、不思議な力を持つ竹笛。大韓帝国の国宝である竹笛を奪うために叔父イ・リムが謀反を起こし、まだ幼かったゴンが刀でリムを斬りつけたことで竹笛が二つに割れてしまいます。その片方を持って逃走したリムは、森の中に出現した門から大韓民国にワープ。さらに不老の力も手に入れるのでした。

先代皇帝の異母兄イ・リム(イ・ジョンジン)
25年後、ゴンが大韓民国にやってきたことを察知したリムは、世界を支配するという欲望のために、ゴンが持っている竹笛の片割れを手に入れようと動き出します。その頃、大韓民国では複数の殺人事件が発生。その裏にリムが関係していることがわかり、大韓帝国の皇帝ゴンと大韓民国の強行犯係の刑事テウルが事件を解決するために協力する、というのが前半の大まかな流れ。設定が少々複雑ですが、それゆえに一度ハマったら抜け出せない大作です!

大韓帝国第3代皇帝イ・ゴン(イ・ミンホ)
何はともあれ、王子様ルックのイ・ミンホですよ。ナポレオンジャケットと白馬が違和感ゼロで似合うってすごすぎませんか? 大韓帝国は重厚感たっぷりで、話す言葉も時代劇チック。ファンタジーを極めた世界なのですが、イ・ミンホのビジュアルだけですんなり納得できちゃいます。美しい……!
キム・ウンスク作品と言えば、おとぎ話のような幻想的で甘いセリフが魅力。まず、初めて会ったテウルを抱きしめて「やっと会えた」と言っちゃいますし、「ずっと気になって、ずっと考えていた。実物のほうがずっと魅力的だ」「大韓帝国に帰るのは後回しにした。まだ君といたいんだ」など胸キュンのわんこそば状態!しかもこれ、ドラマの序盤のセリフなんですよ。つまり、ここからもっとロマンチックになっていくわけです。一歩間違えれば胸焼けしてしまうキザな言葉を、絶妙なセリフ回しで上品な甘さに仕上げるイ・ミンホ。『花より男子~Boys Over Flowers』(2009)、『相続者たち』で御曹司役を演じ、数々の胸キュンセリフで視聴者をとりこにしてきた彼にとって、ゴンははまり役中のはまり役。“リアル白馬の王子様”なイ・ミンホに心を撃ち抜かれること間違いなしです!

冒頭で「平行世界だから時間軸は同じ」と説明しましたが、実は後半になると時間軸の移動も加わり、より壮大で複雑になっていきます。ついていくのが大変ではあるのですが、あれがここに繋がるんだ! という答え合わせが楽しく、ゴンとリムの攻防、テウルに迫る危機などなど見逃せないシーンの連続に目が離せなくなります。
もちろん、最大の見どころはゴンとテウルのロマンス。交わってはいけない2つの世界をまたいで惹かれあい、ゴンがテウルを探し、テウルがゴンを待ち……と、次元と時空を超えて相手を思い続ける気持ちは純愛そのもの。ゴンは大韓帝国で、テウルは大韓民国で生きねばなりませんが、2人の恋の結末は果たして……。

ゴンの最側近チョ・ヨン(ウ・ドファン)

テウルの後輩チョ・ウンソプ(ウ・ドファン)
また、2つの世界で全く同じ顔をしながら異なる人生を生きる人物が存在するのもパラレルワールドの醍醐味のひとつ。多くのキャストが一人二役に挑戦しているのですが、その中でも注目は『Mr.プランクトン』(2024)などに主演するウ・ドファン。大韓帝国ではゴンを護衛する最側近のヨンを、大韓民国ではテウルの後輩で社会服務要員として警察で働くウンソプを演じています。
近衛隊を率いる硬派なヨンに対して、ウンソプは釜山弁を話すチャーミングなキャラクター。ヨンはスーツ×オールバック、ウンソプはカジュアルな私服×パーマヘアとスタイルも対照的で、そのギャップがとても魅力的。ヨンとウンソプが入れ替わる展開もあり、ウ・ドファンの見事な演じ分けは必見。そして、韓ドラに欠かせない(?)ブロマンスでもウ・ドファンが活躍。皇帝と側近という関係ですが、子供のころから共に育ったゴンとヨンの強い絆と小気味いい掛け合いも見どころです。

大韓帝国で生きる天涯孤独の犯罪者ルナ。誰のドッペルゲンガーかわかりますか?
25年前にゴンを助けたのはテウルなのか? じっくり腰を据えてみたくなる『ザ・キング:永遠の君主』。1回目は最後までノンストップで駆け抜けて、2回目からは気になるポイントを振り返りながら考察を楽しむのもおすすめです。
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『ザ・キング:永遠の君主』(2020)
全16話
出演:イ・ミンホ、キム・ゴウン、ウ・ドファンほか
Netflixシリーズ「ザ・キング:永遠の君主」独占配信中
圧巻のアクション&ビジュアルに釘付け! 『アイランド』

『アイランド』
全12話
出演:キム・ナムギル、チャウヌ、イ・ダヒほか
『アイランド』Prime Videoで独占配信中
©CJ ENM ©Studio Dragon
あらすじ
大韓グループの唯一の後継者であるウォン・ミホ(イ・ダヒ)は、叔母の策略によってスキャンダルに巻き込まれ、済州島で自粛生活を送ることになる。済州島に到着するやいなや花嫁の姿をした情炎鬼に襲われるミホ。そこに、謎の男・バン(キム・ナムギル)が現れ、情炎鬼を退治する。バンの正体は人間と妖怪の血が流れる不滅の半人半妖で、数千年にわたり情炎鬼から済州島を守っていたのだった。悪の存在が再び世界を飲み込もうと動き出した済州島。そこに、神の権能を操るヨハン(チャウヌ)もやってきて、3人は世界を救うべく悪に立ち向かっていくが……。
ここが見どころ!
本作は、日韓合作による初の劇場版アニメが製作された漫画『新暗行御史』で知られる、韓国漫画界の巨匠コンビ、ユン・インワン×ヤン・ギョンイルによる同名人気ウェブコミックが原作。色濃い世界観で日常を忘れさせてくれる本格ファンタジーです。
物語の舞台は、その昔耽羅(タムラ)王国だった現在の済州島。ドラマでは、「情炎鬼」という妖怪を封印するために神が火山を爆発させたことで誕生した神の島とされています。この地で耽羅の時代から数千年にわたって生きるバンは、情炎鬼と戦う「祓魔僧」。幼少時代に秘密組織「テジャン宗」によって強制的に情炎鬼の血を体に流し込まれ、情炎鬼を倒すためだけに存在する不滅の半人半妖となったのでした。

情炎鬼を倒すために育てられた半人半妖のバン(キム・ナムギル)©CJ ENM ©Studio Dragon
バンに絶体絶命のピンチを救われたミホは、バンをボディガードとして雇います。ミホが済州島で情炎鬼から次々と命を狙われてしまうのは、結界を張って悪を封じ込むことができる救世主ウォンジョンの生まれ変わりだから。しかし、もちろん前世の記憶はなく、自身の運命も知りません。でも、再び情炎鬼が暴れ始めた今、世界を救うことができるのは、救世主としての力を秘めているミホのみ。

情炎鬼たちを鎮める救世主の生まれ変わりのミホ(イ・ダヒ)©CJ ENM ©Studio Dragon
そんなミホの眠っている力を覚醒させるために、バチカンから派遣されたのが除霊司祭のヨハン。ミホの執事であるチャンの甥と偽って、一緒に暮らし始めます。
世界の平和を託された3人ですが、情炎鬼の血が流れるバンは結界を張った世界では生きられない運命にあって……。キャラクターのバックストーリーはドラマ化にあたって追加・改編されたそうで、クリーチャーアクションの緊張感と深みのあるストーリー展開に、見始めたら止まらなくなってしまいました。

地上最高の実力を持つ除霊司祭のヨハン(チャウヌ)©CJ ENM ©Studio Dragon
『熱血司祭』(2019)で演じた特殊部隊出身の神父役や『トリガー』(2025)で演じた元スナイパーの警察官役など、さまざまな作品でアクションを披露してきたキム・ナムギル。本作でもその華麗なアクションは健在で、ミホのピンチに駆けつけるバンがかっこいい! 半妖ということで瞬間移動などの超能力もあり、バトルシーンはCGがふんだんに使われ、ワイヤーアクションもキレッキレで異世界感たっぷり。映画級の迫力に引き込まれます。
ミホを守る姿はヒーローのようにかっこいいけれど、寡黙で、愁いを帯びているバン。そこには、ミホの前世であるウォンジョンとの間に起こった悲しい出来事が関係しているのですが……。前出の作品もしかり、心に何かを抱えている役を演じるキム・ナムギルの悲壮感ある演技は、もはや魔性レベル。本作でもその真骨頂がいかんなく発揮されています。

©CJ ENM ©Studio Dragon
普段はロウソクや十字架を用いた“儀式”で除霊を行うヨハンも、いざという時には聖なるパワーを持つ剣を武器に大活躍! ヨハンのバトルシーンの中では、情炎鬼の血が流れているバンのことを「テスト」する第4話と、最終話がおすすめ。特に、最終話は、“顔天才”であるチャウヌのルックスも相まって、「8Kだったかな?」「視力2.0になったかも?」と錯覚するくらいなんだか画質がすごくよく感じられて(顔天才効果)、『アイランド』の世界観にどっぷりハマれること間違いなし。カソックも似合っていて、とにかくめちゃめちゃかっこいいです!!!

©CJ ENM ©Studio Dragon
本作はラブロマンスではないものの、タイプの異なる2人のイケメンに守られるという構図は、やはり見逃せないポイントのひとつ。
ボディガードとして雇われているのに神出鬼没、命令口調でツンツンしているバン。一方で、ミホのことを「ヌナ(お姉さん)」と呼び、後ろをついて回るチャラめなヨハン。バン×ミホ、ヨハン×ミホの対照的なケミ、皆さんはどちらがお好きでしょうか。
3人が並んだ画がとにかく美しいのですが、キム・ナムギルとチャウヌに挟まれても存在感抜群なイ・ダヒがすごい。それもそのはず、モデル出身で身長176㎝という抜群のプロポーションの持ち主なんですよ。個人的には、『僕が見つけたシンデレラ~Beauty Inside~』(2018)の財閥令嬢役が大好きだったので、本作でも華やかなファッションを着こなす財閥令嬢のイ・ダヒを見ることができて眼福!

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キム・ナムギル、チャウヌ、イ・ダヒのファンタジー級のかっこよさ、美しさだけでも見る価値がある本作。1話約45分でサクッと見られるので、普段あまりファンタジーを見ないという人も挑戦しやすいですよ!
どこの配信サービスで観られる?
『アイランド』
全12話
『アイランド』Prime Videoで独占配信中
危険な香り漂うロマンススリラー『セイレーンのキス』

『セイレーンのキス』(2026)
全12話
出演:パク・ミニョン、ウィ・ハジュン、キム・ジョンヒョンほか
Prime Videoで独占配信中
提供:Prime Video
あらすじ
保険調査員のチャ・ウソク(ウィ・ハジュン)のもとに、保険金殺人に関する情報提供の電話が入る。しかし、その直後に情報提供者がビルから転落して死亡する事故が発生。他殺の可能性があると感じたウソクは調査を始め、情報提供者の同僚であるハン・ソラ(パク・ミニョン)が怪しいと睨む。さらに、ソラが過去に交際した男たちが彼女を受取人に指定した生命保険に加入したのちに不可解な死を遂げていることを知り、ウソクはソラの正体を暴こうと動き出す。
ここが見どころ!
『コンフィデンスマンJP』をリメイクした『コンフィデンスマンKR』に主演したことが記憶に新しいパク・ミニョン。原作の世界観を大切にしながら自身の色や韓国ならではの感性を込めて演じる姿が印象的でしたが、今回紹介する『セイレーンのキス』も1999年にフジテレビ系で放送された月9ドラマ『氷の世界』(主演:竹野内豊、松嶋菜々子)を再解釈した作品。『悪の花』で第57回百想芸術大賞演出賞を受賞し、『セレブリティ』『マザー』などを手がけたキム・チョルギュ監督が演出を手がけています。

提供:Prime Video
ソラは、大手アートオークション会社「ロイヤルオークション」の主席競売人。氷のように冷たく凛としたオーラを放ち、ウソクと警察にマークされても動じないどころか、挑発するという肝っ玉ぶり。
『気象庁の人々:社内恋愛は予測不可能!?』の仕事熱心な予報士役、『彼女の私生活』の完璧主義な学芸員役、『キム・秘書はいったい、なぜ?』の敏腕秘書役など、数々の“しごできヒロイン”を演じてきたパク・ミニョンらしく、本作でも優れた慧眼とセンスで主席に君臨するソラをカリスマ性たっぷりに演じています。

提供:Prime Video
同僚が亡くなったにも関わらず、警察に非協力的な態度をとるソラ。さらに、最近水難事故で死亡したソラの恋人が、ソラを受取人に指定した巨額の生命保険に加入していたことが判明。不審に思ったウソクが保険金詐欺の調査を進めると、過去に交際した2人の男もソラが受取人になっている生命保険を契約後に命を落としていたことが明らかになります。
情報提供者とソラが普段から対立関係にあり、警察に「転落死は自殺じゃない」というタレコミの電話が入るなど、ソラへの疑惑は深まっていく一方。しかし、ソラには転落事故発生時のアリバイが。保険金殺人容疑に関しても、元恋人たちは全員死ぬ直前に生命保険を解約していて……。
ソラは容疑者なのか、愛する人を次々と失った被害者なのか。「ソラは潔白なのかも」と思ったら、次のカットでソラが意味深な表情を浮かべているんですよ……! その美しさも相まって、思わずぞっとしてしまいました。悲劇のヒロインにも悪女にも見える、ソラの魔性の魅力に振り回されっぱなし!

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ウィ・ハジュンが演じるウソクは、検挙率1位の成績を誇る保険詐欺特別調査チームのエース。もとは有望な刑事でしたが、5年前に交通事故の保険金詐欺でたった一人の肉親である妹を失い、同じような被害者を出さないために保険調査官になったのでした。
誰よりも保険金詐欺を憎んでいるウソクは、一度嚙みついたら絶対に離さない執念深さでソラを追い詰めていきます。前半のウソクは率直に言うと“嫌なやつ”なのですが、段々と甘いウィ・ハジュンが出てきますのでご安心を。

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もしソラが被害者ならば、彼女の周りにいる人は皆、容疑者。その中でもひときわ危険な香りを放っているのが、キム・ジョンヒョン演じるIT企業CEOのペク・ジュンボム。優れたルックスと財力を持つ紳士なのですが、穏やかな表情の裏に狂気が見え隠れする人物です。
ロイヤルオークションの顧客としてソラと出会ったばかりのジュンボムが、ソラをめぐる保険金詐欺容疑とどう関係してくるのか。ソラへの執着を匂わせるジュンボムが不気味で、ウソク&ソラ&ジュンボムの三角関係は恋のドキドキよりもハラハラさせられっぱなし。三角関係のラストも、そこから続くストーリーも衝撃の連続です。
美しい歌声で船乗りを破滅させるセイレーンのように魅惑的なソラ。彼女に近づいたウソクは無事に事件を解決できるのか。ジュンボムを始め、ロイヤルオークションの人たちやソラの友人まで、誰もが怪しく見える展開に惑わされる感覚を楽しんでいただきたいので、ぜひネタバレなしでご覧ください。
どこの配信サービスで観られる?
『セイレーンのキス』(2026)
全12話
Prime Videoで独占配信中
転生×復讐だけど号泣必至!?『財閥家の末息子~Reborn Rich~』

『財閥家の末息子~Reborn Rich~』
全16話
出演:ソン・ジュンギ、イ・ソンミン、シン・ヒョビンほか
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配信情報:Netflix、Prime Video、U-NEXT、ディズニープラスほか
あらすじ
韓国の大財閥スニャングループの秘書ユン・ヒョンウ(ソン・ジュンギ)は仕事に人生を捧げてきたが、あっけなく切り捨てられ、命を奪われてしまう。目を覚ますとそこは、1987年。ヒョンウは前世の記憶を持ったまま、スニャングループ創業者チン・ヤンチョル会長(イ・ソンミン)の孫チン・ドジュンとして生まれ変わっていたのだった。2度目の人生を歩むことになったヒョンウは、自分を裏切った財閥一族への復讐に乗り出す。
ここが見どころ!

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ソン・ジュンギ×イ・ソンミンというだけで、韓国ドラマ好きにとっては見る理由が十分すぎる本作。ソン・ジュンギの作品としては、大ヒットを記録した『ヴィンチェンツォ』(2021)の次回作にあたるのですが、放送当時は日本での同時配信がなく、見たいのに見れない! ともどかしい思いをした記憶が。その後、さまざまな配信サービスで取り扱われるようになり、ついにDVD-BOXも登場! いつでも気軽に見られるだけでなく、手もとに置いておけるようにもなりました。ありがたや、ありがたや。
主人公のヒョンウは、貧しい家庭で生まれ育ち、特別なスペックも後ろ盾もない苦労人。しかし、汚い仕事も厭わない熱心な仕事ぶりで、創業者ヤンチョルから会長の座を受け継いだ長男ヨンギの側近にまでのし上がります。そんな折、ヨンギが急性心筋梗塞で倒れ、ヨンギの息子ソンジュンが経営権継承に動き出します。スニャングループのリスク管理を任されていたヒョンウは、裏金用のペーパーカンパニーがあることを知り上司に報告しますが、銃で撃たれて海に転落。忠誠を尽くした財閥一族から、まさかのトカゲの尻尾切りに遭うのでした。

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そんなヒョンウの無念が届いたのか、目を覚ますと1987年にタイムリープ。さらに、ヤンチョルの孫でチン一族の末息子ドジュンの体に魂が乗り移っていました。前世の記憶が残っているため、歴史や時代の流れが手に取るようにわかるドジュン=ヒョンウ。その能力と財閥家の末息子という特権を活かし、スニャングループを買収して乗っ取ることを誓います。
スカッとする復讐劇に、現代から過去へのタイムリープ、魂が乗り移る転生というファンタジー要素が掛け合わされ、世情も一族の内情も知り尽くした主人公が“無双状態”で突き進むストーリーは、極上の爽快感。自分の殺害を指示した“裏切り者”に迫っていくサスペンスもあり、その中でロマンスもあり、見始めたら止まらなくなること間違いなしです。

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ヒョンウがタイムリープした1987年は、ソウルオリンピックを翌年に控え、民主化が幕を開けた年。ドラマは、変化と成長が目まぐるしく起こった1987年から2004年までの激動の時代を背景としていて、韓国近代史における歴史的な出来事を取り入れながら展開していきます。
例えば、1987年の大韓航空機爆破事件。ドラマでは、ヤンチョルがその便に乗る予定であることを知ったドジュンが別便に乗るように伝え、事なきを得ます。また、1997年に起こった金融危機も登場します。IMF(国際通貨基金)から支援を受けたことから、韓国で「IMF危機」「IMF」とも称されるこの金融危機では、銀行や企業が次々と倒産したほか、大量リストラが起こり、多くの人の生活に甚大な影響を及ぼしました。「IMF危機」は『二十五、二十一』や『テプン商事』など、数多くの韓国ドラマで描かれているので、耳にしたことがある人も多いはず。本作でもヒョンウの生い立ちに深く関係する重要なポイントとなっています。
キャラクター設定においてもリアルとリンクしている点が。本作は、作家サンギョン氏による同名のウェブ小説を原作としており、サンギョン氏は韓国メディアとのインタビューで、「スニャンのモデルはSamsung」と明かしています。というのも、韓国の視聴者からすれば一目瞭然なのだそう。ピシっと整えられた髪に眼鏡、方言を話すなど、ヤンチョルはそのビジュアルやドラマで描かれるエピソードなどSamsungの創業者イ・ビョンチョル氏と重なる部分が多数。もちろん「創作の部分が大半」とのことですが、所々にリアルさをプラスすることで、ファンタジーでありながらビジネスドラマとしても見応えがあり、臨場感のある共感度の高いストーリーに仕上がっているというのが本作のすごいところ。

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すでに見どころ盛りだくさんなわけですが、私が本作で一番心を打たれたのが、ドジュンとヤンチョルの関係性。
ドジュンにとってスニャングループの生みの親であるヤンチョルは、いわば復讐計画のラスボス。未来のことをすべて知っているドジュンが圧倒的に有利かと思いきや、さすが一代で精米所から財界のトップに登り詰めただけあり、ヤンチョルがめちゃめちゃ手ごわい。いくら“ビジネスセンスのあるかわいい孫”になったとて、商売においては身内をも切り捨てる冷酷なヤンチョルに邪魔者だと判断されたら終わり。怪しまれないように外堀を埋めていく心理戦は、呼吸をも忘れるほどの緊張感があり、目が離せなくなります。
その一方で、ドジュンの復讐が進むにつれて、必然的に祖父と孫としての絆も深まっていくという。復讐劇として見始めたはずなのに、途中からドジュンとヤンチョルの奇妙で複雑な家族愛に何度も涙してしまいました。特に、ヤンチョルがドジュンに遺したビデオレターの内容には思わず号泣。思い出すだけでも泣けてしまうくらい印象的なシーンです。
ヤンチョル役を演じたイ・ソンミンは当時55歳。実年齢よりはるかに上の年齢を演じたわけですが、威圧感を放つ冷徹なスニャングループのトップだったヤンチョルが老いていく過程を表現する繊細な演技がすごすぎる……! イ・ソンミンは枕詞のいらない名俳優ですが、本作での演技はちょっと格別。「第59回百想芸術大賞授賞式」で男性最優秀演技賞に輝いたその素晴らしい演技を、ぜひご覧ください。
どこの配信サービスで観られる?
『財閥家の末息子~Reborn Rich~』
全16話
Netflixで配信中!
「やめられない、とまらない」を地で行くダークヒューマンドラマ『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』

すぐキレるチョン・ジェジュン(パク・ソンフン)の襟足は長い。
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
全16話
出演:ソン・へギョ、イ・ドヒョン、イム・ジヨン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」独占配信中
あらすじ
ムン・ドンウン(ソン・へギョ)は高校時代、裕福な家の娘パク・ヨンジン(イム・ジヨン)を中心とした特定の同級生らから壮絶ないじめを受けていた。ヨンジンの母親は育児放棄の状態で、先生に訴えても逆に暴力を受ける始末。その後、ドンウンは高校を退学。ヨンジンへの憎しみを抱え、働きながら勉強し大学に合格する。ある日、栄養失調で倒れたドンウンは病院で研修医のチュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)と出会い、囲碁を教えてもらうことに。そして教師になったドンウンはヨンジンへの復讐を開始する。

ソン・ヘギョ演じるムン・ドンウンの体に残るおびただしい傷。絶句。
ここが見どころ
いじめを受けたヒロインによる壮絶な復讐物語。痛いまでにリアルで緻密な台本と、没入感を倍増させる俳優たちの類まれなる演技によって、まさに「やめられない、とまらない」を地で行く作品です。
本作でソン・へギョ演じるムン・ドンウンを苛め抜くチョン・ジェジュンを演じているのがパク・ソンフン。ええ、『涙の女王』で、ヒロインにとんでもなく執着するサイコな投資家ユン・ウンソンを演じたあの彼が、本作でも悪役を熱演!
「悪役を演じる時は楽しみながら演っている」とインタビューに答えるほどに憎々しい演技を披露してくれたパク・ソンフンのチッケム(ファンカメラ)目線で、本作のみどころを紹介します♡

終始このような表情のドンウン。「笑うと目的が果たせなくなりそうで」
高校時代に苛烈ないじめに遭って身体と心に消えない傷を負ったドンウンが、18年後、傷を負わせた同級生たちに復讐の牙をむく、という物語です。
本作でダークヒロイン・ドンウンに扮するのがソン・ヘギョ。大ヒット作『太陽の末裔 Love Under The Sun』(韓国では最高視聴率41.6%! すごっ!)などに主演して“ラブロマンスの女王”の名をほしいままにしてきた彼女が、今作では笑顔を完全に封印。虚無と言ってもいいほどの無表情で加害者たちを地獄へと突き落としていきます。
復讐のエッジの効いた容赦のなさは、いじめの凄惨さに比例しています。
ドンウンの高校時代、同級生の男女5人組に苛烈ないじめを受けていました。暴言・嫌がらせ、体中を殴る蹴るは序の口。高熱のヘアアイロンで火傷させるまでにエスカレート。いじめどころか犯罪レベルの所業なのに、加害者たちは学校や警察、そしてドンウンの親にまで手を回して、被害者であるドンウンの訴えを財力と権力にモノを言わせて封じ込めるのでした……。

大人になったヨンジンの表面の顔はお天気キャスター。
しかも、その後の加害者たちはお天気キャスターになって建設会社の社長と結婚したり、親のゴルフ場を引き継いだり、画家デビューしたり、CAになったりと、キラキラ陽キャライフを満喫。一方ドンウンは、18年もの間、夢も希望も失って、長袖の下に無数の傷跡を隠しながら苦難の道を孤独に歩き続けてきたわけですから、復讐に余念なし。
そんなドンウンの目的はたったひとつ。“加害者連中に社会的な死を与えること”。ゴミ箱を漁ってでも弱みを掴んで、加害者同士の対立を煽って、彼らが大切にしているものをひとつ、すべて取り上げていきます(震)。
「目には目を、歯には歯を、骨折には骨折を、傷には傷をもって償う。
そんなの、あまりにもフェアプレーでは? 皆さん」
魂に刻み込まれた復讐心に則って、ビシッと宣戦布告するドンウンにしびれます!

裏面のヨンジン。
敵役のタチが悪いほど、復讐劇は深まるもの。
実際、パク・ソンフンの演技があまりに自然すぎて、役名のチョン・ジェジュンが本名だと思われることもあったとか。
それでは、ジェジュンは、どんなキャラクターだったのでしょうか。
ドンウンをいじめる5人のうちのひとり。裕福な家庭に生まれ、ブティックを経営していたり、親からゴルフ場の経営を任されるなど、金銭的に不自由したことのない人物。しかし、少しでも気に入らないことがあるとすぐキレて、相手を殴るという救いようのない金持ちのドラ息子なのでした。
さらにいじめ仲間のパク・ヨンジン(イム・ジヨン)とも肉体関係を持っているわ、三十代になっても同級生をパシらせるわ、CAやお店のスタッフをアゴでこき使うわの典型的な利己的横暴男。ちょっと思い返してみても、いいところがひとつも見つからないくらいのクズ・オブ・クズでした!

ドンウンを脅すジェジュン。
これまた大ヒット作である『涙の女王』のウンソンを演じた時は、孤高の成り上がり覇者にしか出せないキリッとした雰囲気が感じられたパク・ソンフン。しかし、本作のジェジュンは、労なくして親のお金&仕事&人脈で社会サバイブしていているせいか、全体的に退廃的な空気を纏っていました。そんな2人に共通するのは、愛する人の心を手に入れることができないという、悲しみと切なさ。愛憎入り乱れ過ぎて、周囲の人間すら巻き込んでの七転八倒からの“切なさたたえターン”は、パク・ソンフンにしかできない演技です。
パク・ソンフンのデビューは2008年。演劇メインで活動していた彼がブレイクしたのはデビューから10年後の2018年のこと。『たった一人の私の味方』で知名度が急上昇し、数々の新人賞を受賞。“国民の婿”と呼ばれ、称号にふさわしく、多彩なジャンルの作品でも主演を務めています。スヨン(少女時代)と共演したラブコメ『ラブ・パッセンジャー』ではクズ度ゼロ、ツンデレ100%が妙にツボにハマりますし、サスペンスコメディ『誘拐の日』では誘拐犯の主人公を追う刑事役を熱演。徹夜続きのはずなのに清潔感と気だるい色気を漂わせるパク・ソンフンの居住まいは、徹夜明けだというのにダンディです。

ヨンジンの娘イェソルに跪くジェジュン。襟足が微妙にイラつきますが、次回作の『イカゲーム2』ではボブカットになっているそう。どういうこと⁉
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『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
全16話
出演:ソン・へギョ、イ・ドヒョン、オム・ジヨン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」独占配信中
極悪人たちに制裁を下す『復讐代行人3~模範タクシー~』

『復讐代行人3~模範タクシー~』(2025)
全16話
出演:イ・ジェフン、キム・ウィソン、ピョ・イェジン、チャン・ヒョクジン、ペ・ユラムほか
©SBS
提供元:PLAN Kエンタテインメント
シーズン3はLeminoにて独占配信中
あらすじ
タクシー会社「ムジゲ運輸」は、表向きは普通のタクシー会社だが、裏では法で救われない被害者に代わって復讐を代行する“模範タクシー”として暗躍していた。メンバーは、タクシー運転手のキム・ドギ(イ・ジェフン)、会社代表のチョン・ソンチョル(キム・ウィソン)、経理のアン・ゴウン(ピョ・イェジン)、整備担当のチェ・ギョング(チャン・ヒョクジン)とパク・ジノン(ペ・ユラム)。ある日、日本の公衆電話から助けを求める電話が入る。発信元である福岡の公衆電話には、ユン・イソという女子高生の学生証が残されていた。行方不明になったユン・イソを探すべく、模範タクシーが再び始動する。
ここが見どころ!

『復讐代行人3~模範タクシー~』Leminoにて独占配信中/©SBS
一見平凡な主人公の正体は、悪を懲らしめるヒーロー。悪と戦うスリル、仲間との熱い絆、必ず正義が勝つ爽快感が融合する勧善懲悪ストーリーは、いつの時代も私たちを楽しませてくれるもの。韓国ではスカッとさせてくれることから、“サイダードラマ”とも呼ばれます。
『復讐代行人~模範タクシー~』は、実際に韓国で起こった事件をベースにした韓国ドラマならではの“リアルさ”が視聴者から共感を呼び、2021年に放送されたシーズン1からSBS演技大賞で6冠を獲得するヒットを記録。さらに、2023年のシーズン2と2025年のシーズン3では大賞に輝き、同じシリーズで2度の大賞を受賞するという前代未聞の快挙を成し遂げました。
犯罪被害者である依頼人たちが抱える事情は胸が詰まるほど重くシリアスですが、緊張感を和らげてくれるコミカルなシーンも盛り込まれていて、緩急抜群な爽快感は一度見たら止まらなくなること間違いなしです!

『復讐代行人3~模範タクシー~』Leminoにて独占配信中/©SBS
シーズン制は前作を超えられるかが最大の関門ですが、さすが無敵の模範タクシー。こちらの期待と心配を華麗に超えてきてくれました。
シーズン3は日本で大規模ロケを実施。日本を舞台にしたパートでは任侠の世界観が色濃く反映されており、映画『グッドニュース』が韓国でも話題を呼ぶなど海外に活躍の場を広げている笠松将が犯罪組織の親分・松田圭太役を演じ、竹中直人が引退したヤクザ役を演じるという豪華な特別出演が実現。もちろん、ドギが乗るタクシーも我々が見慣れた日本のタクシー! 見ないという選択肢がありません!

『復讐代行人3~模範タクシー~』Leminoにて独占配信中/©SBS
最初の事件は、オンラインカジノが入り口となった極悪非道な人身売買。ドギは、元ヤクザのタクシー運転手に扮し、松田の下で働くチンピラ集団に潜入します。変装を得意とするドギですが、このエピソードでは純白の特攻服姿に変身! クスッとくるポイントであると同時に、スタイリッシュに着こなしているところがさすがイ・ジェフンです。
日本での復讐代行ということで、見どころはやはり日本語での掛け合い。なめらかな発音と外国語でも変わらない安定した演技に驚き、日本語のセリフの多さにまた驚き、しばしば英語でのシーンも挟まれ、イ・ジェフンの多才さが際立つエピソードとなっています。
義理人情を嫌い、誰のことも信用しない松田。ドギはあえて“昔の親分への忠誠心を忘れない男”を演じることで松田の心の底にある孤独を刺激し、盃を交わすことに成功します。松田は同情の余地がない極悪人なのですが、警戒しつつもドギに心を開いていく過程はブロマンスっぽさもあり、イ・ジェフンと笠松将のケミも大きな見どころ。今年1月には、イ・ジェフンが本作で大賞に輝いたSBS演技大賞に笠松将がプレゼンターとして登壇し、イ・ジェフンに向けて韓国語で語りかけるシーンがネットで大きな話題に。2人のケミ、これからも続いてほしい!

『復讐代行人3~模範タクシー~』Leminoにて独占配信中/©SBS
本作の名物と言えば、シリアスな復讐代行の中に差し込まれるコミカルな変装シーン。普段は寡黙で冷静沈着なドギですが、おとぼけキャラになったり、占い師になったり、クセ強な農夫になったりとさまざまなキャラクターを演じ、人格から化ける見事な変装でターゲットに接近します。
シーズン3でも、前述の特攻服をまとった元ヤクザをはじめ、簡単に騙せそうな“カモ感”あふれるお坊ちゃんやガールズグループのマネージャーに変身。シーズンを重ねるごとに変装シーンのコミカル度もパワーアップしているのですが、キャラは大枠が決まっているだけで、細かい設定はほとんどがイ・ジェフンのアイディアから誕生しているのだとか! 変装シーンは視聴者が一息つける緩急の“緩”のパートですが、2021年に個人事務所を立ち上げ(現在はイ・ドンフィら3人の俳優が所属)、短編映画『ブルーハピネス』で監督デビューしたイ・ジェフンの作り手の視点を併せ持つ豊かな引き出しと表現力が際立っていて、アクションシーンと同じくらいに見逃せないポイント。第10話では、K-POPファンにはおなじみの“名前入りのゼッケン”をつけて踊るイ・ジェフンが見られますよ!

『復讐代行人3~模範タクシー~』Leminoにて独占配信中/©SBS
すべてがスケールアップしたシーズン3。模範タクシーもイマドキな車種にグレードアップし、ゴウンがハッキングに使用するガシェットも近未来的に進化。痛快なストーリー、激しいアクション&ド派手なカーレース、華麗なチームプレイがもたらす高揚感は、まるでハリウッド映画を見ているかのよう。
勧善懲悪アクションとして他の追随を許さない盤石の地位を確立した『復讐代行人3~模範タクシー~』。何よりも主要キャストが交代せずに続いていることが奇跡なのですが、それだけキャストたちの思い入れも強いということ。ぜひこのまま、シーズン4もお願いします!
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『復讐代行人3~模範タクシー~』(2025)
全16話
Leminoにて独占配信中
二刀流の専門知識を武器に巨悪と戦う主人公の復讐劇『ドクター弁護士』
『ドクター弁護士』
全16話
出演: ソ・ジソブ、シン・ソンロク、イム・スヒャンほか
ディズニープラス スターで全話独占配信中
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あらすじ
国内屈指の腕を持つ一般外科医と胸部外科医の有資格者ハン・イハン(ソ・ジソブ)は、検事であり恋人のクム・ソギョン(イム・スヒャン)の弟の心臓移植手術を請け負う。手術は無事成功したが、イハンはその後、院長の依頼により、急遽、秘密裏に搬送されてきたVIP患者の心臓移植手術をすることに。臓器の出どころや親族の不在など、疑惑が尽きないなか、手術を終える。不可解な夜が明けた日、成功したはずのソギョンの弟の死に直面したイハンは、医療ミスで逮捕され、投獄されてしまう。
ここが見どころ!

手術中のハン・イハン(ソ・ジソブ)。
本作のタイトルを見て、「医者? 弁護士? どっちの話かな?」と思った方、いませんか? 答えは「どっちも」が正解です(笑)。タイトルそのまんま、ソ・ジソブ演じる天才外科医であり医療訴訟専門弁護士ハン・イハンが、二刀流(医療と司法)の専門知識を武器に、自身を陥れた巨大組織に立ち向かう姿を描いた王道作品でした!
ドラマ序盤での外科医としてのイハンは、誰もが天才と認める優れた手術の実力の持ち主。自身が務めるバンソク病院の病院長グ・ジンギから、実力不足の彼の息子のゴーストドクターとして内密に代理手術を行うことを提案され、受け入れてしまいます。ある日、イハンは婚約者であり検事クム・ソギョンの弟の心臓移植手術で、身に覚えのない“医療過誤(医療従事者が患者に死亡や後遺症といった身体的・精神的な損害を与えてしまう人為的なミス)”の責任を負わされ、医師免許を剥奪されてしまいます。
事件以降、疎遠になっていた二人が再会したのは法廷。検事であるソギョンの前に、イハンは医療訴訟弁護士となって現れたのでした。何者かに陥れられたイハンと、弟を死に追いやった真犯人を見つけ出したいソギョンは、互いの手を取り合うことに。そんな二人のもとに、バンソク病院に投資しているグローバル企業のアジア支部長ジェイデン・リー(シン・ソンロク)、アルツハイマー治療薬の研究開発機関のセンター長のイム・ユナ(イ・ジュビン)が加わって、それぞれの思惑が交差しながら、イハンたちの復讐劇は進んでいきます。
イハンはなぜ陥れられたの? ソギョンの弟の心臓はどこへ? バンソク病院の闇は暴けるのか?
などなど、一度見始めたら最後まで目が離せません!

こちら、「記憶喪失」とか「実は生き別れた兄妹だった」といった設定は登場しませんが、2022年の作品とは思えないほど、ド・ストレートな「ザ・韓国ドラマ」でして。設定も展開もわかりやすい……というか筒抜けです!
復讐劇の背景は単純明快。悪役との攻防も、随所にポイントフラグが立つので、スルスル~っとご覧いただけます。劇場型というか、激情型というか、古典的様式美のある作品でして、すべてが大げさすぎて、視聴者が「うん、わかってた」と思いながら観るような展開。そして演出も清々しいほどに直球。

豪快な法廷入場シーン(バーン!とドア開け、その後ろには光が……)、手足の動きを舐めるように映すカメラワークが印象的な、あやしい人物の登場シーン、「ちょっとタイミングが良すぎるのでは!?」というときに流れるテレビニュースやネット記事、誰が見ても「ヴィランだな……」と察してしまう丸わかり悪者オーラ、薄暗い部屋でライトに照らされながらのニヒルな微笑みなど、21世紀初頭の“韓ドラあるある”シーンが、全編を通して余すことなく散りばめられていて、それ自体が大きな見どころになっています。

近い、近いよジェイデン!(イハンとゼロ距離……)
登場人物たちの表情も、古典的な様式美という意味では裏切りません。ほぼ全員が“眉間にシワ”がデフォルト。そこに、これでもかと言わんばかりの感情を乗せた特濃牛乳のように濃い顔演技が始まり、そこに迫り来る系や衝撃系の効果音と、物語を盛り上げるOSTが続けざまに流れるなど、徹底的にクラシカル。「これぞ韓国ドラマ!」のようなクドさが、回を重ねるごとに増していき、後半にはクセになっているというか。直球の王道ドラマがお好きな方にとっては、脚本、演出、キャストなど、すべてのバランスが絶妙にかみ合った作品と言えるでしょう。
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『ドクター弁護士』
全16話
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名バディぶりにエンドレスで萌える! 本格ミステリー『ナインパズル』
『ナインパズル』
全11話
出演: キム・ダミ、ソン・ソック、キム・ソンギュン、ヒョン・ボンシクほか
ディズニープラス スターにて全話独占配信中
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あらすじ
ある日、男が殺害され、現場にはパズルのピースが残されていた。第一発見者は姪のユン・イナ(キム・ダミ)。事件を担当した刑事キム・ハンセム(ソン・ソック)は、イナを容疑者として追っていたが、真相はわからぬまま未解決事件となる。そして 10 年後、イナはその並外れた観察力で犯人の心理的動機を暴く天才プロファイラーへと成長していた。それでもなお、ハンセムが疑念を捨てられない中、イナの元にある日、郵便が届く。中に入っていたのは、10 年前の殺害現場に残されたパズルのピースと完全に一致する、”新たなピース”。それを合図に連続殺人が始まり、イナとハンセムは再び事件の謎へと引きずり込まれていく――。
ここが見どころ!
今回紹介する作品は、『D.P. -脱走兵追跡官-』や『殺人者のパラドックス』、『君は天国でも美しい』などで人気俳優に躍り出たソン・ソックと、『梨泰院クラス』、『その年、私たちは』、『The Witch/魔女』など出演作はすべて大当たりというヒットメイカー、キム・ダミが主演を務める、ミステリードラマ『ナインパズル』。
タイトルが表すように、犯行現場に残される、事件前にイナのもとに届く、といったジグソーパズルの謎とともに、連続殺人事件を暴く本格ミステリーなのですが、「これ……全員犯人なんじゃ⁉」と、思わせる巧妙なストーリーに、スタイリッシュな映像・美術・音楽。そこにソン・ソックとキム・ダミによる、息ピッタリのバディ感が強烈な存在感を放った作品です。

どれくらいの鮮烈さを残したかと言えば……2025年に最も視聴された韓国発のディズニープラス作品(全世界のディズニープラス、米国ではHuluにおける2025年5月21日以降の記録)にっ! その勢いは「グローバルOTTアワード2025」(韓国、日本、中国、ベトナム、タイ、インドなどの制作会社や放送局が出品した作品を称える国際ストリーミングフェスティバルのこと)で認められ、エンタテインメント作品としての完成度の高さや話題性といった商業的成功を評価する賞、“ベストOTTオリジナル部門”受賞に輝きました。
監督と主演が会見で「ネタバレ禁止!」と連呼していたので、すでに全話オンエア済みですが、なるべくネタバレなしで見どころをお届けします。
ではもう少し詳しく、あらすじを説明していきますね。
物語は、ある邸宅から始まった——高校生のユン・イナ(キム・ダミ)が帰宅すると、室内は真っ暗。足元に、一片のジクソーパズルが落ちていることに気づく。目の前には前・警察署長だった叔父の遺体が……。事件の第一発見者で唯一の目撃者となったイナは、なぜか帰宅してからの記憶を失ってしまうのでした。強力チームの新人刑事、キム・ハンセム(ソン・ソック)は、イナを容疑者として疑い始めます。
それから10年後、イナはプロファイラー(犯罪分析官)としてソウル警察庁に赴任。鋭い分析と洞察力によって犯人を自白に追い込む彼女のプロファイリング能力は、高く評価されていました。一方のハンセムは、イナを叔父殺しの容疑者として追い続け、結果を残せずにいたのでした。
ある日、イナのもとに新たな一片のパズルが。10年前、足元に落ちていたパズルと同じ作者の作品であると確信したイナは、駐車場に停められた車の中に女性の変死体があるのを発見します。再び第一発見者となったイナ。10年前の殺人との関係はいかに……というのが、9つのピースが謎を解き明かす、物語のはじまりです。

謎解きやストーリー、そしてソン・ソックのメロ男ぶりも本作の推しポイントではあるのですが、じつはキム・ダミのファッションも見どころのひとつ。
彼女が演じるイナは、両親を早くに亡くし、一緒に暮らしていた叔父も殺されてしまったため、若くして莫大な財産を相続。というわけで、職場である警察庁に、ボッテガ・ヴェネタのショルダーバッグを片手に、真っ赤な車(ランボルギーニ ウルス!)で出勤するツワモノ。さらに『名探偵コナン』のような謎解き探偵を髣髴(ほうふつ)とさせるネクタイを締めるなど、メンズライクな着こなしがとてもスタイリッシュ。

ネクタイを使ってマニッシュモードにしたり。赤の小物を使ってキュートさをプラスしたり。デザイン性の高いコートや羽織物など、思わずマネしたくなる仕事着の着こなしテクが満載♡ 推理しながらオシャレ度が上がる、ひとつぶで2度おいしいミステリーとは、まさに本作のこと!
ちなみに、ソン・ソック演じるハンセムのファッションは何というか……ニット帽がトレードマーク。敢えて野暮ったさをアピールしていますね。ファッションの感度は正反対ですが、イナとハンセム、バディ2人の相性は最高!
程よく保った距離感が、ふたりの関係性を高めていまして、テンポのいい会話劇にほっこり。年齢差がひと回りもある年下のイナに引っ張られ、翻弄されるハンセムがいい感じで笑えるのです。イナはハンセムに重い荷物を持たせたり、いつもかぶっている彼ご自慢のニット帽を「フタ」と揶揄ったり。しまいには「カレー男」だの「老害」だの、呼びたい放題(笑)。「好奇心旺盛な飼い主の女のコと、彼女に翻弄される大型犬の日常」と言いますか、その様子がほほえましくて。

登場人物のほとんどに犯人疑惑があるんですけど、イナはハンセムを疑っていません(最初は疑っただろうけど、早い段階で疑惑から外れたと思われます)。ハンセムはずっとイナを疑っているんですけど、イナに振り回されながらも次第に信頼を築き、ふたりはバディを組むことに。
一方、ハンセムは、ひとことで言うと、ミステリージャンルを愛するオタク(言われてみれば、服装もそれっぽい)。なので、イナがハンセムの好きなジャンル作品に興味を持ってくれたとわかると、飼い主にほめられた大きなワンコのように、よろこびがダダ漏れます(笑)。
好きなものをほめられると途端に感情を隠せなくなるあたりが“オタク”という生きものの習性をピタリと表現しているというか、暴力的なまでに愛らしいソン・ソックの魅力を最大限に引き出しているな、と。
個人的にはメインの真相解明より、劇中、街で起こる「ゆる~い事件(ふんわりとしたお困りごと)」に挑み、イナの鋭いプロファイリングとオッサン(というかオタク)いじりで遊ばれているハンセムが、あたふたしながら七転八倒する姿をエンドレスで観ていたいな、と思いました。

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『ナインパズル』
全11話
ディズニープラス スターにて全話独占配信中
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「一気見して徹夜」という“代価”を支払う価値アリ『告白の代価』
『告白の代価』
全12話
出演: チョン・ドヨン , キム・ゴウン , パク・ヘス , チン・ソンギュほか
Netflixシリーズ「告白の代価」独占配信中
あらすじ
夫殺害の容疑をかけられ、収監されてしまったユンス(チョン・ドヨン)。刑務所内で出会ったウン(キム・ゴウン)にある“取引”を持ちかけられる。それは、ユンスにかけられた容疑を自分が代わりに肩代わりする、というもの。ただし、その代償は誰かの命を差し出すことだった……。

左は、ユンス演じるチョン・ドヨン。右はウン演じるキム・ゴウン
今回ピックアップするのは、ベテラン実力派俳優のチョン・ドヨンと若手トップ演技派のキム・ゴウンが共演するミステリーサスペンス『告白の代価』。こちらは、内定していた主演が降板してからの新キャストとして注目を集めていたのですが、映画『メモリーズ 追憶の剣』(2015年)以来、約10年ぶりの共演となる、カンヌ女優と憑依型演技の若き天才を召喚。美しさと狂気と執念が魂レベルでぶつかりあう、怪物級の作品に仕上がっていました……。

法廷でも一貫して無表情を貫くウン
監督は『愛の不時着』、『イ・ドゥナ!』、『グッドワイフ』を手掛けたイ・ジョンヒョ。制作発表会では「どうすれば緊張感を持続させられるかを徹底的に考えた。誰が真犯人なのか、登場人物の裏に何があるのかを観客が、つねに気にするような構造を意識した」と、自身初のスリラー作品への意気込みを見せていました。
実際、殺人の嫌疑で収監された2人の主人公が、拘置所内である取引をすることで、事件が二転三転し、複雑化していきます。かなり長い間、主人公がシロかクロかがはっきりしない、重要人物が終盤まで初登場で登場してくる、終盤まで真犯人は不明……と、終盤まで真相が見えず、ヤキモキさせる巧みな脚本と、視聴者の心をわしづかみにする2大女優の演技力に(助演たちの演技も負けず劣らずの、とんでもなさ!)、まぶたをこすりながらも、止まらない、やめられない。人によっては物足りなさを感じる人もいるかもしれないけれど、そのへんのミステリースリラーに終わらない、想像の斜め上のオチが待っています。
「一気見して徹夜」という“代価”を支払う価値のある作品ですよ~。
次はその理由を説明していきますね。

ユンスの容疑者と決めつけている検事ドンフンによる取り調べ。人は見たいものだけを見ようとし、読みたい物語どおりにしか出来事を読み取らない」ということを体現している
ストーリーの解像度をあげるために、もう少しあらすじを説明します。
美術教師のユンス(チョン・ドヨン)は、版画家の夫ギテ(イ・ハユル)と愛娘ソプと幸せな結婚生活を送っていました。ある日、ギテがアトリエで何者かに殺害されます。夫を亡くして衝撃を受けているはずのユンス。しかし、彼女は事件後もヒッピーのような派手な服を身に付け、友人や生徒たちの前では気丈にふるまい、笑顔を見せていました。そんなユンスに対して強い疑念を持った検事のドンフン(パク・ヘス)の強硬な追求により、ユンスは犯人と断定され、拘置所に送られてしまうのです。
一方、勤務先の歯科医夫婦を殺めた罪で現行犯逮捕されたウン(キム・ゴウン)は、何事にも動じず、淡々と取り調べを受け、そして拘置所へ。拘置所内の懲罰房で隣室同士になったユンスとウン。そこで、ウンはユンスにある取引を持ち掛けます。
「私が夫を殺したと自白してあげる。その代わり、私が殺せなかった人間を殺して」

取り調べを受けるウン
後日、約束通りウンは、ギテを殺害したのも自分であると自白。この証言によって、ユンスはGPS足輪での監視付きで自宅に戻ることが許されたのでした。
そんな中、歯科医夫婦の一人息子が何者かに殺害される事件が起きます。ユンスはウンとの約束を果たすことができたのか? 果たして、3つの殺害事件の真相は……?
序盤のストーリーを聞いただけで胸がザワザワしますよね~。夫殺しの濡れ衣を着せられて絶望するユンスに、ウンが持ちかけたのは……自らの無実を証明するためには殺人者にならなければならないという、とんでもない悪魔の提案。断っても承諾しても殺人者になることは避けられない“究極の選択”を前に、人々はどう動くのか。それが本作を貫くサスペンスの屋台骨です。
「ユンスは本当に夫を殺してないの?」「本当の犯人はウン?」「提案はユンスを陥れるためのワナ?」など、嘘と真実と疑惑が無軌道に現れる展開に震えつつ、手に汗握っちゃってください!

ユンスとウンが入れられていた懲罰房までわざわざ捜査をしにやってくる検事ドンフン
本作が印象深い理由は、犯人探しやどんでん返しを見せるだけの物語などではなく、“極限状態での共犯関係”を丁寧に描いているから。ユンスとウンの関係は「女同士の友情」なんて言葉では片付けられないほど複雑に絡み合っています。利用し、疑い、それでもお互いしか頼る相手がいないという、ある種の歪な信頼で結ばれた唯一無二の関係。
ふと目線があっただけで、よくわからない緊張が走ります!
また、ストーリーでは司法制度の不条理や、極限状態での女性の対立、そしてシスターフッドに切り込んだ社会派ドラマという側面も。
歯科医夫婦殺害理由を、「嫌がらせを受けたから」と語るウンを、大衆は“魔女”と呼びました。つまり、自分たちとは完全に違う存在・魔女だと決めつけ、「人ではないのだから痛めつけてもいい」と叩くんです。スケープゴートかのように。
同様にユンスも社会の偏見の餌食に。彼女は美術教師ゆえに、色鮮やかな衣装を身に付けることが多いのですが、夫が殺されても弱々しくならず、派手なファッションを貫いている。そんな彼女に世間は疑いの眼差しを向け、騒ぎ立てます。良き妻や良き母を求める社会の偏見はユンスを追い詰めます。
さらに、正義のため、客観的に捜査をする立場であるはずの検事・ドンフンでさえ、偏見に満ちていました。「夫を殺されて笑う女などいない」「彼女は怪しい」。直観だけで証拠を組み立て、ユンスを鑑別所に追い込みました。

まちがった正義や、思い込みや偏見が、誰かの人生を破壊する恐ろしさ。
自分の言動に責任を取る者、自分の過ちを認める者があまりにも少ない現実。
それって、あまりにも理不尽ですよね? 主演たちの置かれた状況を通じて、「みんな、自分たちの視野が狭いってこと自覚してる?」と社会を痛烈に皮肉っているあたり、耳が痛くなりつつも痛快でした。
もうすぐゴールデンウイーク。奇跡の演技デスマッチ、復讐劇・サスペンス・スリラーでもありながら、社会派ドラマの重厚さもあわせ持った本作で贅沢に夜更かしするのはいかがしょうか。
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『告白の代価』
全12話
Netflixシリーズ「告白の代価」独占配信中
イケオジたちの生き残りゲーム 『メイド・イン・コリア』
『メイド・イン・コリア』
全6話
出演: ヒョンビン、チョン・ウソン、ウ・ドファン、チョ・ヨジョン、ソ・ウンス、ウォン・ジアンほか
ディズニープラスのスターにて全話独占配信中
(c) 2026 Disney and its related entities
あらすじ
舞台は1970 年代の韓国と日本。裏社会を牛耳る男ペク・ギテ(ヒョンビン)は富と権力に溺れ、闇の取引を巧みに操るエリート諜報員として暗躍していた。そんなギテの前に立ちはだかるのは、不正を嗅ぎつけると犯人を執念深く追いつめる、正義感に燃える検事チャン・ゴニョン(チョン・ウソン)。相反する二人の追跡劇の結末とはーー。
ここが見どころ!

ストーブを挟んで対面するゴニョン(チョン・ウソン)とギテ(ヒョンビン)
韓国の2大スター、ヒョンビンとチョン・ウソンが初共演した本作。みなさんはもうご覧になりましたか?
爆発的ヒット作『愛の不時着』で演じたリ・ジョンヒョクをはじめ、正義感あふれるキャラクターの印象が強いヒョンビンですが、今回そのイメージとはガラッと変わって、富と権力を渇望する闇の諜報員、ペク・ギテを演じています。ヒョンビン史上最もダーティーな役柄、そして、正義感あふれるクセつよ検事チャン・ゴニョン(チョン・ウソン、『ソウルの春』『愛していると言ってくれ』)との、体を張った攻防が、ヤケドしそうなほどに熱い!
のめり込むようにイッキ見してしまったんですが、見終わった感想が、「え? 全6話しかなかったっけ?」と驚くほど時間が溶ける濃い作品でした。どのシーンをとっても、緊張感でヒリヒリするような本格ノワール。まるで読めない展開に、出演者ひとりひとりがとんでもない熱量を放っていて、画面越しの視聴者にまで熱さが伝わってくる画面構成。映画クオリティの素晴らしいドラマだったと思います。

チョン・ウソン、クラシカルなメガネが似合います
いろんなことが、現代よりも遥かにゆるく、そして胡散くさかった1970年代の韓国が舞台。主人公ギテが所属するのは「韓国中央情報部(KCIA)」。かつては、韓国大統領直属の機関として絶大な権力を振るっていた情報機関で、表向きは国家安全保障や対北朝鮮の情報収集が目的でしたが、実際には政権維持のために国民の監視や政治工作を行う恐ろしい機関でした。本作では、権力と欲にまみれた人々が「国家のため」という美しい免罪符を振りかざしながら謀略を使って誰かを陥れる組織として描かれています。
それを踏まえて、あらすじをもう少し詳しく紹介しますね。
裏社会を操るエリート諜報員と、正義を追求する検事の攻防を描く本作の始まりは、1970年代の日本から。“ビジネスマン”を名乗る謎の男(ヒョンビン)が、飛行機で羽田から福岡へ向かいます。男の任務は、あるブツが入ったアタッシュケースを取引相手に届けること。ところが、乗り込んだ飛行機がテロリストにハイジャックされ、大混乱に巻き込まれてしまい……。
このビジネスマンは、麻薬の一大シンジケートを作って巨万の富を得ようとするKCIAの課長ギテでした。彼は「権力さえあれば何でもできる」と信じて、「力」を異常なまでに渇望する人間。日本のヤクザと組み、日本での麻薬の販路開拓をもくろみます。そこで、日本のヤクザの大親分イケダ(リリー・フランキー)の養子にあたる女性ユウジ(ウォン・ジアン)に交渉を持ちかけるのですが……。

美形(ウォン・ジアン)×美形(ヒョンビン)は魅力∞
国家というシステムを利用して富と権力をつかむためには、目の上のたんこぶ的な存在の検事相手に、ギリギリの駆け引きを重ねるギテ。彼と対峙するのが、肉体派・現場派の検事ゴニョンでした。青年時代のトラウマから麻薬犯罪を徹底的に憎んでいるゴニョンゆえに「KCIAには絶対に関わるな」という上からの命令をガン無視。悪の根絶をモットーに、とんでもない熱量で動き回ります。
この二人の対立を中心に、「国家のため」という美しい建前の水面下でうごめく陰謀・欲望・寝返り・犠牲をあぶり出し、誰がどう裏切るのか、本当の味方は誰なのか、二人はどう決着をつけるのか、何もかもが一切わからないまま、物語は突き進みます。まるで行先不明の暴走トラックに問答無用で閉じ込められ、何のアナウンスもないまま運ばれるかのようにスリリング!
ようやく暴走トラックが止まった……とほっとした瞬間、さらなるどんでん返しが視聴者を、“困惑”と“期待”の“シーズン2”入口へと連れていくことでしょう。
なるべくネタバレなしであらすじを書いたため、「ここ真っ直ぐブワァ~って行ったら、デーンと公園が出てくる。そこを左に曲がって道をズズ~って行ったら、シュッとしたん見えてくるわ~」という、関西の方っぽい道案内のような説明になって申し訳ありません。 気になる結末は本編で確かめてください!

13キロ増量しても、現実離れした美しさが!
本来、スラッとした細マッチョなヒョンビン。しかし、本作ではガッチガチムックムクの顔・からだに作り変え、そこに佇んでいるだけで周囲を威圧します。ただアップで映っているだけにもかかわらず、「次の瞬間、誰かをやってそう」な殺気をデフォルト装備したヒョンビンは、人の命などつゆほどにも気にかけない冷酷で自己中心な男を、13キロもバルクアップした体で表現。「触る者みな傷つける」どころか「完膚なきまでに叩きつぶす」という物騒極まりない氷のハンマーのような雰囲気を、無表情で纏うヒョンビンがホラー。
実際には、彼が誰かに手を下すのは稀なんですけども(大体は手下にやらせます)、「次は、いつやるんだろう」という潜在的恐怖は、静かに、しかし確かに視聴者の中で蓄積され、回を追うごとに脳内ヒョンビンのバケモノ濃度が増幅されます。「ヒョンビンなの? バケモノなの?」という究極の二択が目の前にぶら下がり続ける緊張感は、体験する価値アリ!
いや~体の大きなイケメンの無表情って、本当に怖いんですね。

怖いけど、美しい。
対するイケオジ代表チョン・ウソンといえば……笑い方が唐突すぎる! 彼が演じるゴニョンは悪にまみれたギテを捕まえるために執念で追う正義のキャラクター。両親を亡くした子供の将来を案じて胸を痛めるという、真っ当な人なのに、何かの拍子でスイッチが入った途端、笑い袋のようにけたたましい声で笑うので、ギテとは違う意味で怖いです。監督によると、これはトラウマを抱えたゴニョンが心理的に身を守るための演出なんだとか。だから貼り付けたような不自然な笑顔なのね、と納得すると同時に「次はいつ、笑い出すんだろう」と、地雷のようなゴニョンの笑顔におっかなびっくり……というのも見どころのひとつと言えるでしょう。
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『メイド・イン・コリア』
全6話
ディズニープラスのスターにて全話独占配信中
予想外の展開に翻弄される『サラ・キムという女』

『サラ・キムという女』(2026)
全8話
出演:シン・ヘソン、イ・ジュニョク
Netflixシリーズ「サラ・キムという女」独占配信中
あらすじ
高級ブランドが立ち並ぶソウルの一等地・清潭洞(チョンダムドン)の下水溝から、顔がつぶされた身元不明の女性の遺体が発見される。遺体の足首にあるタトゥーと所持品と思われる高級バッグからから、身元は高級ブランド「プドゥア」のアジア支店長サラ・キム(シン・ヘソン)だと特定されたが、刑事のパク・ムギョン(イ・ジュニョク)は、身元確認に訪れたサラ・キムの友人だというコスメティックブランドの女社長の証言に違和感を抱く。その不可解な点を追っていくうちに、人々によってサラ・キムの人物像が全く異なることが明らかになり、さらには、サラ・キムという人物は存在しないことが判明する。
ここが見どころ!

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本作は、「殺人事件の真相」と遺体として発見された「サラ・キムの正体」という2つの謎が重なり合うヒューマン系ミステリー。ドラマの中心となるサラ・キムを演じるのは、『サムダルリへようこそ』『生まれ変わってもよろしく』でおなじみのシン・ヘソン。本作では、名前と人生を塗り替えてのし上がった女性を演じており、自由自在に印象を変化させる怪演にハマる視聴者が続出。「それで、サラ・キムは一体何者なの!?」と、まるで作中に登場する“サラ・キムに騙された人々”のように、その不思議で危険な魅力に引きつけられること間違いなしです。
シン・ヘソンは、これまでにも『生まれ変わってもよろしく』の転生を重ねて19回目の人生を生きるヒロイン、『哲仁王后〜俺がクイーン!?』の現代のイケメンシェフの魂が宿ってしまった王妃、『30だけど17です』の17歳の心のまま30歳で昏睡状態から目覚めた女性など、繊細な演じ分けが求められるキャラクターをこなしてきた実力派。一方で、親しみやすいルックスが特徴でもあり、視聴前は「華やかで刺激的な本作の世界観と合うだろうか?」なんて思っちゃったのですが、その親しみやすさがサラ・キムの過去で活きてきます。

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富裕層の中でも上位0.1%しか買えないというヨーロッパの老舗高級バッグブランド「プドゥア」を韓国に上陸させ、わずか1年余りで一流百貨店・サムウォル百貨店に入店させたアジア支店長サラ・キム。彼女自身もブランド品のように優美でラグジュアリーですが、「プドゥア」は彼女が立ち上げ、コピー商品を作る地下の小さな工場で製造されたものでした。すべて嘘で塗り固められた虚像だったのです。
刑事のムギョンは、サラ・キムを知る人々の証言からサムウォル百貨店の販売員だった「モク・ガヒ」という女にたどり着きます。ブランド品に憧れを持っていたガヒは、不運なトラブルから多額の借金を抱え、ブランド品の転売詐欺で大金を手に入れた後、投身自殺していました。死んだと思われたガヒですが、大きな力を持つ貸金業者の男と臓器移植のために偽装結婚した「キム・ウンジェ」として生き続けていた可能性が浮上し、ウンジェ時代を知る参考人が「久しぶりに会ったらサラ・キムという名前に変わっていた」と証言します。
発見された遺体に臓器移植の手術跡がなかったことから、ムギョンはサラ・キムが今も生きていると確信します。ならば、誰が殺されたのか? ヴェールに包まれたサラ・キムの実像に翻弄され続けます。映画『正体』やNetflixシリーズ『セレブリティ』がお好きな方にはドハマりするはず!

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本作で印象的だったのは、サラ・キムの敵となるムギョンのパーソナルな部分がそぎ落とされていること。ムギョンがどんな背景を持つのか、どんな思いで事件を追っているのか、プライベートではどんな顔を見せるのか、視聴者が共感する糸口がないのです。もし、ムギョンが人情派刑事だったら、ムギョンに肩入れして作品を見る視点がブレてしまっていたかも。視聴者の感情を善悪に向けさせないムギョンの無機質さを、イ・ジュニョクが抑えた演技で表現しています。
イ・ジュニョクといえば、ラブロマンスドラマ『わたしの完璧な秘書』のイケメン秘書役が記憶に新しいですが、もともと『神と共に』『犯罪都市 NO WAY OUT』といった悪役に定評がある俳優。サラ・キムの逮捕に執着し、翻弄されつつも冷静に追い詰めていくムギョンの静かな熱はどこか危うさも感じさせ、物語に緊張感を与えています。

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取り調べで堂々と「被害者がいないから詐欺ではない」と言い放つサラ・キム。高級品で全身を飾っていたセレブたちにとって、「プドゥア」が偽物であることを見抜けなかったことが世間に知れ渡るほど屈辱的なことはなく、超富裕層たちは保身のために被害を訴えないと確信しているのです。
サラ・キムがアイデンティティを捨ててまで手に入れたかった本物の世界。そこに辿り着いた時に見えたのは、本物であるかよりも、“選ばれし者”になることに価値をつけるセレブたちの姿でした。彼女が「プドゥア」とサラ・キムを本物のように見せることができたのも、その心理を熟知し、巧みに操っていたから。職業や持ち物、交友関係まで、自分を着飾るアクセサリーのようになってしまった現代社会への皮肉が込められた脚本に、最後はじっくりと考えさせられました。そして、すべてと引き換えに「プドゥア」を守り抜こうとする彼女は、果たして詐欺師なのだろうか、とも。
平凡なモク・ガヒからハイブランド界で輝くサラ・キムまで、同一人物なのに全く異なるキャラクターを百面相で演じるシン・ヘソンの演技がとにかく素晴らしい。イッキ見しやすい全8話というボリュームもよろしく、最後まで予想を裏切る展開に魅せられる秀作です。
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『サラ・キムという女』(2026)
全8話
Netflixシリーズ「サラ・キムという女」独占配信中
見始めたら全集中! ノンストップ・アクション『殺し屋たちの店』

『殺し屋たちの店』
全8話
出演:イ・ドンウク、キム・ヘジュン、ソ・ヒョヌ、チョ・ハンソン、パク・チビン、クム・ヘナほか
ディズニープラスのスターで全話独占配信中
© 2025 Disney and its related entities
あらすじ
唯一の保護者だった叔父の突然の死後、主人公チョン・ジアン(キム・ヘジュン)は叔父チョン・ジンマン(イ・ドンウク)が残した怪しいショッピングモールの存在を知ることになる。叔父は何者だったのか。このショッピングモールの正体は何なのか。ジアンが立ち直る間もなく、ショッピングモールの倉庫を狙う謎の人々による襲撃が始まる。たった一人で残されたジアンは、果たして彼らを相手に生き残ることができるのか!?
ここが見どころ!
タイトルからもお分かりかと思いますが、本作はクライムスリラー。アクションは緻密かつスピーディな戦いでテンポが抜群。一方、叔父ジンマンと姪ジアンの日常生活は、奇妙というか、独特のリズムで魅せられていくのです。本作の何がすごいって、1話冒頭からいきなりの銃撃戦です。屈強な男たちから文字通りの集中砲撃をあびる若きヒロインが心配すぎて、もうやめられない、止まらない。結局、全8話をイッキ見しちゃいました……。
本作をひとことで説明すると“めっちゃ迷惑な遺産の話”。ラノベ風に言うなら“元殺し屋だった叔父の家業をあたしが相続したらとんでもないことになってしまった件~かくいうあたしも史上最強の叔父に育てられたから無双だけどね~”です。
危険かつ重すぎる“負の遺産”を託された若きヒロインの境遇について、めっちゃ考えてみたんですけど、「普通の人なら一発で人生詰むよね……」という結論しか出てこず。相続放棄もさせてもらえない遺産は考えものだなと思いました。

亡くなった叔父の家の玄関前で途方に暮れるジアンのもとに、幼なじみのジョンミンが訪れる。
何の説明もなく、田舎の一軒家が、凄腕スナイパー、イ・ソンジョ(ソ・ヒョヌ。代表作『エージェントなお仕事』)率いる殺し屋集団に(文字通り)、集中砲撃をあびているところから物語ははじまります。緊迫した攻防と並行しながら、「普通の女のコのジアンがなんで命を狙われてるの?」とか「戦闘の知識がある理由は?」という視聴者の疑問を徐々に紐解いていくわけですが、すべての発端はジアンの叔父、ジンマンにありました……。
ジンマンとジアンの出会いは彼女がまだ小学生の頃。8年間、音信不通だったジンマンは、ある日、フラッと実家に戻ります。連絡がなかったあいだ、彼が何をしていたのかは誰も知らず、周囲では「人殺しらしい」「ヤクザだ」という悪い噂が飛び交います。それを裏付けるように、ジアンの一家は何者かに皆殺しにされてしまいます。生き延びることができたのはジアンだけ。以降、謎の叔父さん=ジンマンと生きていくようになります。

出会った頃のジアンとジンマン。
時はさかのぼって現在。
ジアンへの襲撃の直前、ジンマンが殺されちゃうんですよ!(まだ1話序盤なのに……) 唯一の肉親を亡くし、打ちひしがれながら向かった叔父の家で、ジアンの幼なじみであるぺ・ジョンミン(パク・チビン。代表作『最愛の敵~王たる宿命~』)と見知らぬ美女ソ・ミンへ(クム・ヘナ。人気ガールズグループTWICEメンバー、ジョンヨンの実姉)がいて、3人もろとも襲撃に巻き込まれていきます。ところが、叔父にはジアンにも知らない、秘密があったのです。ジンマンはネットで殺し屋相手に武器を売る武器商人だったこと。この田舎の一軒家は、この家のある場所に膨大な武器が隠されていることを。
店にアクセスすると、表向きは農具を売るオンラインショップサイトなのですが、実態は「マーダーヘルプ」という違法サイトで……。大量の武器が売られている事実に恐怖したその瞬間、何者かがジアンを襲撃!
殺し屋たちそれぞれのパーソナリティ、ドラマの面白さはもちろんのこと、アクションがガチですごいんです。専門家の汗と涙と血の結晶であるアドバイスをふんだんに盛り込んだリアルな銃撃戦や迫力満点の肉弾戦が、次々に勃発! 「ヤるか、ヤられるか」のヒリヒリ感が全身を覆う展開に、ホラー・スリラー・アクション系が苦手な自分でも、思わず、「おおぅ!」と歓声を上げてしまうほど。「こういうアクションは好きだ!」と、声を大にして言いたいくらいです。

ジアンの中に眠る“叔父の教え”が目覚める!
本作の一番のキモは、アクションじゃないんですよね。
では何か。それは、叔父ジンマンが“来たるべき日”を想定して諸々計画してきたことを、姪のジアンが命を賭して掴み取り、ピンチをチャンスに変え、正面突破していくところなんです!
何も知らない無力な子供だったジアンが、多くの戦いを通して屈強なファイターになっていくんですが、それは主人公チートではなく、危機管理能力の鬼ジンマンによって授けられた“教え”のたまものでした。ジンマンとジアン二人の共同生活を描いた回想シーンでは、ジンマンはジアンを決して子ども扱いせず、甘やかさず。辛抱強く、姪にとって必要な知恵を授け続けました。それによってジアンは、自らを守る知恵と力を自力で掴み取っていきます。

一人暮らしをするジアンにとくと言い聞かせるジンマン。
大学入学の際には「よく聞け、チョン・ジアン、学籍番号絶対に覚えておけ」と教え込み(そんなアドバイスをする親っていますかね?)、一人暮らしする時には、「地震が来たら机の下に入れ」のノリで「よく聞け、チョン・ジアン、銃撃されたら、鋼鉄製のロッカーに隠れろ」とか(笑)、謎アドバイスが唐突に出てくるのですが、この突拍子のないアドバイスは、のちのジアンを窮地から救うのです。
また、「なぜ今この人が?」「この謎シーンの意味は?」と、違和感を覚える描写も人物配置も絶妙で、物語を見続けるうちに、まるでルービックキューブの面が、カチッ、カチッとそろっていくように解き明かされて爽快な気持ちになると同時に、叔父の姪への愛、姪の叔父への信頼が伝わってきて、これがまたいいのです。
5話まではジアンの戦いと成長と叔父との関係、ラスト3話からはジンマンの秘密と因縁が明かされていきます。さらに、ラスボスだと思っていた相手が、実はそうではなく、背後には、もっと凶悪な人物が控えていたという絶望展開に。どん底に突き落とされ、一瞬魂が抜けるんですが、「どん底か……なら、あとは這い上がるしかないよね!」という、妙な希望が湧いてきて、「はい、これにてシリーズ1終了!」となりますので、皆さん、安心して絶望してください♡

この人物は……。
視聴者の中には、「いい意味で不完全燃焼」「続きが気になりすぎる!」という声が多数上がっていたのですが、そんな“殺し屋ロス(言いかた!)”でお嘆きの皆さんに朗報です。
シーズン2、決定しました~!
叔父&姪のイ・ドンウク&キム・ヘジュンはもちろん、存在するだけで場を圧倒した最凶で最強なベイル役のチョ・ハンソンも。さらに、ジンマンの傭兵仲間であり、ジアンを気にかけるムエタイ師匠パシン役のキム・ミンも続投ッ。
そして、シーズン2には、アメリカで制作され、世界的大ヒットとなった『パチンコ』やTBSドラマ『Eye Love You』などで大活躍中の在日コリアン俳優ヒョンリと、映画『ドライブ・マイ・カー』(第94回アカデミー賞ノミネート作品)に出演し、高い評価を受けた岡田将生が日本から本作に合流するんですって! 彼らが何の武器を操り、どんな泥臭いアクションするのか、今から興味津々です。日本を代表する2名の俳優が八面六臂に活躍するであろう、シーズン2に期待しかありません!
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『殺し屋たちの店』
全8話
ディズニープラスのスターで全話独占配信中
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キム・ユジョンの圧倒的演技力と美に飲み込まれるロマンス・スリラー『親愛なるX』
『親愛なるX』
全12話
出演: キム・ユジョン、キム・ヨンデ、キム・ドフン、イ・ヨルウムほか
ディズニープラス スターにて見放題で全話独占配信中
(c)2026 Tving & Studio Dragon All Rights Reserved
あらすじ
美しい顔の裏に残酷な本性を隠す女、ペク・アジン(キム・ユジョン)。他⼈の心理を見抜き操る能力は、彼女が生き抜くために選んだ武器だった。不遇な過程で育った幼少期の過去から抜け出すため仮面を被った彼女は、“頂点”に立つという執念に燃え、手段を選ばずに突き進む。彼女にとって他人とは、いつでも取り替え、消せる“X”でしかない。数多くの犠牲を踏み台にして、ついに頂点に立ったと思った瞬間、自らの救いになると信じた誰かの手を取ったことで、予期せぬ亀裂が生じる。愛だと信じた感情は、果たして救いか、破滅か。そしてその背後には、彼女に踏みにじられた者たちによる反撃が待ち受けていた。
ここが見どころ!
今回紹介するのは、『マイ・デーモン』のキム・ユジョンと、『ペントハウス』シリーズのキム・ヨンデが共演するロマンス・スリラー。これだけでも顔面偏差値がとんでもないのに、『ムービング』のキム・ドフンと、『組み立て式家族~僕らの恋の在処』のファン・イニョプのイケメンたちが合流。視聴前は、まぶしすぎて画面を見つめ続けていられるか不安だったのですが、見始めたら、あまりの展開に「Don’t stop! Can’t stop!」と、イッキに完走してしまったのでした。
『マイ~』では悪魔に心をかき乱されるCEOをユーモラスに演じたユジョンが、今作では生き抜くために“仮面”をかぶったソシオパスのペク・アジンを怪演。しょっぱなから冷たいほほ笑み(笑っているのに寒気が……)と残酷な仕打ちのコンボを決めまくり、観る者すべてを恐怖に陥れるのです。
アジンが生き抜くために身に付けた武器。それは「他人の心を見透かして操る能力」でした。幼少期の残酷な経験から、仮面をかぶることを学んだ彼女は「いつでも交換し、排除できるXたち」を踏み台にして頂点を目指すのですが……。その先にはアジンに踏みにじられた「Xたちによる反撃」が待ち受けていたのです。
第1~4話では、アジンがスター女優へとのし上がるまでを描いているんですが、とにかく残忍(震)。そして、恐ろしく賢いんですね。派手というよりは華やかで、無邪気というよりは無垢な笑顔で相手の心に入り込む。氷よりも冷たい眼差しでターゲットであるXを破滅へと導く。そうして、この場の誰もが彼女の言葉を信じるように仕向け、緻密かつ大胆にXを追い詰めていくんです。

1話で描かれた学生時代のいじめエピソード。アジンは同級生ソンヒの壮絶ないじめを淡々と受け止めます。その後、いじめの代償として、信用も友達も何もかもを失ったソンヒを抱きしめながらアジンはこう言います。「ターゲットになってくれて楽しかった」と。天真爛漫な笑顔で、震えるソンヒの頭をやさしくなでる姿にゾワッ。何が怖いかというと、年齢を重ねるのに比例して、彼女のソシオパス度も右肩上がりなんですね。
3話の終わりになると、狂気もパワーアップ。クズな父親・ソンギュの救助を泣きじゃくりながら電話で要請したかと思えば、雨の中に立ち尽くし、顔面血まみれ、涙まみれなのに笑いが止まらないという、「これぞ狂気!」としか思えない渾身の演技でお茶の間を震え上がらせました。

仮面を自在に操り、父さえもXとして自分の人生の養分にしたアジンは、もう誰にも止められません。自分の足かせになるXたちをちぎっては投げ、踏みつけては躊躇なく排除する展開に大興奮! だって、親身になってくれた人がどうなろうと、一切動じない。弱みを握ってでも、相手の上に立つことを忘れない。冷血すぎますっ!
残酷な天使スマイルからの、メドューサも真っ青のすごみ(相手を石にしそう……)からの、悪魔的魔性のほほ笑みまで、顔の演技に抜けなし。目、眉、唇、口角が1ミリ動くだけで、「焦っている」「悲しんでいる」「(相手を)切り捨てた」「新たなターゲットを見つけたな」 と分かってしまうほど。
キム・ユジョン、とんでもない俳優ですよ……。
また、高校生からスター俳優役までを演じたキム・ユジョンの美を堪能するのも、本作の見どころのひとつ。なんたって、虐待されてからの血まみれ普段着から清楚な制服、さらにはきらびやかなドレス姿まで、圧倒的に美しく、飽くなき渇望さえもアクセサリー替わりにして着こなしてますから。キム・ユジョンに忠誠!

ユジョンの怪演だけが本作の見どころではありません。悪女アジンを愛するジュンソ、そしてアジンを見守るキム・ジェオ(キム・ドフン)の関係性も魅力的な沼。
親同士の再婚で、アジンとジュンソは、一時、同じ屋根の下で暮らしていました。あることから、ジュンソはアジンを守るためならすべてを失う覚悟を持つように。しかしアジンは、俳優としての頂点に立つため、献身的な愛を捧げるジュンソにすら背を向けるのです。
一方、ジェオは、生きる意味を与えてくれたアジンの強いまなざしから目をそむけることなく協力し続けるのですが……。
ジュンソとジェオによる、アジンへ無償の愛は、天ほど地ほど。(泣)。見返りが一切ないのに尽くす。尽くして尽くしてひたすら尽くしまくっているのに悪事の片棒を担がされても許す(号泣)。誰にも満たすことができない渇望にのみ込まれ、感謝や恩とといった感情が欠けている哀れなアジンを理解し、思い、労わり、優しく守ろうとする姿に深く感動しました。
なお、この3人の高校時代には(第1話)、保健室のベッドでジュンソがアジンに覆いかぶさったり、校舎裏でアジンがドフンの胸に飛び込んだりと、スキトキメキトキッスな恋の呪文をかけてもらえる胸キュン要素多めです。といっても、すぐに血まみれになってしまいますが。

また、中盤から登場する、ファン・イニョプ演じる、トップスター、ホ・インガンもまた、とびきり悲しいXでした……。アジンとインガンの“破滅のはじまりキス”は一枚の美しい絵画のようで、それがまた涙を誘います。インガンに対し、悪女ぶりに拍車をかけるアジンは非常に見ごたえがあります。その人でなしっぷりに、インガン人気が爆上がり。しかし、本作は彼女をステレオタイプの悪女、ソシオパスとしては描いてはいません。彼女に一体何があったのか。その秘密は本編でお確かめください。ええ、救いがないです。
ここまでずっと、本作の何がすごいのかを語ってきましたが、一番とんでもないのは、物語の結末です。観る人によって評価が真っ二つに割れる“禁断のラスト”に、「恐ろしいラスト」「ここまでやる必要ある?」「だが中毒性はすごい」など、SNSでも大炎上!
完璧を装い、スターダムを駆け上がったアジンと周囲の人々の救済と破滅を描いた本作はとにもかくにもショッキング。予測不能な展開への驚きととまどい、そして、突き抜ける不快感がビッグウェーブのように襲い掛かるので、ぜひともチェックを。
(筆者は、最終回のエンドロール後の映像にまでも心がざわつきました……)
「なんだか、すごいドラマを観ちゃったぞ……」と思うこと請け合いです!
どこの配信サービスで観られる?
『親愛なるX』
全12話
ディズニープラス スターにて見放題で全話独占配信中
35歳エリートが20歳の平社員として潜入捜査!?『Missホンは潜入捜査中』
『Missホンは潜入捜査中』
全16話
出演: パク・シネ、コ・ギョンピョ、ハ・ユンギョン、チョ・ハンギョル、キム・ウォネほか
Netflixシリーズ「Missホンは潜入調査中」独占配信中
あらすじ
巨大な証券不正を暴くため、固い決意を胸に企業への潜入捜査に挑んだ情熱的な金融監督官ホン・グムボ(パク・シネ)。だが、調査先の会社で新しくCEOに就任した人物が、彼女の元恋人だと判明し、任務は予測不能な混迷へと突入するのだが――。
ここが見どころ!
今回紹介するのは、1990年代の“世紀末”を舞台に、30代のエリート証券監督官ホン・グムボ(パク・シネ)が、不審な動きがみられる証券会社に新入社員として偽装就職する、ドタバタレトロ・オフィスコメディ。
まずは、くわしいあらすじを説明しますね。
証券監督院初の女性監督官であるホン・グムボは、不正を許さぬ厳しい姿勢から“汝矣島の魔女”と呼ばれていました。自分の仕事にプライドを持って働くグムボ。しかし、35歳という年齢のせいで両親からは結婚を急かされ、辟易する日々。
ある日、カン・ビルボム会長(イ・ドックァ)が率いる、トップ企業のハンイル証券が長期的な相場操作を行っているとの疑いをもったグムボは、とある人物からハンイル証券の裏帳簿を入手する機会を得る。しかし、直前でその人物が事故死してしまいます。
そこでグムボは、“20歳の高卒新入社員、ホン・ジャンミ”として、ハンイル証券に潜入することに。はじめは社長専任秘書であるコ・ボクヒ(ハ・ユンギョン)に取り入ろうとするも失敗……。そんなとき、新社長のシン・ジョンウ(コ・ギョンピョ)の着任を知ったグムボは息を飲みます。ジョンウは大学の先輩であり、ともに公認会計士を夢見て支え合った元カレだったのです! はたしてグムボは正体を隠したまま、ハンイル証券の不正を暴くことができるのか!?

劇中の舞台が1997年ということで、フロッピーディスクやオーバーヘッドプロジェクター、アンテナ付の携帯電話といったレトロな品々の登場が、逆に新鮮。また、サスペンス要素やIMF危機といった重いテーマもあるんですが、ベースがコミカルなので、とっても見やすい流れになっています。
何がおもしろいって、35歳のクールな監察官グムボが「老け顔だ」とまわりに疑われながらも、20歳らしくあるため、涙ぐましい努力を重ねる姿をコミカルに描いているところ。声のトーンを高くしたり(ドレミファソラシドの“ソ”の音階が適当とのこと)、ピンク色のグッズを多用したり、ファンシーなヘアピンを付けたり(☆や♡などのキラキラ系)、へそ出しTシャツを着て親に怒られたり……体を張っています(笑)。
そして、35歳のエリートであっても「女のくせに」とあてこすられ、20歳の平社員になったら、お茶くみやらコピーという雑用ばかりを頼まれ、陰険な上司に目をつけられて、イライラを募らせていくグムボに共感。そして波風立てぬよう怒りを抑えていたのに、中堅社員以上に仕事がデキすぎて、逆に目立ってしまうグムボ、最高です!
また、潜入捜査モノといえば、男性メインのノワール作品が多く、女性主人公のものは珍しいなと思ったのですが、脚本家のコメントを読んで納得。「本作は(1997年を舞台にしたレトロなオフィスコメディだけど)過去を懐かしむ物語ではなく、前へ進んでいく物語を描きたかった」と。
1990年代は、職場での女性蔑視が今よりも激しい時代。その中で、不正や権力が蔓延する社会において弱者が泣かされる理不尽さに抗い、相手が誰であってもひるまずに立ち向かう、グムボに惚れ惚れ。彼女のブレない強い姿は勇気をくれますし、今を生きる女性たちへのエールにも思えました。
301号室のルームメイトたちが紡ぐ物語も、またよくて。
グムボは新入社員として独身寮へ入寮。4人部屋の末っ子ルームメイトとして生活することになるのですが、ほかの3人もなかなかのワケアリばかり。
301号室の古株であり、秘書課勤務のボクヒは、したたかで気が強い。しかし、不遇な家庭環境で育っていて、暴力的な兄に怯えながら暮らしていて……。カン・ウンジュ(チェ・ジス)は、会長の一人娘。娘を後継者争いに食い込ませたい母親の思惑で強制的に素性を隠して入社させられています。そして、キム・ミスク(カン・チェヨン)は、妊娠を知った彼氏に捨てられた未婚のシングルマザー。
事情を抱え、正体を隠していた4人が、だんだんと手を取り合い、お互いのために連携して強い絆を築いていく姿に涙……。たとえば、4人で夜遊びに行くシーンで「落ちこんだ時、こっそり泣く秘密の場所」についてのガールズトーク。それぞれの答えはこうでした。
「会社から遠いハンバーガーショップ」
「金庫」
「最終のバス」
「図書館の地下2階の女子トイレ」
家族にすら見せられない、決して表には出せない気持ちを隠しておく場所を、ぽつりぽつりと打ち明けていく4人。その姿は切ないけれど、どこかすがすがしく、あたたかいのです。かといって、お互いベタベタしたり、慣れ合うというわけじゃない。でも、確かに繋がり合っている彼女たちの姿に共感する人って多いのでは?
彼女たちの連帯と成長によって、冷徹なエリートにしか見えなかったグムボが、だんだんと人間味を帯びていく様子は、本作の大きな見どころです。
本作は単なる潜入捜査やオフィスコメディに留まらず、現代にも通じる“女性のエンパワーメント”を力強く描いています。それが不寛容な時代を生きる人々の心に刺さったのかも。ちなみに「さすがに20歳設定は無理なんじゃ……」という世論の意見を逆手に取って、学生スタイルを着こなし、縦横無尽に走り回る、実年齢36歳(2026年5月現在)のパク・シネの堂々とした演技は必見です!
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『Missホンは潜入捜査中』
全16話
Netflixシリーズ「Missホンは潜入調査中」独占配信中
予期せず手に入れた超能力で迫りくる悪に立ち向かう『ワンダーフールズ』

『ワンダーフールズ』(2026)
全8話
出演:パク・ウンビン、チャ・ウヌ、チェ・デフン、イム・ソンジェほか
Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
あらすじ
時は1999年。巷では12月31日に世界が滅亡するという噂がまことしやかに囁かれていた。
“ヘソン市のトラブルメーカー”であるウン・チェニ(パク・ウンビン)は、持病の心臓病のため余命が限られていると宣告され、一世一代の旅に出ることを決意する。チェニは旅行資金を手に入れるため、“ヘソン市のクレーマー”と呼ばれる生花店の店主ギョンフン(チェ・デフン)と、お人よしすぎる“ヘソン市のカモ”のロビン(イム・ソンジェ)を誘い、自作自演の誘拐劇を計画する。
計画は奇妙な事故に見舞われ失敗に終わるが、チェニは「瞬間移動」、ギョンフンは「粘着」、ロビンは「怪力」の超能力を手に入れる。奇怪な超能力に狼狽する3人だったが、新しくヘソン市役所にやって来た公務員の青年ウンジョン(チャ・ウヌ)が「念力」の超能力を操る姿を目撃。チェニたちはウンジョンのことを「マスター」と呼び、超能力の訓練を頼み込む。
一方、ある老人から「20年前のように、突然人がいなくなっている」と耳にしたウンジョンは、ヘソン市で発生している不可解な連続失踪事件を調査する。
ここが見どころ!

幼い頃から心臓が悪く、ヘソン市の地縛霊のように育ったチェニ。学歴も職歴もなく、祖母が営む食堂の手伝いをしている。「瞬間移動」の超能力を手に入れる。/Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
本作は、予期せず超能力を手に入れたヘソン市のちょっぴり頼りない市民たちが、迫りくる悪に立ち向かうアクションコメディ。
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』『浪漫ドクター キム・サブ』など大人気ヒューマンドラマを生み出してきたユ・インシク監督と、同じく『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で自閉スペクトラム症を抱える新米弁護士を熱演し、『恋慕』の王子に男装するヒロイン、『無人島のディーバ』の15年間無人島で生き延びた歌手の卵など卓越した演技力で数多くのキャラクターを演じてきたパク・ウンビンさんがコメディで新境地を開拓。韓国作品が得意とするダークな雰囲気も盛り込まれ、見どころ満載な全8話となっています。
主人公のチェニ、その両翼となるギョンフンとロビンは、いわばヘソン市のはみ出し者。強くて頼もしい王道のヒーロー像とは対極にいる彼らが、慣れない超能力に振り回され、意図せず世界を救う使命を背負うことになるドタバタ劇は爆笑の連続。キャスト陣の振り切った演技にぐいぐいと惹きつけられること間違いなしです。

ありとあらゆる苦情を持ち込む市役所の常連ギョンフン。「粘着」の超能力を手に入れる。/Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
実は、ギョンフン役のチェ・デフンさんは『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』に意地悪な先輩弁護士で出演。ロビン役のイム・ソンジェさんもヨンウの親友グラミのアルバイト先であるトルボネ酒店の店主を演じており、韓国ドラマファンにとってはパク・ウンビンさん×ユ・インシク監督の再タッグに加えて、“ウ・ヨンウチーム”の再共演もうれしいポイント!

チェニの祖母の食堂で働くロビン。「怪力」の超能力を手に入れる。/Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
そんな3人に巻き込まれる超能力者のウンジョン役にはチャ・ウヌさん。原則主義で社交性に乏しいウンジョンですが、大きな危機に直面したチェニたちを放っておけず……。ウンジョンがヘソン市にやって来たのは偶然なのか? 超能力を手に入れた過去など、謎に包まれたミステリアスなキャラクターを繊細に演じています。

「念力」の超能力を持つウンジョン。静かに暮らすことを望んでいたが、チェニたちの師匠になってしまう。/Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
チェニのおばあさん役にキム・ヘスクさん、40年ぶりにヘソン市に戻ってきた謎の博士ハ・ウォンド役にソン・ヒョンジュさん、「重力」を操る謎の男キム・パルホ役に注目の若手俳優ペ・ナラさんら、脇を固める俳優陣にも実力派が勢ぞろい。このほかにも、韓国ドラマに欠かせないバイプレイヤーたちが多く出演しており、「あの人だ!」と探す楽しさも。

チェニの祖母役:キム・ヘスク

ハ・ウォンド博士役:ソン・ヒョンジュ

キム・パルホ役:ペ・ナラ
Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
チェニたちが超能力を発揮するシーンは、ワイヤーアクションやCGが駆使されていて躍動感たっぷり。コミカルなシーンでは腹筋が痛くなるほど笑い、悪との対戦シーンでは手に汗握りハラハラドキドキし、見終わった時にはジーンとした温かさが心に残るはず。
どこの配信サービスで観られる?
『ワンダーフールズ』
全8話
Netflixシリーズ「ワンダーフールズ」独占配信中
人生やり直し法廷ドラマ『二度目の裁判』
『二度目の裁判』
全14話
出演: チソン、パク・ヒスン、ウォン・ジナ、テ・ウォンソク、ペク・ジニ、オ・セヨンほか
ディズニープラス スターにて見放題で全話独占配信中
(c) MBC
あらすじ
巨大法律事務所に“下僕”呼ばれ、言われるがままの判決を出していた悪徳裁判官イ・ハニョン(チソン)。自らが出した不正な判決をキッカケに母を失い、“人生をやり直したい”と切望する。そして、悪事から決別しようとする否や何者かに襲われ、気づけば10年前にタイムリープ。自らの生き方を正すべく、ハニョンは“二度目の人生”を歩み始める。
ここが見どころ!
貧しい家庭に育ったイ・ハニョンは、両親の夢であった判事になります。しかし、コネもない、地方大学卒のハニョンは出世が望めません。金と権力。それらを埋めるため、ハニョンは有名法律事務所・ヘナルの代表、ユ・ソンチョル(アン・ネサン)の下僕となり、その娘セヒ(オ・セヨン)と愛のない結婚をすることに。大きな代償を払ったハニョンは、やがてソウル高裁の部長判事にまで上り詰めます。

判事は公正でなければならないのだが……。
なぜ、ハニョンは下僕扱いされているのでしょうか。それは、へナルが受任した裁判では、へナルの意向に沿った不当な判決を下していたから。本来であれば救済されるべき人々を地獄に送り続けていたのでした。その中には両親も……。
大きな自責の念に駆られたハニョンは、ある事件をキッカケに、10年前の2025年に回帰します。法に背き、悪魔のような輩に手を貸していた過去の自分の生きざまを猛省したハニョンは「自分への執行猶予期間だ」と心に刻んで、二度目の人生をスタートさせるのでした。

一度目の人生で妻だったユ・セヒ(オ・セヨン)と再会するハニョン。
未来のハニョンは、とにかく冷徹。一方、生まれ変わったハニョンは人間味があり、おちゃめで陽気な好青年。そんな主人公の二面性を見事に演じ分けたのが、名優チソンです♡
ハニョンは、未来の記憶を持ったまま過去に戻った、いわゆるチートキャラ。しかも一度目の人生で改心したあとのタイムリープのため、二度目の人生では悪人どもをバッサバサと成敗していくんですけど、「あなた、判事ですよね?」とツッコみたくなるほどスレスレのやり方で裁判に送り込みます。

被害者遺族と会うハニョン。
悪魔組織の末端に属していたハニョンは孤立していたけれど、二度目の人生では、“悪を根絶させる”という同じ目的を持った仲間ができます。それがソウル中央地検のキム・ジナ(ウォン・ジナ)検事とパク・チョル検事(ファン・ヒ)、新聞記者のソン・ナヨン(ペク・ジニ)、そして、大親友のソク・ジョンホ(テ・ウォンソク)という、いわば世直しドリームチーム(敵にとってはナイトメアチーム)。

ソン・ナヨン(ペク・ジニ)記者。
背中を預けられる仲間との見事な連携プレーによって、これまで裁きを逃れてきた悪人たちは見合った罰を受け、彼らに踏みつけられていた誠実な弱者たちが救われます。しかし、ハニョンたちによる世直し行為はサクッと逮捕、ビシッと判決……なんて、生ぬるいものなどではなく。
あるときは車で跳ね(!)、またあるときは監禁し(!!)、そして、また別のときは巨岩を持ったショベルカーのショベルの下に横たわらせる(!!!)という、目には目を歯には歯を方式でした(笑)。命こそ奪いませんが、トラウマ級の方法で悪党たちを追い込むのです。過去に戻って悪い奴らを成敗する、モヤモヤゼロの大捕り物劇は、スカッと痛快!
もちろん、痛快なだけじゃありません。
未来を知るハニョンは、自分を追いやった黒幕を探しはじめるのですが、意外にも近しい人間であることに気づきます。ですが、すぐ追い詰めるのではなく、その人物の息の根を確実に止めるべく、味方のフリをしながら近づいていく。敵もさるもの、敏いもの。「ハニョンの本心がバレるのでは!?」というハラハラドキドキの綱渡り展開に、手に汗握ることでしょう。

ハニョンの上司のカン・シンジン(パク・ヒスン)判事。ハンニョン同様、貧しい生まれから這い上がった。
チソンの作品を何作かご覧になった方ならご存じだと思うのですが、彼が演じるキャラクターは、人間的にマジメでクールなように見えて、いきなり笑ったり、泣いたり、怒ったり……と、感情の引き出しの利用率が非常に高いイメージ(笑)。それも予期せぬ瞬間、引き出しが目の前に落っこちてくるような、感情や情緒が乱高下する演技が彼の特徴であり、魅力と言えます。
といっても、今回は判事役。さすがにハメをはずすことはないだろう、とタカをくくっていたら、思いっきりタガが外れていました。判事のくせに被告人席にいたんです。そして、周囲が止める間もなく、被告人を恫喝(笑)。チソンの口から、よどみなくこぼれ落ちる罵詈雑言の数々。そのふり幅、間合い、語彙センスの高さなど、どれをとっても芸術としか思えず、そのギャップに大爆笑!
「なぜ? なに? いきなりどうした!」と、誰もがツッコミを入れずにはいられない、チソンのハイテンション劇場に魅せられることでしょう。

ハニョン、法廷なのに怪しい表情……。
ちなみに、真人間パート(笑)のチソンも素晴らしいです。血が通っているといいますか、人間らしいといいますか。こちらでも鼻がツンとするような、胸アツの素敵な演技を見せてくれますので、お楽しみに!
また、劇中は飛んだり、跳ねたり、殴ったり、殴られたりと、とにかく大忙しのチソン。そんな彼が全力ダッシュをするシーンがあるのですが、御年49歳とは思えぬ健脚ぶりで走り抜き、「チソン本人もタイムリープしたんじゃ?」と疑いたくなるほどの高い身体能力を見せつけていたので、ご注目ください。
どこの配信サービスで観られる?
『二度目の裁判』
全14話
ディズニープラス スターにて見放題で全話独占配信中
ハラハラドキドキがたまらない!続きが見たくなる韓国ドラマのポイント
サスペンス、復讐劇、心理戦など、予測不能の展開と息をのむ緊張感がクセになる韓国ドラマをご紹介しました。ハラハラドキドキが止まらないストーリーは、一度見始めると時間を忘れて夢中になってしまうはず。気になる作品があれば、ぜひチェックしてみてください!


















































